教授・末廣 幹

末廣先生
古代ローマの劇作家テレンティウスの名言「人間に関わることで、わたしに無関係なことは何ひとつない」をもじって、「パフォーマンスに関することで、我々に無縁なことは何ひとつない」という言葉をモットーにしています。特に、英米の演劇と映画を通じて、文化や社会の変化に迫ります。
末廣 幹
教授



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教員データ

氏名・職位 末廣 幹(SUEHIRO MIKI) 教授
文学部開講科目英語総合演習1
英語総合演習2
英米文学文化特殊講義1
英米文学文化特殊講義2
特別総合講義2
ゼミナール1・2・3・4
卒業研究
大学院開講科目英文学特講Ⅰ 英文学特講Ⅰ演習 英文学特殊研究Ⅰ 英文学特殊研究Ⅰ演習
略歴筑波大学博士課程文芸・言語研究科単位取得満期退学 修士(文学) [筑波大学]
専門分野ドラマとミュージカルの文化史
研究キーワードウィリアム・シェイクスピア
所属学会大塚英文学会 日本シェイクスピア協会 日本英文学会 筑波イギリス文学会 17世紀英文学関西支部

主要業績

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単行本(単著)
単行本(共著・編著・論文集・事典・翻訳など)
『演劇都市はパンドラの匣を開けるか初期近代イギリス表象文化アーカイヴ』 担当部分:第四章「『コーヒーハウスの政治家』の誕生王政復古期における公共圏の変貌」--ありな書房-- 2002年10月
『国家身体はアンドロイドの夢を見るか初期近代イギリス表象文化アーカイヴ』 担当部分:第二章「彷徨えるナイト・ウォーカー一七世紀ロンドンの文化における娼婦の表象」--ありな書房-- 2001年05月
『大学生の英語学習ハンドブック』 担当部分:「洋書購入法、図書館(電子図書館利用法)」--研究社-- 1999年03月
『最新文学批評用語事典』 項目執筆--研究社-- 1998年07月
『シェイクスピア・ハンドブック』 項目執筆--新書館-- 1994年12月
論文(雑誌・紀要・研究成果報告など)
「Stepping Westwardベン・ジョンソン喜劇のトポグラフィ」--『人文学報』第342号 東京都立大学人文学部-- 2003年03月
「イスラム恐怖を超えて『オセロー』とトルコ化の不安のレトリック」--日本シェイクスピア協会編『シェイクスピア正規を超えて』所収 研究社-- 2002年04月
「エイジェンシー」--『現代思想』第28巻第3号臨時増刊『現代思想のキーワード』 青土社-- 2000年12月
「断絶か連続かイングランド内乱期文化研究概観」--『英語青年』第145巻第12号 研究社-- 2000年03月
「ベン・ジョンソンの『エピシーン』における男性のイメージ形成」--『人文学報』第283巻 東京都立大学人文学部-- 1997年03月
その他(学会発表・講演・座談会・インタビュー・書評・エッセイなど)
リン・ハント編纂 『ポルノグラフィの発明猥褻と近代の起源、1500年から1800年』--ありな書房-- 2002年10月
酒井直樹 『過去の声一八世紀日本の言説における言語の地位』--以文社-- 2002年06月
「身体とボディ・ポリティックルネサンス、内乱期、王政復古期」--第72回日本英文学会大会-- 2000年05月
フランシス・バーカー 『振動する身体私的ブルジョア主体の誕生』--ありな書房-- 1997年11月
『Shakespeare in Teaching』--the Conference『Shakespeare/Postcoloniality/Johannesburg 1995』 at the Witwatersrand、
Johannesburg.-- 1996年07月

ゼミ紹介 

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ゼミナール紹介
2010年度ゼミ生に訊いた、末廣ゼミナールってこんなゼミ!
2011年度末廣ゼミナール3年夏合宿(in 山中湖)レポート
2012年度末廣ゼミナール3年前期、夏合宿レポート

ゼミナール紹介

末廣ゼミナールでは、イギリスやアメリカの演劇とアメリカ映画についての研究を行います。3年の前期は、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲――2011年度は、喜劇『ヴェニスの商人』――を原書で読みます。ただ、英語のテクストを読みながら、訳していくようなことはしません。毎回、担当者を決め、担当者は、末廣が用意したトピックについての考えをハンドアウトにまとめてきて、発表し、その後、全員で意見交換を行います。テクストの字面を追うだけでなく、そこに込められた意味を解釈したり、そのテクストが書かれた当時の歴史的・社会的背景も同時に考察したりするようにしています。3年の前期が終わった段階で、ゼミ生がしばしば口にするのは、「たった3ヶ月でも映像の観方がガラッと変わった。以前は物語のあらすじを追うだけだったが、細かいディテイルの意味に気づけるようになった」という感慨です。後期の後半は、アメリカ映画の特定のジャンルに焦点を当てて、5,6本の映画を取り上げ、グループ・プレゼンテーションを行います。単に映画の面白さを語るだけでなく、台詞、プロットの構成、俳優の演技、カメラ・ワーク、BCMや音響などのディテイルに注目し、その意味や観客に及ぼす効果について議論します。3年を終了する時点までに、演劇、映画やドラマに隠された意味をかなり深く読み取れるようになるはずです。

