CRÓNICA MEXICANAこのサイトについて

プロジェクト・クロニカ・メヒカーナ(PCM)について

 

 このサイトは、プロジェクト・クロニカ・メヒカーナ(Proyecto Crónica Mexicana,以下、PCM)の成果を公表するものです。PCMは、2016年に始まった日本とメキシコの研究者による国際共同プロジェクトです。本プロジェクトの最大の目的は、アステカ王国の歴史に関する最重要史料である『クロニカ・メヒカーナ』(Crónica mexicana)の複数の写本を電子媒体で公開することにあります。

 16世紀末にエルナンド・デ・アルバラード・テソソモク(Hernando de Alvarado Tezozómoc)が書いたされる『クロニカ・メヒカーナ』には、複数の写本が現存し、メキシコ国内外の図書館等で保管されています。このプロジェクトは、それらの原稿を集め、研究者が容易に参照できる場を提供することを目的としています。これまでのところ、現存する写本のうち、メキシコ国立総合文書館所蔵の写本(Archivo General de la Nación. Historia, GD 257, vol. 12, años 1598, 1792)とメキシコ国立人類学歴史学図書館所蔵の写本(Archivo Histórico de la Biblioteca Nacional de Antropología e Historia, Colección Antigua)を公開しています。さらにはテキサス大学所蔵の写本(University of Texas at Austin Library, Joaquin García Icazbalceta Collection)も追って公開する予定です。

 『クロニカ・メヒカーナ』の異本をウェブ上に集め一般に公開することは、写本間の異動の照合や各々の写本に関する研究を加速するのはもちろんのこと、この貴重な史料を将来に引き継ぐ役割も果たすことにも寄与すると私たちは考えています。本サイトでは、写本の各葉の画像と、それに対応するテキスト(パレオグラフィー)の双方が同一の画面で表示できるようになっています。これに加え、メキシコ、日本、アルゼンチン、イタリアの『クロニカ・メヒカーナ』に関わる専門分野の研究者がそれぞれの視座からこの史料について論じた論文7編、さらには、本史料と著者アルバラード・テソソモクに関わる最新の文献一覧も掲載されています。


 本サイトに掲載された『クロニカ・メヒカーナ』の写本が、メキシコのみならず世界各国の研究者や大学院生などによって利用され、メキシコ史研究の活性化に役立つことを本プロジェクト企画者は願っています。また、これが契機となって、メキシコの歴史的・文化的遺産の保存と活用への関心が高まることも期待しています。なお、本プロジェクトに際しては科研費・新学術領域「古代アメリカの比較文明論」(領域代表者:青山和夫、茨城大学教授、JSPS科研費JP15K21760)の助成を受けました。記して感謝いたします。

 

20195
 

プロジェクト代表者: 
クレメンティーナ・バトコック(メキシコ・国立人類学研究所歴史研究部)
ベレニセ・ブラーボ・ルビオ(メキシコ・国立人類学歴史学学校)
井上幸孝(専修大学)