アメリカ文学研究ゼミ[担当:渡邉 真理子]
ゼミナール名称 | アメリカ文学研究ゼミ |
研究テーマ | アメリカ小説を中心に、アメリカ文学を現代の視点から読み、論じることを目標としています。作品の原典や批評論文を読みながら、高度な英文読解力を身につけます。 |
ゼミナール所属 | 文学部英語英米文学科 |
学修内容 | このゼミナールではアメリカ文学および文化を研究しています。具体的には英語で書かれたアメリカ小説の原典を読み、批評史における作品の位置づけを調べながら、作品を自分自身の視点から解釈したものを文章化できるようになることが目標です。毎週のゼミでは、15~20ページほどの指定範囲について担当学生が口頭発表を行い、それについて全員参加で討論を行っています。学期末レポートはゼミのライティング指導のための有益な教材となっています。
これまで取り上げた作家は、トルーマン・カポーティ、リチャード・ブローティガン、レイ・ブラッドベリ、ジャージー・コシンスキー等です。一作品読み終えるごとに英語で書かれた批評論文を読み、卒業研究を視野にいれた力を身につけていきます。最初は文学の読み方がわからなかった学生も、日々の課題によって卒業研究のアイデアが浮かんでくるようです。秋には合宿(2022年は富士山中湖セミナーハウス)を行い、4年生の「卒業論文中間報告会」を実施。これには3年生も参加し、発表に対するコメントを行います。2つの学年が親睦を深めることにより、3年生の卒業研究に対するモチベーションも高まります。 最終的な目標は卒業論文の執筆です。提出後の卒業論文は、二年間の成果としてゼミ論集Litteraに掲載されます。 2023年3月に創刊号が発行されました。今後は3年生にもブック・レビューやコラムを書いてもらったり、編集の仕事に挑戦してもらう予定です。 まだ始まって2年しか経っていない新しいゼミナールで、2022年度の4年生が一期生です。 |
ゼミ生の人数 | 3年生8人(男性4人・女性4人)、4年生9人(女性6人・男性3人) |
開講日時など | 月曜日3限 |
卒業論文・卒業研究 | 全員が卒業論文を執筆します。2022年度の卒業論文題目は以下です。
・『ナイトメア・アリー』とグレシャムの1930年代 ・透明な鐘の中で――『ベル・ジャー』から読み取る鬱 ・マネシツグミの寓意――『アラバマ物語』における人種表象 ・『魔法にかけられて』に見る伝統と現代 ・弱い男と強い女――ジェンダーで読む『オズのふしぎな魔法使い』 ・『ミーン・ガールズ』とファッション――ファッションがかける魔法 ・映画『グリーンブック』から読みとる黒人差別問題 ・『赤毛のアン』におけるアンの心の成長 ・『ティファニーで朝食を』におけるホリーのアイデンティティの探求 |
サブゼミナール | 2022年度は春休みにオンラインで2学年合同でプレゼミを実施。4年生については夏休み期間に1時間ゼミを実施しました。休暇を有意義に過ごせるように、課題提出が設定されます。 |
ゼミナール合宿 | 2022年度は秋に富士山中湖セミナーハウスにて1泊2日のゼミナール合宿を行いました。セミナーハウスのゼミ室にて、4年生9名が卒論の中間発表を行い、それに対して3年生が質問とコメントをしました。初日の夜には親睦のためのバーベキューパーティーを開きました。
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教員紹介 | 現在は現代アメリカ戦争小説に関心があります。ヴェトナム戦争を小説に描いている作家ティム・オブライエンについて研究をしています。 渡邉 真理子[専修大学研究者情報システム] |

終了後は全員がそれぞれの発表者に向けてコメントシートに意見を書き込みます。
それを読むことが、研究のヒントにもなるようです。

この写真は見事に男女で分かれてしまいましたが、普段は仲良く交流しています。
一般に文学ゼミは男性が少なめなのですが、2022年度の3年生は男女比が半々。
男子学生に広がるアメ文の輪? ジェンダーを考えるディスカッションにも貢献しています。

複数のゼミ生にとって卒業論文のテーマを決めるきっかけとなった
Black Lives Matterに関する写真をコラージュしています。
常に自分の存在が世界とつながっていることを、
文学研究を通じて経験してもらえるはずです。

ウィリアム・グレシャムのノワール小説『ナイトメア・アリー』論。
4年生全員が「卒業論文に全力を注いだ」「出来上がったときは大変な達成感だった」
と振り返っています。その情熱の記録を形にする作業が、論集の発行です。

4年生が全員発表します。
発表する学生も聴く学生も真剣です。
ゼミ室の外は美しい庭。休憩時間にはそちらでリラックス。
[2023年3月掲載]