さらに末廣ゼミナールで力を入れているのは、レポートや論文を書く力を養成することです。3年生の間には年間を通じて6本以上のレポート執筆することが課題となっています。そして、レポートに対しては、末廣、大学院生や4年生の有志やメンバー同士で組んだ添削ペアで厳しく添削を行うことにしています。、ゼミナールのために執筆するレポートはすべて共同研究の成果の一環として扱っているので、レポート――添削済みで末廣やペアを組んだ相手のコメントや講評が付されたレポートも含む――は、ポータル・サイトを通じてメンバー全員に公開されることになります。これによって、メンバー全員の成長ぶりを全員で確認したり、ほかのメンバーの優れた点に倣ったりすることができますが、その反面、真剣に取り組まずにレポートを執筆した場合には、モーティヴェーションが低いことがメンバー全員に明らかになってしまいます。メンバーひとりひとりが、「共同研究」の場であるゼミに貢献しようという責任感を抱くことで、互いに切磋琢磨し合うような雰囲気を保てています。

その一方で、皆で楽しむイヴェントやレクリエーションが充実しているのも我がゼミナールの特徴です。3年の夏期休暇中に合宿を行います。前期の経験を生かして、テーマに関連した本を2泊3日で1冊扱います。3年の春期休暇中の1月か2月には卒業研究に向けた合宿を行います。合宿では、メリハリをつけて、大いに学び、同時に大いに遊ぶことを目標としています(夏合宿では例年BBQ、飲み会、トランプやUNOなどのレクリエーションで大いに盛り上がります)。末廣はイヴェント――とくにコンパや食事会――が大好きなので、合宿以外にも、コンパは定期的に行っています。さらに、年に数回劇場に行って生の演劇を観る観劇ツアーも行っています(もちろん参加は自由です)。イヴェントが多く、グループ・プレゼンテーションの機会が頻繁にあるのがこのゼミナールの特徴です。したがって、ゼミ生同士の親交を深める機会が数多くあります。末廣自身が、皆で協力し合う”togetherness”の精神を尊重しているので、教員と学生が、またゼミ生同士が、和気藹々としながらも適切な緊張感のあるような雰囲気が保たれています。毎週ゼミが終わった後に、掲示板にその週の授業のリスポンスや感想を書き込むことになっています。ゼミナールの雰囲気がよくわかるので、ぜひ覗いてみてください!


過去に4年生が取り組んだ卒業研究の形式はすべて論文です。テーマに関しては、英米文学に限らず、映画やドラマ、英米の文化一般に関するものまで多岐に分かれています。毎年全員分の卒業論文を集めてゼミナール論集を作成しています。

2010年度ゼミ生に訊いた、末廣ゼミナールってこんなゼミ!

  • 末廣ゼミはやっていくことひとつひとつが濃くて、とても充実しています。勉強もそうだけど遊びも飲みもみんなで全力で取り組むからプライベートでも仲良し♪今年の夏合宿では全員でババ抜きを全力でやって盛り上がりました-。 授業ではよく映像を見ます。このゼミに属していなかったら普通に観て、「面白かった~」で終わりにしてしまうものでも、このゼミでは、普通でないとらえ方で違う楽しみ方ができます。先生の解説ももれなくついてくるので、理解をより深める授業が受けられると思います。

  • 末廣ゼミは、シェイクスピアの戯曲やアメリカ映画などさまざまな分野を扱います。「シェイクスピア?文学って堅苦しいイメージが…」。そんなあなたも心配ありません。このゼミでは、作品について自分自身で問題を提起した上で発表します。そのため、自分が興味のある事柄について議論できるので、普段は気付かないような面白い発見がたくさんあります。課題は、レジュメの作成やレポートなど他のゼミに比べて多いと思います。しかし、毎回他のゼミ生や先生が熱心に添削してくれるので、文章力は確実に向上します。皆でディスカッションを行うので、人前で話す訓練となります。このように就職活動に役立つことが自ずと見に付いていきます。また観劇ツアーや定期的な飲み会を通じてゼミ生と先生との距離がとても近いことも魅力のひとつです。先生は酒豪です!やる時はやる!楽しむ時は思い切り楽しむ!メリハリある充実したゼミを求めるあなたはぜひ末廣ゼミへ!!待ってるよ☆

