学科の特色

問題の核心をとらえ、自分の言葉で発信する力を磨く

日本で初めて「ジャーナリズム」を学科名に冠した人文・ジャーナリズム学科の目標は、文学部のリベラルアーツの伝統をもとに、学生の真実を見抜く目を育て、批判力と行動力を養うことにあります。
「人文」という言葉には多様な視点の基盤となる幅広い教養を身につける、「ジャーナリズム」という言葉には情報に流されず自分の言葉で他者と対話する力を身につける、という思いをこめています。
こうした目的を達成するために、私たちは3つのコースを設け、世界の国々で、地域社会のただ中で、あるいはメディアの現場で、今何が起きているかを、頭と身体で理解することをめざしています。グローバル化と少子高齢化、情報化が進む現代には、異なる文化と言語を理解し、生涯を通じて健康で生きがいある社会づくりに貢献でき、きちんと情報を読み解く力を持った人材が不可欠です。
人文・ジャーナリズム学科の学びは、現代社会の課題を解決し、地域と世界の未来を拓くものでありたいと考えています。

学びを支える仕組み

段階を経て進むカリキュラム

1年次には各コースの概要を知るとともに、基礎的な教養を学びます。
3つのコースの科目をバランスよく履修しながら、自分の関心領域を絞り込んで、3・4年次には専門分野を選び、自らの課題に取り組みます。

完全セメスター制で多様な学びに対応

すべての講義にセメスター制を完全採用しました。半年ごとに授業が完結するため集中して学習できる、海外留学しやすいなどのメリットがあります。短期集中型の講義は学習の効率を高めるとともに、授業選択の自由度も広がります。

少人数教育で興味に沿ったゼミを展開

伝統の少人数教育を徹底しています。特に、ゼミナールでは学生と向き合い、学生一人ひとりに合った指導を心がけています。全員がゼミナールに参加し、教室での討論や合宿、調査などを中心に関心領域の理解を深めます。

メッセージ

― 現場から何を感じるか、動いてみてわかることがある ―
豊かな教養が専門分野の理解を深めます

私のゼミでは韓国の大統領府や沖縄の嘉手納基地を訪れインタビューを実施していますが、こうした実践の場で感じることは、語学のスキルや歴史・文化への理解がいかに重要かということです。また、生活に身近な問題を見るときも人権や福祉、ジェンダーといった視点が必須であるように、教養は課題に対する多様なものの見方と、氾濫する情報に流されない考え方を身につける一番の基礎になります。社会の変化は激しく、解決が難しい問題が地球規模で関連しながら起きる時代になっています。現実の社会では、ひとつの専門分野の知識だけでなく、複雑な課題に柔軟に対応できる能力が必要とされています。そして、私たちが教養を重視している理由も、実はそこにあります。1・2年次には、できる限り広い視野で自由に科目を履修して、自分なりのもの見方を築いていきましょう。やがて、3つのコースの中から専門分野の本格的な学習に踏み込む時、身につけた教養が、総合的な視野から研究を深める大きな力になっていることをあらためて知るはずです。

山田 健太 ジャーナリズムコース担当

専修大学