文学部 
歴史学科
Department of History
生田キャンパス

教授・志賀 美和子_教員データ

歴史(志賀)
植民地支配やナショナリズムが生み出す諸問題を、周縁におかれた人々の立場から考えています。(写真は反カースト運動指導者の記念碑)
志賀 美和子
教授 (インド近現代史)
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教員データ

氏名・職位  志賀 美和子(SHIGA MIWAKO) 教授
文学部開講科目アジア文化史1
アジア文化史2
南アジア関係論1
南アジア関係論2
歴史資料研究法11
歴史資料研究法12
ゼミナール1・2・3
卒業論文
大学院開講科目東洋史特講Ⅲ
東洋史特講Ⅲ演習
東洋史特殊研究Ⅳ
東洋史特殊研究Ⅳ演習
略歴東京大学大学院人文社会科学研究科博士課程 単位取得満期退学 博士(文学)[東京大学]
専門分野ポストコロニアル・インドにおける社会運動
州政治からみる現代インド
非バラモン・ドラヴィダ運動と不可触民解放
現代インド政治とメディア
ヒンドゥー・ナショナリズムと政教分離主義
研究キーワードインド アジア ナショナリズム アイデンティティ
所属学会日本南アジア学会
歴史学研究会
The Asian Association of World Historians
The Association for Asian Studies
歴史科学協議会

主要業績

単行本(単著)
単行本(共著・編著・論文集・事典など)
『インド文化事典』――紀伊国屋書店――2018年01月
『わかる・身につく 歴史学の学び方』――大月書店――2016年11月
『インドの社会運動と民主主義 変革を求める人びと』――昭和堂――2015年02月
A Concise History of South India: Issues and Interpretations――Oxford University Press――2014年
『インド民主主義の発展と現実』――勁草書房――2011年02月
論文(雑誌・紀要・研究成果報告書など)
「地域主義政党は中央政府への参加を志向するか―ドラヴィダ主義政党の場合」――『アジア研究』62/4――2016年10月
「非バラモン運動における平等言説と「不可触民」:普遍化と独自性をめぐるディレンマ」――『専修大学人文科学研究所月報』267――2013年12月
“Secularism as 'Purification of Hinduism': Religious Reform in Twentieth-Century Madras Presidency”--International Journal of South Asian Studies 4/-- 2011年
「労働争議における植民地政府の役割――1918~33年マドラス州の場合」--『アジア経済』48/11-- 2007年11月
「南インド・マドラス州の労働運動(1918-39年)にみる労働者の自立化」--『歴史学研究』827-- 2007年05月
その他(学会発表・講演・座談会・インタビュー・書評・エッセイなど)
「イスラームは野蛮か インドのイスラーム政権とその評価を巡る政治論争」――専修大学高校教員対象研修プログラム――2017年7月29日
Social Justice or Economic Development?: Election Strategies of the Dravidian Parties amidst 'Modi Wave'――International Seminar on State Politics, Governance and Development in India (ISEC, Bengaluru, India)――2016年12月
「「周縁」からみるインド近現代史――南・非バラモン・不可触民」--新しい民衆史研究会――2015年12月
「タミル・ナードゥ州政治史 ドラヴィダ政党の過去・現在・未来」--インド州政治研究会――2015年10月
「「マジョリティの温情」が保障する人権?―インドにおける差別問題にみる法と人権」――歴史学研究会歴史学研究会総合部会例会『法と人権の歴史を再考する』――2014年3月

ゼミ紹介

テーマ:インド・ナショナリズムの諸問題

<到達目標>
・インド近代史の基本文献を把握することができる。
・インド近代史の研究史を理解することができる。
・インド独立運動に関する論文の探し方を習得する。
・インドを中心とする近代アジアに関する基礎知識を獲得する。

<講義概要>
インド独立に関わった様々な立場の人々が残した一次資料を読解分析する。また、南アジアを中心とするアジア世界の近代、現代に関する国内外の基礎文献や話題の新刊に適宜触れることによって、基礎知識を獲得しつつ、同時に、先行研究において何が問題とされ、いかなる議論がなされてきたかを各自が把握する。これらの作業を通じて、各自が卒業論文で取り上げるテーマを見つけることが狙いである。

