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2010年度 新刊紹介

新興大国ロシアの国際ビジネス―ビジネス立地と企業活動の進化
新興大国ロシアの国際ビジネス―ビジネス立地と企業活動の進化
発売日 2011.03
著 者 今井雅和・著【経営学部教授】
発 行 中央経済社
価 格 本体3200円+税
本書は著者が提案する国際ビジネスのフレームワークを基礎として、ビジネス立地ロシアの魅力と特質を明らかにする。新興市場は成長性は高いがビジネス制度が未成熟なため、リスクを伴う。ロシアも同様で、優れた立地資産(販売市場、天然資源、人的資源)にアクセスし、利用できれば競争優位を構築できる。他方、事業活動を制約するビジネス制度にかかわるさまざまな障害が残存するため、それらを回避したり、抑え込んだりする必要がある。これまでの10年間の現地調査を踏まえ、ロシアを例に、新興市場ビジネスを理論的実証的に検討している。
後半の事例研究は、ロシア企業と外国企業が立地資産を活用し、経営資源を積み増し競争優位につなげている事例とビジネス制度への企業の対応事例が紹介されている。新たなビジネスチャンスを求めて、新興市場にアプローチする企業人にも本書は示唆するところ大であろう。
なお、本書は「国際ビジネス研究学会」の11年度学会賞(単行本の部)を受賞している。
著者(いまい・まさかず)経営学部教授。主な担当は「各国経営事情」「経営入門B」。
会社偽装
会社偽装
発売日 2011.03
著 者 高市幸男・著(昭52商)
発 行 発行=ブイツーソリューション / 発売=星雲社
価 格 本体2200円+税
東京商工リサーチ取締役・情報本部長で、これまで約4500社もの企業信用調査業務に携わった経験を持つ高市幸男さんが3冊目の著書を発刊した。
本書では各業界で問題が次々と明るみに出ている企業の「粉飾」に焦点を当てた。粉飾といえば「粉飾決算」が思い浮かぶが、企業の社名から所在地、資本金、設立年月日、役員に至るまで粉飾が存在するというから驚きだ。こうしたあらゆる偽装について、その方法・内容・手口を体系的に明らかにしている。本書で解説されている粉飾の手口を熟知することで、リスクを正確に把握することができ、安全な取引に向けた対策を講じることができるだろう。
わが国自動車流通のダイナミクス
わが国自動車流通のダイナミクス
発売日 2011.02
著 者 石川和男著【商学部教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体4000円+税
わが国の自動車産業は、これまで生産過程にはかなりの関心が払われてきたが、完成した自動車の販売(流通)となると、その関心は薄かった。本書では、一般の消費者にとって住宅の次に高いであろう自動車という製品の流通が、いかにわが国で形成されてきたかを中心に取り上げている。また、わが国のこれだけ狭い国土に多くの自動車メーカーが併存し、さらに世界へと羽ばたいていった背景には、わが国独特の自動車流通のスタイルが貢献したという側面からも観察している。特に1世紀近いわが国自動車流通の史的展開全体をメーカー、ディーラー、ユーザーなどさまざまな視点で振り返っている著書はほとんどなく、希少価値があるといえよう。
著者(いしかわ・かずお)=商学部教授。主な担当は商学基礎。
世界経済危機下の資産運用行動
世界経済危機下の資産運用行動
発売日 2011.02
著 者 小藤康夫・著【商学部教授】
発 行 税務経理協会
価 格 本体2800円+税
2008年9月に起きた米・大手証券リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに全世界が経済危機に陥った。本書はそうした米国発の世界経済危機が日本経済に与えた影響を主として金融機関の行動に注目しながら分析したものである。
その中で金融機関への公的資金を注入するための枠組みとして新たに設けられた改正・金融機能強化法の効果や中小企業の資金繰り悪化を懸念して強引に導入された金融円滑化法の意義について分析されている。
さらに巨額損失を抱えた私立大学の資産運用にも触れている。米国の大学を参考にしながら、どのようなスタイルで資産運用に取り組むべきかが指摘されている。
