英語史を学び、歴史的な視点から英語を分析する[担当:菊地 翔太]
ゼミナール名称 | 英語史を学び、歴史的な視点から英語を分析する |
研究テーマ | このゼミでは、英語史を学び、英語の多様性と変化を歴史的な視点から分析する能力を身につけていきます。英語史と聞くと古い時代の英語を対象とした難解な学問という印象があるかもしれませんが、現在・未来志向の側面がある実用性が高い学問です。私たちが学んでいる現代英語も英語史の射程に入っています。歴史を紐解くことによって、現代英語の不規則性・多様性(e.g. 3単現のs、発音と綴字の乖離、地域差、文体差)や現在進行中の変化(e.g. 3人称単数形としてtheyを使う用法の普及)等、様々な問題をより深く理解できるようになります。英語について歴史的な視点から考える能力が身に付くと、英語の未来についても推論できるようになります。 |
ゼミナール所属 | 文学部 英語英米文学科 |
学修内容 | [3年次] 英語史の概説書(洋書)を輪読し、学術的な英語の読解能力を向上させながら、英語史と関連分野(社会言語学、コーパス言語学)の基本事項を学んでいきます。また、論文輪読を通じて英語史の研究手法を身につけながら、卒業論文に向けて研究プロジェクトを進めていきます。特に、最近のトレンドである電子コーパスを活用した研究法について習熟していきます。研究の成果は、前期末レポートと学期末レポートにまとめてもらいます。 [4年次] 3年次に身につけた英語史の知識を活かしながら、卒業研究を意識して各自でより具体的なリサーチクエスチョンを立て、研究を進めていきます。学期の前半では、現在行っている研究の進捗状況について発表してもらいます。全員で討論することで、様々な問題が浮き彫りになり、今後の方針が具体化するはずです。次に、模範となるような論文を講読し、学術論文の作法を身につけながら、英語史の分野の多様な研究手法を学びます。学期の後半では、先行研究における自分の研究の位置づけを特に意識しながら、これまでの学修の成果を報告してもらいます。 |
ゼミ生の人数 | 3年生 14人 (男性4人、女性10人)、4年生 8人(男性4人、女性4人)※2023年度 |
開講日時など | 水曜日3限(3年生)、水曜日4限(4年生) |
卒業論文・卒業研究 | 本ゼミでは、ゼミでの2年間の学修の成果を卒業論文にまとめてもらいます。卒業論文のテーマは、英語に広く関連する話題であれば何でも構いませんが、必ず歴史的な視点を取り入れることを条件としています。担当教員の専門である文法の多様性や変化に関するテーマを特に歓迎しています。 |
ゼミナール合宿 | 長引くコロナ禍によりこれまで実施を見送ってきましたが、2023年度以降は年に2回は実施したいと考えています。これまでは、合宿の代わりに、生田キャンパスで日帰りの勉強会を年に数回実施してきました。 |
対外活動など | 本ゼミでは他大学との交流を積極的に行っています。合同発表会や勉強会に参加し、他大学の教員や学生から刺激を受けています。今後は、本ゼミが中心となって企画・運営するイベントを増やしていきたいと考えています。 |
教員紹介 | 私は英語史、歴史社会言語学、コーパス言語学を専門としています。特に、初期近代英語期(1500-1700)に見られる形態統語的な変異・変化について強い関心があり、シェイクスピアの戯曲を中心に戯曲作品における関係詞の研究を行ってきました。また最近では、世界の英語の多様性や変化についても関心があります。さらに、英語が現在どのように変化しているかを明らかにすることで、英語史の視点から英語教育の改善に貢献できるのではないかと考えています。私の興味関心やこれまでの歩みについては、『英語史新聞』第4号に掲載されているインタビュー記事をご覧ください。 菊地翔太[専修大学研究者情報システム] |
HP | 担当教員のHPはこちらです。 ゼミに関連する情報は「ゼミナール」のページにまとめてあります。 |
[2023年3月掲載]