 

メッセージ

 インドは、多くの言語が話され様々な宗教が信仰されている多文化社会です。その多様性は、時に摩擦を生み暴力を伴う紛争に発展することもあります。また、カースト差別や女性抑圧などの問題も深刻です。
なぜインドにはこのような問題が存在するのでしょうか。インドが後進的だからだと解釈するのは早計です。また、多文化社会が必ず対立を生むとは限りません。実はこれらの問題が深刻化したのは、植民地支配が始まり、その反発としてナショナリズムが高揚した近代以降です。私は、植民地支配が在地社会に与える影響とナショナリズムが生む諸問題について研究しています。
 インド史について理解を深めていくと、日本は均質的社会で問題も少ないと感じるかもしれません。しかし、本当に日本は単一的で平等な社会で差別もないのでしょうか。私のゼミに所属する学生は、インド史研究を通じて日本に住む自分たちを見つめ直し、潜在する日本の差別構造や心性を再考しています。

 

大学院

東洋史特講Ⅲ
近年、世界的に南アジアへの注目が集まっている。その理由は、一つには、南アジア地域最大の国家インドが驚異的な経済成長を遂げてきたことがある。ただし、インドは1998年に核実験成功を宣言し、経済のみならず政治的にも、地域大国から世界大国へと躍進しつつあり無視できない存在になっていることも大きな要因であろう。一方、インドとは常に緊張関係にあるパキスタンも、核実験を断行し、インドに対抗するかのような姿勢を示している。
かつてはイギリス支配下で一つの国家(英領インド)を形成していた両国が、なぜこのように対立するようになってしまったのか? また、インドが独立後一貫して議会制民主主義を維持し安定した国家運営・発展を遂げてきたのに対し、なぜパキスタンをはじめとする他の南アジア諸国は、政治体制が不安定なのか?
本講義では、これらの南アジア世界の現代政治の諸問題を、歴史を遡ることによって探っていく。なお、聴講者の関心に応じて内容・順序等を若干変更する可能性がある。
東洋史特講Ⅲ演習
長らくイギリス植民地支配下にあったインド(南アジア世界)は、1939年に宗主国イギリスの参戦によって、自動的かつ強制的に第二次世界大戦に巻き込まれた。第一次世界大戦時に同様の状況で参戦を強いられたとき、インドはその多大な犠牲の代償として部分的地方自治権をイギリスから獲得したが、第二次大戦時には、ついに独立に向けてイギリスと交渉を重ねることになった。ただし、実際に独立を達成したのは終戦後2年を経た1947年であった。
戦時中、インドとイギリスは独立に向けて何を交渉したのか? 戦争中の独立を阻んだ要因は何だったのか? 本演習では、これらの問題を、代表的な研究書と一次資料の解読を通じて考えていく。その過程で、南アジア世界の命運が日本の動向とも連関していたことも明らかにされるであろう。
東洋史特殊研究Ⅳ
多文化社会インドにおいては、言語、宗教、人種などさまざまな基準に基づいて「マイノリティ」とされるコミュニティが存在する。これらのコミュニティは、概して、さまざまな差別、抑圧とそれに連関する貧困の問題に直面してきた。しかし、すべてのマイノリティが必ず差別の対象になってきたわけではない。また、ある時点を起点として差別抑圧が開始される例も多い。また、差別される側も、差別されるままではなく、多様な手段を駆使して対抗する場合がある。
本講義では、宗教上のマイノリティであるムスリム、および、ヒンドゥー教徒の中でカースト制度上差別の対象となってきた「不可触民」の問題を主な対象とし、彼ら・彼女らの状況と運動について多面的に分析していく。
東洋史特殊研究Ⅳ演習
南アジアにおけるマイノリティ問題を扱う邦文・英文文献を講読し、問題の焦点を解明する。その上で、マイノリティの運動に直接間接に関与するさまざまな立場の書き手による一次資料を講読分析し、マイノリティをめぐる問題を多面的に把握することを目指す。
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