著者(こふじ・やすお)=商学部教授。主な担当は金融論。
戦死とアメリカ南北戦争62万人の死の意味
戦死とアメリカ 南北戦争62万人の死の意味
発売日 2011.02
著 者 黒沢眞里子・訳【文学部教授】
発 行 彩流社
価 格 本体3800円+税
日本国憲法の旅
日本国憲法の旅
発売日 2011.01
著 者 藤森研・著【文学部教授】
発 行 花伝社
価 格 本体1800円+税
新聞記者35年の取材活動を振り返り、日本国憲法とのかかわりを記した。
「晶子とトルストイ―日本国憲法九条の源流―」に始まる9章からなる旅は、海外へも飛ぶ。
中国とサハリン残留者、ナチスドイツの絶滅政策、軍備を持たない中米コスタリカ、司法の市民参加、ハンセン病、昭和天皇崩御。取材の中心にあったのが憲法だった。
終章「憲法とメディア」では、かつて戦争への道で、「新聞はどこで間違ってしまったのか」「どうすれば戦争を避けられたのか」答えを探す。
満州事変を契機に、日本の新聞は揃って戦争を容認、やがて推進者となった。
天皇主権の下、言論の自由が臣民の法律の範囲内の権利に過ぎなかった、新聞が国益を背負ってしまった、右翼による攻撃……。
今、国民主権に変わり、言論の自由は基本的人権となり、軍部は憲法上存在しない。しかしメディアの私企業性、日常の情報源への過剰な配慮などの体質は、ほとんど変わっていない。
護るべきは日本国憲法体制であり、変えていくべきはメディアの体質と指摘する。
著者(ふじもり・けん)=文学部教授。主な担当は新聞学。
多角化企業におけるアネルギーの管理に関する研究
多角化企業におけるアネルギーの管理に関する研究
発売日 2011.01
著 者 松村広志・著(平22院商博)
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2800円+税
大学院商学研究科博士後期課程を修了し、現在、情報通信総合研究所の主任研究員を務める松村広志さんが審査学位論文を基に専修大学課程博士論文刊行助成を受けて出版。
アネルギーとは「本社がその役割を不適切にしか果たせない場合に生じる企業価値の毀損や逸失」と説明。多角化企業において、アネルギーをいかに認識・測定し、管理すべきかについて、管理会計の視点から体系化を試みている。具体的な管理手法についても検討を加えており、研究者のみならず、実務に携わっている人や管理会計を専攻する学生にも役立つ内容となっている。
コンピュータ概論情報システム入門[第5版]
コンピュータ概論 情報システム入門[第5版]
発売日 2010.12
著 者 魚田勝臣・編著 / 渥美幸雄、植竹朋文、大曽根匡、森本祥一、綿貫理明・著
発 行 共立出版
価 格 本体2800円+税
本書は1998年1月に、経営学部6人の教員によって初版が刊行され、以来十数年にわたって全国の文系・理系大学等で情報基礎教育の教科書として利用されてきた。今回は、経営学部とネットワーク情報学部の教員で新しい教科書として稿が改められ、現版までの実績を引き継ぐ第5版として出版された。
21世紀に入って世界の変化はますます激しく、環境・エネルギー・食料・資源など課題が山積されている。
れらの解決策に共通するのが情報システムであることは明らかだと思われる。
そうした背景にあって、本書はコンピュータ・ネットワークや情報システムに関する先端技術ならびに基礎や概念および今日に至った歴史を包括的に学ぶ教科書として編纂された。理解を容易にし、かつ学習意欲が持続するよう身近な話題から説き起こし核心に至るように構成されている。
今回の全面改訂を契機に、これからも3年に1度程度の周期で改訂し、情報基礎教育の標準的な教科書を目指したいと考えている。
編著者(うおた・かつおみ)=専修大学名誉教授
歌舞伎と存在論―折口信夫芸能論考―
歌舞伎と存在論 ―折口信夫芸能論考―
発売日 2010.11.22
著 者 伊吹克己・著【文学部教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2800円+税
言葉が足りないとサルになる現代ニッポンと言語力
言葉が足りないとサルになる 現代ニッポンと言語力
