経済学研究科

経済学研究科は、専修大学が新制大学として発足した直後、昭和27(1952)年に設置されましたので、すでに60年を越える歴史を持っています。この間、授業科目を充実させ、担当教員を増やし、研究・教育体制を整えて、多くの優れた研究者を育ててきました。その中には現在、専修大学や他の大学で教授・准教授として活躍している研究者が多くいます。
現在、経済学研究科修士課程では、経済学のほとんどすべての分野にわたって授業科目が展開され、50名以上の専任教員と約15名の非常勤講師がこれらを担当しています(そのうち40名以上の教員が博士後期課程も担当しています)。その特徴の第1は、近代経済学(マクロ・ミクロ経済学)とマルクス経済学を経済学の基礎理論の二本柱として、多様な見地に立つ理論研究者が担当していることです。また、第2の特徴と言えることは、現実の経済の各分野の研究が充実していることで、経済政策をはじめとして、農業政策、財政学、金融論、社会政策、環境経済論にまで及ぶ広い範囲にわたって、多彩な専門分野の経済学者が担当しています。第3の特徴は国際経済論に重きを置いていることで、ここでは、多数の言語圏にわたる研究者が国際経済の理論的研究と世界各地域(アメリカ・西欧・東欧・アジア・アフリカ・中南米)の分析に従事しています。第4に、歴史(日本経済史・西洋経済史)の研究が、これら理論研究ならびに現状分析と密接な関係を持つものとして置かれ、経済史家が担当しています。そして、最後に、これらの広い分野にわたる担当教員として、教育経験豊かなベテランの教授から新進気鋭の若手准教授に至るまで多彩な人材を揃えていることが特筆されるでしょう。
こうして、経済学のさまざまな分野について、学びたいと願う学生諸君の希望に応えられる陣容を整えています。


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経済学専攻

社会経済コース(修士)
(生田キャンパス・昼間)
国際経済コース(修士)
(生田キャンパス・昼間)
プロフェッショナルコース(修士)
(神田キャンパス・平日夜間・土日昼夜)
エコノミックリサーチコース(修士)
(神田キャンパス・平日夜間・土日昼夜)
博士後期課程
(生田キャンパス/神田キャンパス)
経済学研究科は、開設以来70年余の伝統をもち、多くの修了生が、大学院で身に付けた経済学的思考や研究スキルを活かして社会で活躍しています。本研究科は、伝統的な研究者養成に加えて、社会の各分野で指導的役割を果たす高度専門職業人の育成、そして専門的教養人を志向する方々の学び直しへの支援を目指しており、これまで一般学生の他、多くの社会人を受け入れてきました。
 本研究科では、学生の様々な問題意識・キャリアに対応できるよう、多様な選択コースと幅広い科目体系を設け、それを支える多彩な教員スタッフを配置し、徹底的な少人数教育を行っています。また他研究科・他大学院との連携も進められ、学位(修士・博士)取得に向けて最適な学修計画を立てることができます。学位取得のためには学位論文(修士論文・博士論文)の提出が求められますが、日常の演習・論文指導や年数回の論文発表会を通じて。論文執筆のための丁寧な指導を受けることができます。
 本研究科は、生田・神田両キャンパスに展開しており、生田の2コースは昼間開講、神田の2コースは夜間開講(土曜のみ昼夜間開講)です。全体として経済学の諸領域を網羅するよう授業科目を設置していますが、生田開講の社会経済コースと国際経済コースには、理論的・歴史的アプローチを志向する科目、フィールド調査や事例研究をベースに経済社会の仕組みを探ろうとする科目が多く、神田開講のプロフェッショナルコースとエコノミックリサーチコースには、企業・政策・財政などを対象とする科目、データ分析を中心に経済にアプローチする科目が多いのが特色です。また神田開講のコースでは、実務家教員も授業を担当しており、現役社会人など実践的なアプローチを志す学生が多く学んでいます。なお、講義科目については、所属コースを超えた自由な履修が可能です。
 入学方法には、「一般入試」「社会人入試」「外国人留学生入試」の他に、学部4年次から大学院教育をスタートさせる「経済学特修プログラム」もあります。
 今日、経済社会の課題は複雑化・多面化しており、課題解決のための高い専門能力をもった人材が求められています。ぜひ経済学研究科の門を叩き、新しいキャリアへの一歩を踏み出して下さい。
研究科長挨拶(坂口先生)経済学研究科長 坂口 明義
(経済学研究科/経済学部教授)

教育研究上の目的と3つのポリシー

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教育研究上の目的
経済学研究科は、経済学の分野で、高度専門的知識及び能力を有する高度専門職業人、多様に発展する社会の様々な分野で活躍する高度で知的素養のある人材並びに創造性豊かで確かな教育能力を有する大学教員その他の研究者を養成することを目的とする。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

経済学専攻

修士課程

 経済学研究科は、修士課程において、以下の資質や能力を身につけたうえで、所定の年限在学し、所定の単位を修得し、学位請求論文を提出して、その審査及び最終試験に合格した者に、修士(経済学)の学位を授与します。
(1)経済理論、経済史、経済政策及び国際経済に関する高度の専門的知識及び能力を身につけていること
(2)経済学における優れた研究能力及び論文作成能力を身につけていること
(3)経済学についての問題発見・解決能力を身につけていること
(4)経済学についての論理的思考ができる能力を身につけていること