  • 末廣ゼミは、英米の演劇や映画に興味がある人にお勧めです!また、レポートが苦手で上手く書けるようになりたいという人にもぴったりのゼミです。このゼミの特徴は、先生を含めメンバー全員がニックネームで呼び合い、コンパや観劇ツアーなど楽しいイヴェントが盛り沢山なところです!もちろん勉強もしっかりやります。今年の前期は、シェイクスピアの喜劇『から騒ぎ』を読み、プレゼンテーションやディスカッションを通して作品への理解を深めました。また、夏と冬にはゼミ合宿があります!今夏は2泊3日で山中湖に行き、シェイクスピアの喜劇『お気に召すまま』を読みました。それから、勉強したら遊びも忘れません。昼間は山中湖を散策したり、夜はBBQと飲み会をしたり楽しみました。オンとオフの切り替えがしっかりとできるゼミなので、充実した時間を過ごせると思います。

  • 末廣ゼミは充実したゼミを送りたい人、文章を書くのがうまくなりたい人、人前で話すことに慣れたい人にお勧めのゼミです。今年の前期はシェイクスピアの喜劇『から騒ぎ』を扱い、蜷川幸雄演出・小出恵介主演の上演のDVDを鑑賞したり、原作と和訳を読み比べたりしながら、プレゼンやディスカッションをしました・Bまじめに取り組む一方でふざけるときはしっかりふざけるのでとても面白いです♪合宿でも、観光に行ってお蕎麦を食べたりBBQをしたりしました。飲み会も何度か開かれるので、先生とも仲良くなります!いろいろな面でとてもおすすめのゼミです!!

  • 仲間たちとともに助け合いながらひとりひとりの輝くチャンスが多いのがこのゼミの特徴のひとつでしょう。一冊の文学テクストに対しみんなが意見を持ち寄ってそれぞれの観点から議論します。ディベートが苦手な人は参加しづらいように思われるかもしれませんが、お互いに牽制しあうのは最初だけです。仲間との親睦も深まっていけば、いつの間にかディベートも面白くなっていきます。そんなディベートを重ねるごとに、就職活動する際にうるさく言われるコミュニケーション能力も向上するかと思います。親睦が深められるか心配な人も任せてください。いろいろな意味で共同で活動できること、それこそ末廣ゼミの真骨頂です。

  • 末廣ゼミは英米の演劇や映画を研究するゼミです。たとえばシェイクスピアなど。私はこのゼミに入るまで「シェイクスピア?あぁ、あの『ロミジュリ』の人ねー。」程度の認識しかありませんでした。また、チケットの料金と敷居の高さから敬遠してしまい、劇場で上演される演劇というものもほとんど観たことがありませんでした(「じゃあ、なぜお前はこのゼミに入ったんだ?」と訊ねる方があるかもしれません。映画が好きだったんです)。しかしこのゼミに入り、演劇に対する見方が変わりました。ゼミ活動の一環で生の演劇を見る機会が増え、純粋に楽しいと思えるようになったのです。チケットの価格に関しては、学生料金という最強手段もあるので、さほどかかりません。つまり何が言いたいのかというとまったくの知識ゼロでも興味があれば楽しめますよ、ということです。これを機に新たな世界に足を踏み入れるのも良いと思います。また、このゼミでは本人のやる気次第で演劇を楽しみながら文章能力とプレゼン能力が身についてしまうという豪華特典付き。集う人々は演劇や映画が好きなので、それについて熱く語れる仲間ができるというのはとても良いものです。映画や演劇が大好きな方、もしくはそれらに興味はあるけれどいまだ一歩踏み出せていない方、自分の好きな物を情熱的かつスマートに討論をしたい方は是非!

  • 末廣ゼミでは、演劇や映画のDVDを鑑賞し、原書と翻訳・ヌみ、それについて発表やコメントをしたり、ディスカッションをしたりします。人前で発言するのは苦手だ…という人!このゼミで克服しましょう!自分の意見に自信が持てなくても、先生がフォローしてくれます。さらに他のゼミ生たちがその意見について一緒に考えてくれますよ♪また、レポートの書き方も学ぶことができます。ゼミ生同士でペアを組んでレポートの添削をし合い、添削してもらった自分のレポートをフィードバックすることで、だんだんと論理的な書き方を習得することができます。飲み会や観劇ツアー、3・4年合同ランチ会、年に2回の合宿など、楽しいイヴェントが多いこともこのゼミの魅力です。ゼミ生同士、そして先生ともさらに仲良くなれます(^^)

  • 末廣ゼミに入って、文学にあまり興味がなかった私にとっても、今ではとても楽しく感じられています。みんなでディスカッションをしたり、ほかの人の意見を聞いたりできるのですごく参考になるし、自分の視野も広がります。また、レポートをたくさん書いて、添削してもらうことによって議論の仕方も上達するし、文章力もアップします。末廣ゼミは、先生がとってもフレンドリーなので、先生も交えてゼミ生同士もとても仲が良いです。大学生活で充実したゼミを送れると思います!