発売日 2010.10.30
著 者 岡田憲治・著【法学部教授】
発 行 亜紀書房
価 格 本体1600円+税
世間、メディア、キャンパスにおいて直面する、「現代社会の言葉の劣化と縮減」に警鐘を打ち鳴らす書。
サッカー、会社内コミュニケーション、写真芸術、そして日本の政治など様々な事例を引きながら、「たくさんの言葉を使うと色々なことの水準が上がる」と呼びかけている。著者は政治学とりわけ現代デモクラシー論を専門とするが、そもそもこれを「デモクラシー以前」の問題として提起している。
一見タイトルは過激だが、読み進めるとこれが言葉で連帯を呼びかける「愛の書」であるとわかる。
著者(おかだ・けんじ)法学部教授。主な担当は「政治学の基礎」
「明日のIT経営のための情報システム発展史」
「明日のIT経営のための情報システム発展史」―シリーズ全4巻 総合編・製造業編・流通業編・金融業編
発売日 2010.09.10
著 者 経営情報学会情報システム発展史特設研究部会 編
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2800円+税
日本の企業の情報システム化は1950年代に始まり、現在の経営深部までITが組み込まれたIT経営の実践まで、すでに50年以上が経過している。その間、情報システムは業務の合理化、経営の迅速化・高度化、経営戦略の形成や新たなビジネスの創出を図りながら経済成長を支えてきた。
本書は、経営情報学会情報システム発展史特設研究部会の2年間にわたる研究成果。過去の貴重な情報システム発展の歴史を研究し、先達が築いてきた経験と知恵を継承して今後のIT経営や情報システム化の推進、人材育成に役立てようと企画されたもの。
同研究部会の幹事を務める内野明商学部長(経営数学など担当)が総合編と流通業編を担当している。
農業分野における知的障害者の雇用促進システムの構築と実践
農業分野における知的障害者の雇用促進システムの構築と実践
発売日 2010.09
著 者 大澤史伸・著(平9院文修)
発 行 みらい
価 格 本体2000円+税
障害者の自立支援の一つとして就労支援の重要性が高まっている。本書はそのなかでも近年注目を集めている農業分野に焦点を当て、知的障害者の就労形態の現状や就労支援の方法について、具体的事例を通して明らかにし、その課題を提示している。
著者の大澤史伸さんは本学大学院文学研究科修士課程社会学専攻を修了し、現在は名古屋学院大スポーツ健康学部准教授。
障害者福祉政策は障害者の雇用率を上げることに重点が置かれているが「知的障害者の継続雇用を行い、農業事業体の事業展開を支援し、中間支援組織を介在させることで、長期的に好循環できるシステムを生み出す」ことこそが必要だと大澤さんは説く。
ダブル
ダブル
発売日 2010.09
著 者 深町秋生・著(平10経済)
発 行 幻冬舎
価 格 本体1500円+税
第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、05年『果てしなき渇き』(宝島社)でデビュー、ノワール小説の若き旗手として地歩を固めつつある深町秋生さん(平10経済)の長編書き下ろし。
安価な新型ドラッグの卸によって急成長したマフィア組織で武闘派として暗躍する刈田誠次。しかし、最愛の弟を守るために組織の掟を破ったことから、ボスの神宮寛孝によって弟・武彦と元恋人を惨殺されてしまう。自らも重傷を負わされ、復讐を誓う刈田は、忌み嫌ってきた警察と手を組み、古巣に舞い戻る。顔も声も変えて。しかし、神宮は姿を消していたーー。
孤独な魂に炎を燃やした男の熾烈な戦いを描いて、ラストまで一気に読ませる。
ベーシック経済政策
ベーシック経済政策
発売日 2010.09
著 者 山田節夫・著【経済学部教授】
発 行 同文舘出版
価 格 本体2600円+税
この本は、政府によって選択される経済政策を理解し、その是非を検討したり代替案を提案したりするために必要となる経済学的知識を、できるだけ丁寧に解説した入門書である。本書は、大学の経済系学部に所属する学生向けのテキストを意図して執筆されたものであるが、本書の内容のほとんどは経済学の予備知識がなくても理解できるように工夫されているので、一般の読者が経済政策にかかわる諸問題を検討する際にも有用となる。政府の選択する経済政策を理解するには、経済系主要専門科目の基礎や経済データに関する知識を学ぶことが必要となるので、本書ではこれらの基礎知識をバランスよく解説している。
