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2017年度 新刊紹介

日本ノンフィクション史_武田徹著
日本ノンフィクション史
発売日 2017.03.22
著 者   武田 徹 著
発 行   中央公論新社
価 格   本体880円+税
本書はノンフィクションを「物語るジャーナリズム」と定義する。その言葉が成立し、ノンフィクションの名で呼ばれる作品が生み出されるようになった歴史を、個々の作品とそれが作られた状況や思想的背景とともに詳しく論じた。日本の表現史を描き出し、ノンフィクションのゆくえと可能性をさぐる。
戦中の従軍報告に始まり、戦後の社会派ルポルタージュ、週刊誌、テレビジャーナリズムをひもといた著書は、70年代の沢木耕太郎の登場によって、ノンフィクションがひとつの創作カテゴリーとして自立した、とする。
この通史のなかでひときわ強い存在感を示すのが大宅壮一だ。ルポルタージュの導入期から、その名を冠したノンフィクション賞創設、そして「ノンフィクションの広がりにふさわしい」大宅文庫の創立と、彼の影響は広範にわたる。本書は大宅の評伝としても読むことができる。
(たけだ・とおる)=文学部教授、主な担当は市民とメディア。
イェイツをめぐる作家たち ワイルド、ジョイス、パウンド、エリオット、オーデン
イェイツをめぐる作家たち ワイルド、ジョイス、パウンド、エリオット、オーデン
発売日 2017.05.22
著 者   小田井勝彦・グレース 宮田(宮田理奈子)訳著
発 行   彩流社
価 格   本体2800円+税
『ジェイムズ・ジョイス伝』やピュリツァー賞受賞の『オスカー・ワイルド伝』などの著作で知られる伝記作家リチャード・エルマン( 1 91 8 〜1 9 8 7) による名著Eminent Domain:Yeats among Wilde,Joyce, Pound, Eliot,and Auden(1965) の本邦初訳である。
ノーベル文学賞を受賞したアイルランド作家W・B・イェイツとその同時代の作家たちの嫉妬と尊敬の感情が入り交じる人間模様が、伝記的資料と詳細な作品分析によって描かれ、英米のモダニズム文学が形成される過程が明らかにされている。
訳者は2人とも本学文学研究科出身である。
訳者(おだい・かつひこ)=法学部非常勤講師、主な担当は英語。
(みやた・りなこ)=文学部非常勤講師、主な担当はBusiness&English。
総合商社 その「強さ」と、日本企業の「次」を探る
総合商社 その「強さ」と、日本企業の「次」を探る
発売日 2017.03
著 者   田中隆之著
発 行   祥伝社新書
価 格   本体820円+税
総合商社は、日本独自の業態として戦後復興期や高度成長期の日本経済を牽引し、オイルショック、バブル崩壊、リーマンショックなどの苦難を乗り越えて隆盛を誇っている。そのユニークさはますます強まり、もはや諸外国の追随を許さない。本書は、その「強さ」に迫り、日本企業の「次」を探る。
「総合商社とは何か」「なぜ日本にだけ存在するのか」という古くて新しい問いを再考し、2000年代以降の「投資会社化」の内実や「今後も存続するのか」「どこへ向かうか」を明らかにしていく。
総合商社が今世紀はじめに復活を遂げるにあたって行った経営改革とビジネスモデルの変革は、多くの日本企業に〝気づき〞を与えるだろう。
著者(たなか・たかゆき)=経済学部教授。主な担当は、財政金融政策、日本経済論。
アベノミクスと日本経済のゆくえ
アベノミクスと日本経済のゆくえ
発売日 2017.04.15
著 者   中野英夫編著
発 行   専修大学出版局
価 格   本体1 7 0 0 円+税
本書は、昨年5月から6月にかけて行われた経済学部経済学科公開講座「4年目を迎えたアベノミクスと日本経済」を書籍として再構成したものである。
現在の日本経済が抱える問題と安倍政権の経済政策であるアベノミクスについて、財政、金融、労働、社会保障、産業、マクロ経済などの幅広い分野にわたって掘り下げて論じている。
各章は経済学部経済学科の6教員が執筆。広く一般に向けた平易な表現と内容になっており、日本経済の今後の方向性を考える指針として社会人にも薦められる一冊である。
著者はほかに、高橋祐吉、田中隆之、櫻井宏二郎( 以上、経済学部教授)、鈴木奈穂美(経済学部准教授)、西岡幸一元経済学部教授・ローム取締役。
編著者(なかの・ひでお)=経済学部教授。主な担当は、財政学。
詩集 剣道みちすがら
詩集 剣道みちすがら
発売日 2016.12
著 者   国見修二著
発 行   体育とスポーツ出版社
価 格   本体1250円+税
新潟県妙高市在住の詩人、国見修二さん(昭53文)が剣道をテーマにした詩集「剣道みちすがら」を上梓した。剣道で相手と向き合う際の心の葛藤を、45編で表した。
「物と物との竹刀の先/剣先に触れる前のこの圧迫感、重圧感は何だろう/ぼくはよく知らない/気にせず面を打てば相手の竹刀が一瞬先に面を叩く」(剣先IV)
剣道歴半世紀近くで七段の腕前の国見さんだが、「すべてを剣道にささげることができず、試合に弱く、その中でもがいている。そのもがきの精神状態を表現してみたかった。剣道を愛するあらゆる人に読んでほしい」と話している。
国見さんは専修大学では近代文学のゼミで学び、卒業後は小・中学校の教諭に。その間、継続して励んできたのが剣道と詩の創作で、これまで刊行された詩集は10作ほどになる。
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