  • 末廣ゼミはいろいろな面で充実したゼミです!内容は、シェイクスピアの戯曲やアメリカ映画などを扱います。たとえば、「シェイクスピアの作品をまったく知らない、難しそう…」という人でも、まず映像を観てあらすじを把握してから内容について議論するという形式なので、ちゃんとついていくことができます。ディスカッションやミッキーこと末廣先生の解説を通じて、ただストーリーを読んだだけではわからない、多くの発見があるので、好奇心旺盛な人、探究心がある人には最適だと思います。ただ、レポートなど課題がかなり多いので、大変なのは覚悟して下さい。ゼミ以外にも、飲み会やカラオケ、先輩とのランチ会や合宿など、イヴェントが盛り沢山です!ミッキー一行のシェイクスピア演劇観劇ツアーは、ゼミのディスカッションやプレゼンのネタになるのはもちろん、純粋に観劇を楽しめるのでお勧めです。夏合宿のプレゼンを終えた後に、BBQをしてお酒やお肉を楽しんだのはまさに至福の経験でした…。
    2年生まではなんとなくだらけた大学生生活を送ってしまったけれど、「ゼミでは頑張りたい!」という人は是非末廣ゼミへ!

  • 末廣ゼミでは、毎週、主に文学作品についてプレゼンをしたり、それに対してコメントをしたり、全体でディスカッションをしたりしています。発表者によって解釈が違っているので、様々な解釈を聞くことができます。前期はシェイクスピアの喜劇『から騒ぎ』についてとことん学びました。また、レポートを書く機会が多いので、絶対に文章力は伸びると思います。課題をこなすのは大変ですが絶対やりがいのあるゼミだと思います!

  • 英米の演劇や映画に興味がある方にオススメのゼミです!コーヒーを飲みながらひとつの作品に対してプレゼンを行い、ディスカッションを通じてそれぞれの考えを深めていきます。レポートが多くて少し大変ですが、とても充実しています。また、作品が持つ歴史的事情など、作品の背景に関する知識も学ぶことができるので、英米の歴史や文化に興味がある方にとっても面白いかもしれません。

  • ミッキーこと末廣先生率いる末廣ゼミは、ONとOFFがはっきりしているゼミだと思います。まず、ONの部分。前期のゼミでは、シェイクスピアの喜劇『から騒ぎ』の原書と翻訳を読み、プレゼンテーションやディスカッションを行いました。本来ならば、英文学科の学生なら〈慣れ親しんでいる〉はずのシェイクスピアの戯曲ですが、恥ずかしながら私は無知に近い状態でありました。しかし、そんな私の意見でも先生はフォローしてくださいますし、他のゼミ生もすぐに反応を返してくれるので安心できます!ゼミの後には、インターネット上の掲示板(BBS)にゼミの感想などを書き込むルールとなっていて、ゼミだけでなく、そこでも、いろいろと刺激的な意見が飛び交うので、発見がたくさんあります!
    一方、OFFの部分では、コンパやランチ会を催したり、観劇ツアーに行ったりします(先生がご飯を御馳走してくださるときもっ!)。今年の夏合宿では勉強した後に皆で山中湖観光やBBQ、UNO(白熱!!)をして楽しみました♪
    やるときはやって、遊ぶときは遊ぶ――末廣ゼミはそんなゼミです!!

  • 大学生になってレポートを書く機会が増えたけれど、普通の授業ではレ・E|ートの書き方は教えてもらえません。けれども、レポートを書く力は誰でも必要です。わたしは、末廣ゼミに入って、自分がどれだけ稚拙なレポートを書いていたのかわかりました。このゼミで学んでいるおかげで、半年間に確実に文章を書く力がつき、プレゼンをする力も向上しました。こういう力は自分ひとりで黙々と勉強しても身につかないので、自分を成長させられるこのような場所があるのはとても大事です。
    また、末廣ゼミでは、就職活動についての指導は行っていないことになっていますが、ゼミでの経験が就職活動で役に立たないわけではありません。むしろ、このゼミで学んでいることは、就職活動中だけではなく社会人になってからも必要な力です。もちろん就職活動についても先輩方に気軽に相談できるから安心してください。
    文学や文化を学ぶと言うとすごく堅苦しいゼミにみえるかもしれません。しかし、ゼミ生みんなで飲んだり、鍋を囲んだり、遊んだりしています。わたしはみんなにサプライズで誕生日を祝ってもらいました(先生の企画で!)\^o^/
    そんな風に、ゼミ生同士で仲良くなれる温かいゼミです。きっかけは何でもいいので、少しでも興味を持てたら飛び込んでみませんか。