奇跡の医師
奇跡の医師
発売日 2010.08.25
著 者 南堀英二・著(昭52経済)
発 行 光人社
価 格 本体2000円+税
土庄中央病院(小豆島市)で事務次長を務める南堀英二さん(昭52経済)がこのほど3冊目の著書を出版した。
小豆島の僻村に生まれ、東京帝大医学部に学び、戦前の上海で患者の国籍・人種を問わず命を救うことに奔走した日本人医師・頓宮寛。
上海北四川路に東洋一の個人総合病院と謳われた福民病院を創設、魯迅をはじめとして、有名無名問わず中国の人々から絶大な信頼を寄せられた。
戦後は小豆島の内海病院の創設に尽力、初代院長として離島医療に取り組んだ。その奇跡の医業と、5カ国語を操るコスモポリタンな生涯を紹介する。
第1次上海事変時の写真など珍しい写真も多数収録している。
袴田巌は無実だ
袴田巌は無実だ
発売日 2010.08.01
著 者 矢澤昇治・著【法科大学院教授】
発 行 花伝社
価 格 本体1500円+税
1966年、清水市(現静岡市)で、味噌製造会社の専務一家4人が惨殺された。逮捕されたのは、店の従業員の袴田巌・元プロボクサー。公判で無実を訴えたが死刑が確定したこの事件、「袴田・犯人」を疑問とする尋常でない事実が数々ある。
長い時で1日17時間に及ぶ過酷な取り調べの末の「自白」。事件発生から1年経って突然、味噌樽から発見された犯行時に着用のズボンは、寸法が合わず当人がはけない。「ボクサー崩れ」と、犯人と決め付けたセンセーショナルな新聞報道…。さらに判決文を書いた一審の判事が「無罪の心証を持った」とのちに告白する、前代未聞の事件だ。
本書は、事件の経過を詳細に検証。冤罪を指摘するボクシング関係者ら多方面の支援者から寄せられたメッセージを載せ、一日も早い「救済」を訴える。再審を請求する袴田死刑囚は74歳。45年間獄中にあり、心神喪失状態とされ、親族の面会も拒んでいる。
不法行為法基本判例解説
不法行為法基本判例解説
発売日 2010.08
著 者 良永和隆・著【法科大学院教授】
発 行 日本加除出版
価 格 本体2400円+税
不法行為法の基礎理論や基本論点が理解できるように、不法行為法の学習に必要な代表的判例及び最新判例を網羅的にとりあげて、平易に解説した本である(基本判例43件・追補判例17件の総収録判例数60件)。
判例法理の重要な部分にはアンダーラインを付し、キーワードとなる語句はゴシックで表記するなど、読みやすさ・分かりやすさを追求しつつ、不法行為法の理論と実務の状況、その問題点を示している。
初学者の学生にとっての入門書としても、実務家にとっての最新判例や理論を知るための資料・教材としても、幅広く使える内容となっている。
不法行為法の論点について、判例・通説を短時間で効率よく把握するのにも便利であろう。
つばさものがたり
つばさものがたり
発売日 2010.08
著 者 良永和隆・著【法科大学院教授】
発 行 日本加除出版
価 格 本体2400円+税
『犯人に告ぐ』『クローズド・ノート』がロングセラーになったミステリー作家の雫井脩介さん(平3文)。最新作は26歳のパティシエール(菓子職人)君川小麦が主人公の心温まる家族小説。
小麦の長年の夢は、自分のケーキ店を開くこと。東京で修業を終え、念願の店を開くために故郷の伊豆に帰った小麦だが、家族には言えないある秘密を抱えていた。小麦の兄夫婦、その息子の6歳の叶夢、叶夢の謎の友だちレイモンド……。温かい家族に囲まれ、さまざまな困難を乗り越えて、小麦は夢の実現に向かって進んでいく。
びっくりするような奇跡が起きるわけではない。なにげない日常、小さな希望が、優しさあふれる筆致で描かれ、雫井さんの新しい面を見せてくれる一書だ。
与信限度の実務
与信限度の実務
発売日 2010.08
著 者 高市 幸男・著【昭52商】
発 行 中央経済社
価 格 本体2800円+税
