理工学部 
生物科学科
Department of Biological Sciences

研究室

分子発生学研究室
阿部 知顕 教授[理学博士]
細胞性粘菌という生物を研究対象として、私たちのようにたくさんの細胞からできている生物では、どのように細胞同士の役割を分担するようになるか、そのしくみを研究している。細胞性粘菌は、単細胞生物でありながら、多くの細胞が集まって1つの形を作り、しかも、柄や胞子のような機能の異なる特別な構造を作る。あまり聞いたことがない生物だと思うが、私たちの身近にいる、とても面白い生物である。
海洋浮遊生物学研究室
太田 尚志 教授[博士(農学)]
プランクトンは水中を浮かび漂う小さな生命体。装飾品のように美しい形をした種も多くいる。プランクトンは、食物連鎖を通じてすべての海の生命を支え、地球環境の形成にも大きな役割を果たしている。中には、環境、食糧、エネルギー問題の解決に役立つことが期待されている種もいる。私たちは、プランクトンの働きを調べることで様々な海域の生態系のしくみを解明し、人類社会への有効利用法を探る研究をしている。
魚類生理生態学研究室
角田 出 教授[農学博士]
生きものを病気から守れ! ―魚のストレス、免疫、適応反応を科学する―
我々が今ここにいるのは、環境に適応し、病気や敵との戦いに勝ち残ってきたからにほかならない。水中には、魚を始め沢山の大型・小型の生きものがいる。でも、その戦いの様子は余り知られていない。彼らは、どのように環境に適応し、病気や敵と戦ってきたのか? 動物の行動や生態に刻まれた歴史を、適応・免疫・ストレス応答機構の進化と共に読み解く。
角田研究室HP
http://kakutaken11.wixsite.com/classic-layout
海洋生態学研究室
佐々木 洋 教授[農学博士]
海洋中に生息する小型の生物群、主にプランクトンが研究対象である。最近の研究例は植物プランクトンの大量培養であるが、それは、ある種の植物プランクトンが細胞内に脂質を豊富に蓄積するため、健康補助食品やバイオ燃料としての有効利用が期待されるからである。企業とも協力して、石巻のバイオ産業の発展に貢献したいと考えている。
野生動物学研究室
土屋 剛 教授[農学博士、医学博士]
冬眠中のクマは骨粗鬆症にならない。反対に、冬眠明けのクマの骨は丈夫になっている。シカは春に角を落とし、夏、再び角を作る。このため、シカは一時的に骨粗鬆症になる。クマとシカの違いは何か?恐竜の巨大化。もし、恐竜の直系の子孫のトリにその秘密があれば、調べてみたい。成長の早いトリの膵臓に成長ホルモンが存在することは、恐竜の名残かもしれない。翼を持ち大空を自由に舞う飛翔の秘密も魅力的である。
植物系統分類学研究室
根本 智行 教授[理学博士]
植物の多様な種とその進化に興味を持っている。アジア産のマメ科植物を中心に、肉眼から光学・電子顕微鏡、さらに遺伝子のレベルまで様々な比較を行い、種の識別(分類)や進化の歴史(系統)、植物体各部分(葉、花、果実、種子など)の形・構造の進化を研究している。また、地元宮城県を中心に、身近な自然の植物を把握し、記録するために、各地に生育するシダ、裸子、被子植物の標本採集を行い、種の分布を調査している。
細胞工学研究室
芳賀 信幸 教授[理学博士]
ゾウリムシは単細胞生物だが、ライフサイクルは人間と同じである。有性生殖から始まり、未熟期、成熟期、老衰期と続いて、最後は細胞死で一生を終える。私は、人間とゾウリムシが持つこのような共通性に、神秘的な魅力を感じる。ゾウリムシは細胞分裂によって老化し、接合によって若返る細胞である。若返り現象にはイマチュリンというたんぱく質が働いている。若返りの仕組みは、日本の高齢化問題などにも役立つかもしれない。
二枚貝生殖生物学研究室
松谷 武成 教授[農学博士]
海産二枚貝の繁殖機構(卵や精子の形成とそれらの放出の生理的・生態的メカニズム)の研究をしている。生殖に よって個体の寿命を乗り越え、この地球上で数億年以上も生命を繋いできた二枚貝類の逞しい繁殖戦略に興味がある。
菌類発生生理学研究室
宮嵜 厚 教授[理学博士]
カビは酵母やキノコと同じ仲間で、まとめて真菌類と呼ぶ。真菌類のうち巨大で知られるヒゲカビは、その器官形成や有性生殖(接合)が光・重力・温度などの環境刺激によく応答することから、モデル生物の1つと捉えられる。また、それらプロセスには細胞壁合成・分解・修飾のバランスが重要であり、ヒゲカビ細胞壁の主成分であるキチンに着目している。野生株と変異株の反応を比較しながら個体・細胞レベルおよび分子レベルで仕組みを探っている。
応用分光学研究室
吉原 章 教授[理学博士]
専門は固体物理学で、強磁性スピン波をレーザー光の非弾性散乱現象を利用して観測している(この分野では日本で唯一の研究室)。実用磁性材料に潜む新奇な低温物理現象の探求と機構解明が物理屋としての研究課題だが、生物分野では昆虫の翅、特にトンボやセミの翅の赤外吸収、X線回折、レーザー分光測定を行い、分類学上の種・属と翅の主要構成材料であるキチン分子の構造変化との関連性を調べている。
樹木生理生態学研究室
依田 清胤 教授[博士(理学)]
専門分野は「植物生理生態学」、「植物形態・解剖学」。街路樹や森林など、もっぱら野外に生育する樹木を研究対象としている。現在の研究テーマは二つ。”樹木はなぜ10mの高さを超えて水を吸い上げることができるのか?“と”砂漠の極乾燥地で樹木はどのように生き延びているのか?“。ただじっと立っているような樹木が見せる、驚くほど生き生きとした営みに触れることができれば、胸が躍ることまちがいない。
数理生物学研究室
渡辺 正芳 准教授[博士(理学)]
なぜキツネはウサギを食べ尽くさないのか?なぜサケの卵はタラの卵より大きいのか?生物の不思議を、数学を使って解き明かす「数理生物学」について一緒に学んでいく。高校では単なる計算であることが多かった微分積分が、生物学的現象を表す数理モデルとして大活躍する。
研究室における勉強は、生物と数学の知識を身に付けるだけではない。勉強→発表→議論の流れを繰り返し、最終的に卒業論文にまとめることを通して、社会で必要となる考える力や伝える力を養う。生物も数学も好き!という学生の訪問を期待する。
植物発生遺伝学研究室
中川 繭 助教[博士(理学)]
植物が種としての形を維持しながら環境に応じて姿を変える仕組みについて、シロイヌナズナを材料に研究している。遺伝子が壊れて光への反応が変化し、大きさや枝分かれの仕方、花のつき方などが変わった変異体を解析することで、環境に柔軟に対応する植物のしなやかな戦略に遺伝子から迫る。最終目標は光と遺伝子で植物の新しいかたちを作ることである。