  • 演劇に詳しくないけど興味はある。文章書くのは苦手だけどレポートはうまく書けるようになりたい。コーヒーや紅茶が好き。そんな方には末廣ゼミがぴったりです!今年度の前期はシェイクスピアの喜劇『から騒ぎ』を読みましたが、原書と翻訳だけでなく、ケネス・ブラナー監督の映画や蜷川幸雄演出の演劇DVDも観て、これでもかというくらい『から騒ぎ』漬けになりました。いろんな媒体を通じて、また、先生の解説や他のゼミ生の発表を通して、さまざまな視点から作品を見ることができました。
    課題とされるレポートの本数は多いと思いますが、頑張った分だけ実力がつきます。毎回のレポートはポータルを通じて全員に配信されます。拙いレポートを見られるのは恥ずかしいことですが、そのおかげで読み手を意識して書けるようになります。ゼミ生全員の良いところも駄目なところも共有し、互いに吸収しあえるのでとても勉強になります。
    末廣ゼミは、楽しみながら成長できるゼミです。

2011年度末廣ゼミナール3年夏合宿(in 山中湖)レポー・g 

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2011年の8月24日から26日まで2泊3日で、我々末廣ゼミ所属の3年・カは、大学の富士山中湖セミナーハウスにて夏合宿を行いました。末廣ゼミでは、普段3年生と4年生は合同でゼミを行っていないので、夏合宿もそれぞれで行っています。我々3年生は、“勉強にも遊びにも全力で挑む”をテーマに掲げることで、参加者全員――ゼミ生10名、オブザーヴァー役である大学院生の大塚星太郎さんと末廣幹先生――が一丸となり充実した三日間を過ごすことができました。 今回のゼミ合宿は、前期にシェイクスピアの喜劇『ヴェニスの商人』を読了したことを踏まえて、やはりシェイクスピアの喜劇の代表作である『夏の夜の夢』をテクストとして取り上げ、原書と翻訳を相互参照しつつ、実質2日間で読了するというハードなものでした。シェイクスピアの戯曲は5幕からなっているので、ゼミ生は、5つのグループに分かれて、第1幕から第5幕まで、グループ・プレゼンテーションというかたちで、問題提起し、プレゼンの後は、メンバー全員で熱いディスカッションを交わすという形式で読み進めました。我がゼミのプレゼンの特徴は、単にプレゼンターが一方的にプレゼンを行うというだけでなく、プレゼンターにはかならずコメンテイターが付き、プレゼンの後にプレゼンターのテクスト解釈や意見について、賛成なのか反対なのか、自分の見解を述べた上で、全体のディスカッションに開くという形をとっていることです。 前期のゼミでは、先生があらかじめ用意してくださったプレゼンテーション・トピックに対して自分の意見をまとめるという形式で、プレゼンを行ってきました。しかし、今回の合宿では、自分でテクストの中から問題となる箇所を見つけ、それについて自分なりのテーマを立てて論ずるということを初めて行いました。そのため、ゼミ生全員が、難しさや戸惑いを経験しました。しかし、合宿に参加したゼミ生は、4月から7月まで前期のゼミで養った〈問題発見力〉や〈テクスト分析力〉、〈問題解決力〉を生かすことで、前期よりも内容の濃いプレゼンを行い、活発な討論を繰り広げることができました。まさに、自分たちの成長を実感できるよい機会となりました。さらに、夏合宿でそれぞれが自分自身にとっての課題をみつけるこ・ニ・ナ、後期のゼミに臨むモーティヴェーションを高められました。

