私のゼミでは、精神分析の提唱者、S・フロイトの『精神分析入門』を読みます。下巻に入っていますから、上巻は不必要です。いろいろな版が出ていますが、使用しているのは新潮文庫版です。古本屋でも買うことができますが、古いものは新しい版のものと頁数がずれているので、ゼミでは使い物になりません。注意して下さい。
内容に関する注意を言うと、参加する学生諸君はさまざまの症例やその治療技法に関心があるようですが、私はこれをあくまでも哲学的認識を問う著作だという観点から取りあげています。症例や治療技法は無視できません(もちろん、私も関心があります)が、哲学的認識(毎年、開始時に説明しています)という観点から、精神の異常を考えることがこのゼミの基本です。
次に,ゼミナールにおける学習は卒業論文で完成するというタテマエから,個人指導を重視します。具体的には,自分の選択したテーマによるレポートの発表がこのゼミでは優先されます。各人のテーマにそった文献について,当該年度にはレポートを提出しなければなりません。気をつけて下さい。
それから,合宿もしくは集中授業を行います。これについては、詳細な説明を最初の授業で行うので,受講希望者はかならず出席するようにして下さい。
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