株式会社東京商工リサーチ取締役(中部地区本部長・名古屋支社長)で本社・情報本部長も務める著者が『取引・信用リスクマネジメント』(第473号既報)の妹書として上梓した。リスクマネジメントの手法から、与信限度の設定と運用を具体的かつ実践的に考察し、過去の研究が行き詰まりを見せている部分について、一つの解答を示したもの。15年前、新入社員研修講師を務めた際に感じた「もっと明確な説明をしたかった」という思いを結実させた1冊。
大相撲行司の伝統と変化
大相撲行司の伝統と変化
発売日 2010.07.20
著 者 根間弘海著【経営学部教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体3600円+税
相撲の研究を趣味とし、教養ゼミナールで「相撲文化」を教える著者が、これまでに発表してきたもののなかから、「相撲行司」にかかわるものをピックアップし、加筆修正した。
相撲の世界ではもちろん力士が花形であり、さまざまな視点から研究されてきたが、いわば「脇役」の「行司」についての研究はそれほどされてこなかった。資料や文献が非常に少ないためである。
本書では9つの話題を取りあげており、第3章「行司と草履」、第6章「行司の帯刀」、第7章「帯刀は切腹覚悟のシンボルではない」など興味深いタイトルが並ぶ。
読めば「相撲」を観戦する「視点」が変わるかもしれない。
フィラデルフィアの宗教とその社会
フィラデルフィアの宗教とその社会 日系アメリカ人キリスト教徒の物語を中心にして
発売日 2010.07.20
著 者 川上周三・著【人間科学部教授】
発 行 専修大学出版局
価 格 本体2400円+税
本書の目的は、アメリカ合衆国東部にあるフィラデルフィア市の創立精神と関係づけて、日系アメリカ人キリスト教徒の物語を描くことにある。フィラデルフィア市の創立理念は、友愛と平和主義である。自由で寛容な精神のキリスト教の一派、クエーカー教徒のウィリアム・ペンによってこの町は作られた。
西海岸の日系アメリカ人キリスト教徒は、日米大戦後、収容所に入所させられた。その日系人を助けたのもクエーカー教徒であった。彼らは、収容所解放後、アメリカ東部シーブルックの農産物工場で働き、その後、日系人に好意的なフィラデルフィアに移住し、そこで、日系人教会を形成するに至った。この軌跡を調査により裏付けている。
近代イギリス鉄道会計史
近代イギリス鉄道会計史 ロンドン・ノースウェスタン鉄道会社を中心に
発売日 2010.06
著 者 佐々木重人・著【商学部教授】
発 行 国元書房
価 格 本体3100円+税
本書は、会計原則が確立されていなかった19世紀前半から中頃のイギリスにおいて、当時の経済社会に大きな影響力を有していた鉄道会社の会計実務に注目する。
特に鉄道会社の資本調達とそれに伴う配当金の財源確保という財務問題が、次第に経営者によって認識されつつあった発生主義会計のあり方にどのように影響を与えたのかについて、合併を通じてより大きな鉄道会社(ロンドン・ノースウェスタン鉄道会社)が誕生し発展をする過程と関係付けながら明らかにされる。
本書における考察の基本は、鉄道会社が公表した取締役報告書における記述とそこに記載されている各種の会計報告書の徹底的な分析にある。
著者(ささき・しげと)商学部教授。担当は会計史、簿記論1・2
渡来の原郷白山・巫女・秦氏の謎を追って
渡来の原郷 白山・巫女・秦氏の謎を追って 
発売日 2010.06
著 者 川上 隆志ほか著【文学部教授】
発 行 現代書館
価 格 本体2200円+税
古代日本列島に多大な影響を与え、現在も息づく朝鮮文化の中で、それぞれ謎多き白山信仰、芸能の源である巫女(ムダン)、最大の渡来の民・秦氏を追って2009年、著者らはフィールドワークを行った。これまでの研究をもとに朝鮮文化に肌で触れた視点から新たに追究した成果。
秦氏については、岩波書店の編集者として、単行本や新書を数多く手がけ、『へるめす』の編集長などを歴任した川上隆志文学部教授。巫女については日本と韓国の芸能、祭事のドキュメンタリー映画を数多く撮影し、両国の文化に造詣が深い、前田憲二氏。白山信仰については、『新潮』前編集長の前田速夫氏が担当。それぞれの視点でつづられた個性豊かな本書は、「日韓併合100年」の今年、一石を投ずるであろう。
神様OH MY GOD!