博士後期課程

 経済学研究科は、博士後期課程において、以下の資質や能力を身につけたうえで、所定の年限在学し、所定の単位を修得し、学位請求論文を提出して、その審査及び最終試験に合格した者に、博士(経済学)の学位を授与します。
(1)経済理論、経済史、経済政策及び国際経済に関する高度の専門的知識及び理解力・分析力を身につけていること
(2)経済学における優れた研究能力及び高度な学識に裏打ちされた問題意識に基づく論文作成能力を身につけていること
(3)経済学についての高度な学識に裏打ちされた問題意識に基づく問題発見・解決能力を身につけていること
(4)経済学についての高度な学識に裏打ちされた問題意識に基づく論理的思考ができる能力を身につけていること

 なお、博士論文は、高度な学識に裏打ちされた問題意識に基づいて、分析の深さと視野の広さを兼ね備え、既存研究を上回る創造性が提案・展開されている必要があります。さらに、在学期間中に設定される論文発表会、学外の学会や研究会などでの報告を経ることで、博士論文の完成度を高めることが求められます。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

経済学専攻

修士課程

 修士課程のカリキュラム体系は、学部で得た経済学への関心と知識をさらに高度に発展させることができるよう、経済学の様々な分野をカバーしています。
 修士課程にあっては、4つのコースを設定しています。社会経済コースでは、経済学の理論から統計学、財政学、金融論、さらに経済史、社会政策など、国際経済コースでは、欧米アジアをはじめとして、世界の経済社会や国際協力など、プロフェッショナルコースでは、経済政策や国際金融論、財政学・租税政策から、企業・産業や総合政策など、さらにエコノミックリサーチコースでは、ミクロ・マクロ経済学、計量経済学などを学べます。
 修士課程では、これらのコース及び科目を設置することで、学生が自らの専門分野を中心として関連領域の知識を広く体系的に修得できるようにし、社会の多方面で活躍する深い教養と高度な専門的能力を備えた人材の育成を目指しています。

【教育課程の編成/教育内容・方法】
 講義科目と演習及び論文指導科目の組み合わせにより、専門知識や技術の修得と、関連分野の体系的履修を通して、修士課程の学修に必要な知識を得ることができます。
 講義科目については、指導教員の指導の下で、4つのコースすべての開講科目を受講し、幅広く経済学の知見を広め、身につけることができます。また、他大学・他研究科の単位を修得する制度(単位互換制度)なども活用して、関連する専門分野の教員(研究者)からも指導を受けることができます。
 修士論文の執筆にあたっては、演習及び論文指導における日常の指導の他に、在学期間中に設定されている数回の論文発表会で報告を行い、指導教授及び広範な研究者の助言を受けることでも、論文の完成度を高めることができます。
 こうした過程を通じて、専門知識を深め、専門研究を行う能力を涵養します。

【学修成果の評価方法】
(1)論文発表会では、研究の進捗状況を確認し、研究テーマ及び内容に関して複数の教員による組織的な研究指導を行います。
(2)学位請求論文では、主査及び副査を中心に口述試験を実施し、あらかじめ示した論文審査基準に基づき評価します。

博士後期課程

 博士後期課程のカリキュラム体系は、経済理論、経済学史、統計学、経済史、経済政策、農業政策、財政学、金融論、社会政策、国際経済論といった、経済学の広範な専門分野をカバーし、高度で特に専門的な講義と演習を配置しています。
 博士後期課程では、これらの科目を通じて、大学、研究機関等において経済学に関連する諸分野の研究・教育に従事し、その発展に主導的な役割を果たす人材の育成を目指しています。

【教育課程の編成/教育内容・方法】
 経済理論、経済史、経済政策及び国際経済の分野について、高度な専門性を有する「特殊研究」と「特殊研究演習」を配置したカリキュラム体系としています。
 博士論文作成過程では、他大学・他研究科の単位を修得する制度(単位互換制度)なども活用して、関連する専門分野の教員(研究者)からも指導を受けることができます。また、在学期間中に設定されている数回の論文発表会での報告を経ることでも、指導教授及び広範な研究者の助言により、博士論文としての完成度を高めることができます。
 こうした過程を通じて、高度な専門知識に精通し、独創的研究を行う能力を涵養します。

【学修成果の評価方法】
(1)中間論文発表会では、研究の進捗状況を確認し、研究テーマ及び内容に関して複数の教員による組織的な研究指導を行います。
(2)学位請求論文では、主査及び副査を中心に口述試験を実施し、あらかじめ示した論文審査基準に基づき評価します。

入学者に関する受入方針(アドミッション・ポリシー)

経済学専攻

修士課程

経済学研究科(修士課程)では、理論・歴史・制度・政策・統計など経済学に関わる高い専門性を有し、現実の経済社会の課題を的確に解きあかす経済学思考力、政策提言能力および問題解決能力を持った人材の育成に努めます。そのために、次に掲げる人を求めます。
経済学研究科経済学専攻(修士課程)の入学者に求める資質・能力等
(1)経済学に関わる標準的な知識・理解力を有する人
(2)高い専門性を獲得しようとする意欲を持った人
(3)将来において活躍しうる研究者または高度職業人を目指す人

博士後期課程

経済学研究科(博士後期課程)では、理論・歴史・制度・政策・統計など経済学に関わる広い視野と高い専門性、優れた独創性を有し、新たな領域において独創的な研究を追求する姿勢・能力を持った研究者を養成します。そのために、次に掲げる人を求めます。
経済学研究科経済学専攻(博士後期課程)の入学者に求める資質・能力等
(1)経済学に関わる高い専門性・理解力を有する人
(2)新たな独創的な研究分野を切り開こうとする意欲を持った人
(3)将来において卓越した研究業績を有する研究者を目指す人