ゼミ合宿のもうひとつのメイン・イヴェントは、2日目の午後の山中湖周辺ツアーでした。富士山から流れる水が湧き上がる観光地忍野八海(おしのはっかい)にバスで出掛け、名水で打った名物の蕎麦をすすり、湖を見たり富士山を仰いだりして癒され、都会の喧騒を忘れ自然に囲まれたなかで皆リフレッシュすることができました。特にゼミ生に好評だったのが、忍野八海の近くにある「山梨県立富士湧水の里水族館」でした。淡水魚専門の水族館の中には、工夫を凝らされた水槽が配置されており、入館者はまるで森の中で水中に入り込んだかのような気分に浸れました。さらに、水族館に併設された公園にあったアスレチックはとても魅力的で、20代を迎えた大学生たちが童心に返ったかのようにはしゃいでいました。
最後の晩の夕食はお楽しみのBBQでした。午前中の豪雨から一転して天候に恵まれ、湖沿いのバーベキュー場で、とっぷりと日が暮れていくなか、お酒片手に、皆、大いに盛り上がりました。3年の夏合宿のBBQでは、2つのチームに分かれて、焼きそば作りで対決するのが恒例になっているすが、今年も若き〈料理の鉄人たち〉が自慢の腕を振るい、バナナのチョイ足しという裏技も繰り出したりして、皆の舌をうならせていました。その後のコンパでは、先生も交えて白熱のUNOをしたり、卓球などのレクリエーションに興じたりしました。

大学を離れてセミナーハウスでゼミを行うことには多くの意義がありました。前期には学期を通して1本の戯曲を読んだのですが、合宿では、実質2日間という短期間でひとつの作品を取り上げたことで、多くのトピックを集中的に論じながら、一貫して物語に関わっていくことができました。さらに、普段のゼミではけっして味わえないような貴重な体験を通じて、ゼミ生の新たな一面を知ることができ、互いに懇親を深める有意義な機会となりました。来年1月下旬には第2回の合宿を行う予定です。後期のゼミの集大成を行い、4年で行う卒業研究へと繋いでいくのが目的です。今から冬の合宿が楽しみです。

(文責:末廣ゼミナール3年リーダー 佐野朋子)

2012年度末廣ゼミナール3年前期、夏合宿レポート

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【前期ゼミナール編】
末廣ゼミナールでは普段3、4年生に分かれてゼミナールを行っています。3年生のゼミナールでは、末廣幹先生、大学院生の大塚星太郎さん、オヴザーヴァーを務めてくれている4年の末廣ゼミナール生3名の指導のもと、我々3年のゼミ生14名を加え、計19名で活動を行っています。
前期のゼミナールでは、ウィリアム・シェイクスピアの喜劇『から騒ぎ』について学びました。シェイクスピアの戯曲はすべて5幕物ですが、ゼミでは、毎週1幕ずつを取り上げてゼミ生によるプレゼンテーションを行いました。毎週のゼミの流れは、それぞれの幕ごとに決められた担当者3名が、あらかじめ末廣先生に提示されたプレゼンテーション・トピックに対して、自分の見解を発表し、ペアを組んでいるメンバーがそのプレゼンテーションに対する賛否のコメントをし、それに対して発表者がリスポンスを示した後、ゼミ生全員によるディスカッションへと移っていく、というものです。 ときには、ディスカッションが、激論へと発展することも…。自分とはまったく異なった作品の解釈を知ったり、戯曲の解釈をめぐって仲間同士本気でぶつかり合ったりする体験は、末廣ゼミならではの特徴だと思います。
さらに、末廣ゼミでは、プレゼンテーションの資料を作成する際に、かならずクイズ文(【問題提起】をする→自分の【主張】を述べる→その根拠となる【理由】を提示するという形式)を採用することになっており、プレゼンテーションにおいて強調したい内容が明確になると同時に説得力のある論理的な文章を書く能力が身につきます。クイズ文のコツさえつかめれば、レポートをすらすらと書けるようになるため、他の講義でレポートが課された際にも応用が利きます。
演劇や映画に興味がある人はもちろんのこと、文章能力を身に着けたい人やこれまでレポートの書き方に苦しんできた人にとっても、末廣ゼミナールはとてもお勧めのゼミナールです!

【夏期合宿学習編】
今年の末廣ゼミ夏季合宿ではシェイクスピアの喜劇の最高傑作とも言われている『十二夜』を取り上げました。末廣ゼミの夏季合宿では前期に学んだことに基づいて、今度はトピックを自作してプレゼンテーションを行うという形式をとっ・トいます。
そこでまず夏休み前に普段のゼミナールの間を縫って、戯曲の幕ごとに班割りを決め・A担当を一幕につき3人――それでも担当者が足りないので二幕分担当するメンバーも出ましたが――という形で分担を決めました、同時に、それぞれの発表に反論や疑問を投げかけるコメンテイターの担当も決めました。
夏休みに入った後は、休暇を楽しみつつも、それぞれ班ごとに連・高謔闕№「、プレゼンテーションの内容が重複しないように調整し、発表の内容を絞り込んでいきました。プレゼンテーションでは、各々が、喜劇『十二夜』の物語の展開において違和感を覚えた箇所などについて問題提起し、それについて自分で考えてきた解釈を提示します。それに対して、前期のゼミと同様に、コメンテイターがコメントを投げかけ、発表者は、反論や応答を行います。さらに先生や大学院生の大塚さんによる補足説明や更なる問題提起を交え、メンバー全員でディスカッションを行いました。結局、反論に次ぐ反論など喧々諤々の議論が交わされました。『十二夜』はシェイクスピアの喜劇の最高傑作だから物語の展開のすべてを受け容れなければならないといったような先入観に囚われることなく、「この喜劇の終わり方は本当にハッピー・エンディングと言えるのか」といったような根本的な問題についてメンバー全員で徹底して意見交換できました。
このようにして、末廣ゼミ夏季合宿では、1幕から5幕までのすべての幕についてユニークで刺激的な発表と活発な意見交換を行うことができました。末廣ゼミでは、ゼミ生ひとりひとりの発言力や発想力、問題発見力や問題解決力を高めることが目的となっていますが、合宿を通じてこれらのスキルは確実に高まったと思います。