神様OH MY GOD!
発売日 2010.06
著 者 小林 伸一郎・著(昭55経済)
発 行 日本カメラ社
価 格 本体3150円税込
全国の不思議な神様を撮影した写真集。
学びの空間が大学を変える
学びの空間が大学を変える
発売日 2010.05
著 者 望月 俊男ほか著【ネットワーク情報学部講師】
発 行 ボイックス
価 格 本体1866円+税
大学は、問題解決能力をもった自律的な人材を社会から求められているが、学力の多様化やインターネットの普及による情報化など、取り巻く環境は大きく変わってきている。
本書は、社会が求める人材像の変化に大学が対応していくため、新しい教育モデルの方向性を示し、その実現の一つの方法として学習空間の再設計を提案している。海外の大学や国内の先進的な実例から「ラーニングスタジオ」「ラーニングコモンズ」「コミュニケーションスペース」の効果を検証し、今後の大学像を描いている。個々の大学で、どのような学習環境が必要なのか、ビジョンを明らかにしていくことが大学の個性化につながると結んでいる。
癌との闘い大切な時間
癌との闘い 大切な時間
発売日 2010.05
著 者 叶 静游・著(和田静夫・昭32法)
発 行 市井社
価 格 本体1260円税込
自由で、書きやすく、また完成しやすい短い詩の形「五行歌」で綴った、癌との闘病記。
クラムの物語―宿命の王子―
クラムの物語―宿命の王子―
発売日 2010.04.16
著 者 木島康雄・著(平18法科大学院)
発 行 発行所=市田印刷出版、発売元=星雲社
価 格 本体857円+税
法科大学院1期生の木島康雄さん(平18法科大学院)が、ファンタジックノベルを書き上げた。『クラムの物語―宿命の王子―』(不忍文庫)だ。
物語の舞台は「クラム」と称される地上の世界。ここは果てしない宗教戦争が繰り広げられていた。戦いは、いつしか各国の世俗的利害、野心が絡む国際戦争の様相を呈するようになった。
戦争に巻き込まれていく宿命の王子、無双の戦士たちが繰り広げるエキサイティングな物語。巧みなストーリー構成で、歴史や政治、経済観も織り込まれている。
木島さんは行政書士、経営コンサルタントで、木島行政・市民法務事務所所長。これまで法律関係の実用書を数多く刊行してきたが、小説は初めての挑戦である。なお同書は、iPadでダウンロードし電子書籍としても読める。
村上春樹の秘密ゼロからわかる作品と人生
村上春樹の秘密 ゼロからわかる作品と人生 
発売日 2010.04
著 者 柘植 光彦・著【名誉教授】
発 行 アスキー新書
価 格 本体762円+税
イスラエルでのエルサレム賞受賞における「卵と壁」スピーチ、『1Q84』全3巻の驚異的な売り上げ…と常に話題を振りまく村上春樹。春樹の案内書は多く出ているが、人前に出ることを嫌う作家のせいか、ほとんどが作品を論じたものだ。デビュー作『風の歌を聴け』以来の愛読者であり、春樹研究の第一人者である著者が、その素顔に迫る入門書を、豊富な情報と新解釈によって書きあげた。作家と作品の両面から描いている。ジャズ喫茶のマスターから小説を書くようになったきっかけ。僧侶だった父親の影響。吉行淳之介とのかかわり……。前半は、春樹にまつわる興味深いエピソードが満載だ。なぜ、春樹の小説は全世界の人々に読まれるのか。激しい性描写の意味するものは。自分さがしのテーマの底にあるものは―。後半は、小説のなかの春樹ワールドの本質に迫る。
