寄附講座

ナカダ産業株式会社の蓑川社長からの寄附金30万円を基に、寄附講座を開催します。大柳康司経営学部教授の企画案を以下に記載します。専修大学の卒業生ではないが、部下を出席させて、勉強させたいという要望がありました。このような場合は、誰の推薦を受けたかを明確にした上で許可することにします。開催月日等は追ってご連絡します。
専修大学企業家クラブ 寄附講座(企画案)専修大学経営学部
大柳康司
専修大学企業家クラブへの寄附金をもとに、会員へ還元するための講座をもうけることを提案します。
専修大学企業家クラブには多くの経営者、管理職が在籍しています。その方々は会社経営上の課題に接し、問題発見の見方、問題解決のための手段を必要としていると考えられます。
それらの事情を鑑みたうえで、寄附講座は会社経営における財務、会社分析、または取引先の与信管理などの問題を解決するための「分析力」、「会社経営の安定」や「持続的な成長」といった内容について、会員のニーズがあると考えられます。
ただ講座をおこなっても、力になるとは考えにくにので、会員の知識力アップができる内容も取り組みたいと考えます。
その点を踏まえ、理論と実践の融合を果たすために、会社をみる視点や着眼点を養生することを目的とした講座を設定しました。
寄附講座は、入門、基礎、応用、発展、実践の各編にわけて継続的勉強を続けます。各会員は社会人であり、時間を割くのが大変難しいと思われます。寄附講座には継続して参加することが望ましいが、どの回でも自由に参加して勉強をしていただきたい。もちろん自己の知識レベルに合わせて、必要な回を受講していただくことでも構いません。全体を通して、理論と実践の融合を果たす内容にしていければと思います。
 

概略

  • 一回90~120分程度
  • 講義および質疑応答形式
  • 最小催行人数 5名

入門1 『帳簿作成の手続きとその管理』

会社をみるときの基礎となる数字。数字をわかるために、帳簿を作成できることが必要です。まず、帳簿作成の手続きを理解しよう。次に、帳簿を管理し、会社の状況、問題把握に利用できるようにいたします。

入門2 『決算書作成の手続きとその見方』

会社の基礎数字がでる決算書。ただ経理、税理士など他人まかせで作成した数字を見ているだけでは会社のなかで何が悪いのかがわからない。会社の状況をみるために、決算書を理解しよう。

基礎1 『財務3表(P/L、B/S、C/F)の関係を理解しよう』

決算書にある貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)でいったい何がわかるのか?またキャッシュ・フロー(C/F)でわかることはなにか?について、理解するコツをわかろう。ここでは、とくにキャッシュ・フローの利用を重点において考えていきます。

基礎2 『会社にかかわる税金』

税金はどの会社にもかかわるものです。法人税、所得税、消費税など会社、経営者にかかる税金について理解しよう。

応用1 『経営に活かせる計数感覚』

決算書からわかる数字とは何か。どんな見方が必要かなど改めて、経営と数字を関連づけて、会社をみてみよう。ここでは、実例をとりあげて、会社の見る視点を考えていきましょう。

応用2 『財務構造を「見える化」する方法』

業種別に見るとこんなに違う財務構造(製造業、卸売業、小売業、サービスなど)。財務構造の見える化をおこない、これからのお金の調達、調達の小ワザ等を考えます。

発展1 『会社に必要な資金の計算』

そろそろ財務がわかってきたころ。そのベースをもとに資金繰り、資金計画を考え、会社に必要な資金を考えてみよう。

発展2 『事業計画書のつくり方(1)』

資金調達をするうえで、短期や中期事業計画(経営計画)が必要になります。2回にわけて事業計画書作成上の問題点、事業計画書作成上の理想と現実を把握して、御社独自の事業計画作成の基礎を検討します。

発展3 『事業計画書のつくり方(2)』

事業計画(経営計画)の肝、儲けのひみつなどをポイントに、御社独自の事業計画書をつくり、それをもとにしてお金を調達する方法、経営の方針、事業継続計画(BCP)の策定について検討します。

実践1 『在庫最適化のための削減とその考え方』

現在生じている在庫を、業務プロセスに照らし合わせて定量化と発生要因の構造をあらいだします。また業務との因果関係を可視化し、生産販売部門間の情報共有化することが在庫適正化をおこなうための方法を検討します。

実践2 『取引相手の与信管理』

倒産しそうなときの判断、判断するためのポイントを理解して、会社の安定経営のための計数感覚を磨きあげます。