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【夏期合宿リクリエーション編】白熱したディスカッションはもちろんのこと、夏合宿では、その他にもとても楽しいイヴェントが盛りだくさんでした。『十二夜』のプレゼンテーションが無事終了した後の2日目の午後は、軽井沢セミナーハウス備え付けの自転車やレンタ・サイクルを利用して、全員で、セミナーハウスから旧軽井沢までサイクリングをしました(なんと往復走行距離10キロ以上!)。晴天に恵まれ、とても気持ちの良い風に吹かれながら、旧軽井沢銀座の街並みを散策したり、お買い物をしたり、信州蕎麦を食べたりと楽しみました。陽光の下美しい軽井沢銀座の景色を背景に、末廣先生の奢り(!)で、食した・シ物ミカドコーヒーのモカソフトの味は、忘れられません。プレゼンテーションが無事に終了しているために、気持ちよい充実感で軽井沢の魅力を堪能することができました。セミナーハウスに帰宅した後は、お待ちかねのバーベキューです。白樺の林に臨んだ外のテラスで、ユニークなお人柄の管理人さん・ェ焼いてくれた肉など豪華な夕食を楽しみました。 夏季ゼミ合宿を通じて、ゼミ生同士が今まで以上に仲良くなったように思います。皆が意見をぶつかり合わせたディスカッションや、イヴェントではもちろんのこと、あるゼミ生のお誕生日をサプライズで祝うために、ミッション・インボッシブルとして秘密裏に準備を進めたり、朝が来るまでおしゃべりをしたり、なんてこともありました。他愛もない会話から、ゼミについて、また迫りくる就職活動について、などなどたくさんの言葉を交わし合ったゼミ生は皆、充実した夏季ゼミ合宿を通してさらにお互いを思い合えるようになったのではないでしょうか。 楽しくもあり、成長もしこの最高の夏季ゼミ合宿を胸に、末廣ゼミ3年ゼミ生がこれからどのように歩みを進めていくのか、後期ゼミが楽しみでなりません。

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(文責:末廣ゼミナール3年リーダー 東條幸奈・大塚裕孝・原帆南)

メッセージ

私の出身は、兵庫県の神戸市です。1965年4月13日生まれで、今年40歳になりました。中学・高校は、同じ兵庫の姫路市の淳心学院という中高一貫の私立の男子校で学びました。ここは、カトリックのミッション・スクールで、ベルギー人の神父が、聖書を用いて、流暢な日本語で、宗教につ・「ての授業を行うような学校でした。私は、けっしてつねに真面目に授業を聴いていたわけではないのですが、早い時期から聖書に触れられたことは後にヨーロッパ文学を研究する上でよかったと思っています。高校卒業後、国際基督教大学(ICU)というこれまたミッション・スクールの人文科学科に入学しました。ちなみにこの年に上京してから、ずっと関東圏で暮らしておりますので、関西弁はすっかり抜けてしまいましたが、自分で盛り上げておいて合いの手の入れを入れるところ――いわゆる「のりつっこみ」――が関西人ぽいと学生にはよく指摘されます。大学に入学した当時は、じゅうぶんな語学力を身に付け、イギリスの作家ジョージ・オーウェルによるスペイン内戦のドキュメント『カタロニア戦記』で卒論を書き、卒業後は国際派ジャーナリスト(苦笑!)になるのを夢見ておりました。ところが、学部在学中に1年間の交換留学で訪れた、イギリスのケント大学カンタベリ校で学ぶうちに、英文学、とくにイギリス演劇の魅力にとりつかれ、帰国後、本格的に研究をする決心をしました。大学卒業後、筑波大学の大学院で17世紀イギリス演劇を研究した後、東京都立大学人文学部に就職し、10年間在職した後、2004年に専修大学に着任致しました。