著者(つげ・てるひこ)=本学名誉教授。
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ドイツ税理士法 ―第8次改正報告書―
発売日 --
著 者 柳 裕治・訳【商学部教授】
発 行 日本税務研究センター
価 格 定価1300円
日本の税理士法は、ドイツ税理士法の強い影響を受けて生成・発展してきた。ドイツ税理士法は、2008年に第8次改正が行われ、日本でも改正から9年が経過し、制度を取り巻く社会的環境が大きく変化したことから、改正の議論が始まっている。このような状況から、日本税理士会連合会のシンクタンクである(財)日本税務研究センターが、創立25周年記念事業の一環として企画・刊行した。第Ⅰ部「ドイツ税理士法の変遷と第8次改正法の概要」、第Ⅱ部「ドイツ税理士法(全文・和訳)」、第Ⅲ部「ドイツ税理士法・訳語集」、第Ⅳ部「ドイツ税理士法(全文・原文)」となっている。
訳者(やなぎ・ゆうじ)=商学部教授、会計学研究所所長。
今村力三郎訴訟記録第四十巻今村懲戒事件(五)
今村力三郎訴訟記録 第四十巻 今村懲戒事件(五)
発売日 --
著 者 専修大学今村法律研究室 編
発 行 専修大学出版局
価 格 本体5600円+税
昭和の初め、合同毛織事件に端を発して、公判で裁判長以下を忌避したために今村力三郎弁護士が被告とされた懲戒裁判が行われた。
本巻はこの「今村懲戒事件」の東京控訴院における口頭弁論調書を原文そのままで収録。昭和7年5月に第1回口頭弁論が開かれ、同年6月の第7回で結審している。
この事件の焦点は裁判長の在廷命令に反して今村弁護士が退廷したのかどうかという点にあった。しかし、本巻の「序」で今村法律研究室の家永登室長は「この事件をたんなる裁判長の訴訟指揮の適否をめぐる事件、裁判所による弁護士懲戒の当否にかかる事件にすぎないと見たのでは、事件の本質、歴史的意義を見誤る」として、この事件の今日的意義を強調している。
編集代表:今村法律研究室長・家永登(いえなが・のぼる)=法学部教授。担当は親族法相続法ほか。
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ふるさと幻視
発売日 --
著 者 久富かつよし・著(昭30商経)
発 行 文學の森
価 格 本体1905円+税
茨城県芸術祭文学部門実行委員会は10月26日、今年度の受賞作を発表し、「茨城新聞社賞」には校友の久富かつよしさん(昭30商経)の随筆集『ふるさと幻視』が選ばれた。
「ふるさとの原風景が私の人格を形成した」という久富さん。本作では出身地・佐賀県の偉人、鍋島閑叟、江藤新平らを取り上げた。
「歴史、風土、人を通して、作者の生きた同時代を鮮やかに浮かび上がらせた」ことが受賞につながった。
本学在学中には文学研究会の立ち上げに加わった。卒業後は国立霞ケ浦病院(当時)に就職し、茨城県へ。その後、県国民年金課に移ったが、勤務の傍ら句作にも励んだ。俳歴は長く、石原八束氏にも師事。本作に収録された数々の文章の多くが自作の俳句で締めくくられている。
「書くことで長い間自分探しをしてきた。これからも自分探しを続けていきたい」と、次回作にも意欲的だ。
センディ

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