★学問的な関心
 ICUの学部時代には、英文学に限らずほかの分野の科目を履修できたので、哲学、西洋古典学や旧約聖書学の専門科目にも結構熱心に出席しました。一時期は西洋古典学を専攻し、ギリシア悲劇(私がもっとも魅了されている演劇のひとつは、いまでもソポクレスの『アンティゴネー』とエウリピデスの『バッコスの信女』です)で卒論を執筆したいと考え、ラテン語やギリシア語を熱心に勉強したこともありました。その後、交換留学で訪れたケント大学で英文学の面白さに目覚めたわけですが、そのきっかけとなったのは、イギリスで出逢った先生方が、シェイクスピアだけではなく、同時代の劇作家の作品に目を向けてくださったこと、そして、文学理論を用いてテクストを解釈するダイナミズムを教えてくださったことでした。初期近代のイギリスの演劇と言うと、どうしてもシェイクスピアの研究に偏りがちなのですが、学部の段階で同時代の劇作家にもシェイクスピアの芝居に負けず劣らず面白い作品を書いた作家たちがいるのだと認識できたことは恵まれていたと思います。また当時イギリスではちょうどマルクス主義批評の流れを汲む文化唯物論とい・、批評理論が盛り上がっている頃で、この文化唯物論という理論を通じて構造主義以降の文学理論を学ぶことができました。シェイクスピア以外の劇作家のテクスト研究と文学理論によるテクスト解釈が今に至るまで私の研究の二つの柱になっています。

 大学院では、シェイクスピアの同時代人ベン・ジョンソンの喜劇と当時勃興しつつあった市場経済との関係について論じました。その後、私の研究は焦点が絞られるどころか、むしろ関心が拡散するばかりで、オスマン・トルコ帝国などの非ヨーロッパ世界との関係、当時の空間概念、とくに都市空間の認識の変化といったさまざまな切り口から初期近代のイギリス演劇を解釈しようと試みております。古代ローマの劇作家テレンティウスの有名な言葉に、「私は人間である。およそ人間に関することで、私に無関係なことはなにひとつない」というものがありますが、少なくとも17世紀のイギリス文化に関してはこのように胸を張って言えるように、最近は、王政復古期と呼ばれている17世紀後半も視野に入れて、また演劇に限らず、詩や散文も読みながら、文学とロンドンの都市文化との関係を研究しています。

大学院 

 
英文学特講Ⅰ
前期は、William Shakespeare の喜劇All's Well That Ends Well (邦訳『終わりよければすべてよし』)を精読します。後期は、毎回いくつかの場面を予習してきてもらって、その場面が、劇全体の中でどのような役割を果たしているかなど報告してもらった後で、出席者でディスカッションを行います。さらに、BBC Shakespeareの『終わりよければすべてよし』のヴィデオを観ながら比較検討を行ったり、『終わりよければすべてよし』について書かれた論文を読んだりしながら、特定のテクストに基づいた作品論をどのようにまとめるか考える予定です。
 
英文学特講Ⅰ演習
「ルネサンス演劇」最新の研究の成果であるMichael Hattaway, ed. .A New Companion to English Renaissance Literature and Culture 2 vols. (Malden : Wiley-Blackwell, 2010).を講読する。前期は前者を取り上げながら、扱われている演劇テクストを合わせて読むことで、演劇テクストを読解するためのアプローチを意識化する。後期は、後者を批判的に読解することで、「ルネサンス演劇」の解釈を深める。
 
英文学特殊研究Ⅰ
イギリス王政復古期演劇研究の金字塔とされる2冊の研究書――Judith Milhous and Robert D. Hume., Producible Interpretation: Eight English Plays, 1675-1707 ( Carbondale: Southern Illinois University Press, 1985).とPeter Holland, The Ornament of Action: Text and Performance in Restoration Comedy (Cambridge University Press, 1979).を講読する。前期は前者を取り上げながら、扱われている演劇テクストを合わせて読むことで、演劇テクストを読解するためのアプローチを意識化する。後期は、後者を批判的に読解することで、イギリス王政復古期の喜劇の解釈を深める。
 
英文学特殊研究Ⅰ演習
「ルネサンス演劇」最新の研究の成果であるMichael Hattaway, ed. .A New Companion to English Renaissance Literature and Culture 2 vols. (Malden : Wiley-Blackwell, 2010).を講読する。前期は前者を取り上げながら、扱われている演劇テクストを合わせて読むことで、演劇テクストを読解するためのアプローチを意識化する。後期は、後者を批判的に読解することで、「ルネサンス演劇」の解釈を深める。