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民主政治を支える市民社会研究[担当:岡田 憲治]

ゼミナール名称 民主政治を支える市民社会研究
研究テーマ 政治研究と言うと、議会や政党あるいは官僚制度といったフォーマルな政策決定の場やアクターを思い浮かべますが、このゼミナールでは、そうした政治を社会の次元において支える、様々な団体や個人を対象にしています。
具体的には、各種のNPO(非営利組織)やNGO(非政府組織)、あるいは「地域密着」と「市民文化」を醸成させる役割を担っている、スポーツ・クラブ、寄付やファンド・レイジング、国際交流などを行なっている社会団体などが挙げられます。一見、政治とは無関係に見えるそうした社会領域のプレーヤーたちが、民主政治の「岩床」を支えています。
例えば、高齢化社会が進行する中で、地域密着のクラブ型経営を担うサッカーのJリーグやバスケットボールのBリーグ、あるいはこれからそれを展開させようと準備をしている様々なスポーツ団体などは、国家や企業主導でなされて来た20世紀型のものではなく、社会が下から自律的に地域を維持しようとする、広義の「社会改革」の基盤です。

このゼミナールでは、そうした今まであまり政治と直接結びつけられずにいた社会領域の力と営みに着目し、研究してみたいと思います。
ゼミナール所属 法学部政治学科
学習内容 このゼミナールでは、基本的な知の技法「きちんと話す」「正確に読む」「明晰に書く」を徹底的に身につけて、それを活用し、ゼミナールに参加する者たち各々の固有の問題意識を機動力にして、ゼミナール論文を書く準備をします。
そのためにも、基本文献を渉猟して、よく格闘し、それを活用して街に出て、人と会い、言葉を交え、活き活きとした調査をすることも大切です。
ゼミ生の人数 指導教員が一昨年より年度をまたいで研究休暇をとった関係で、新年度は新3年生が5名(男性3、女性2)のフットワークの良いゼミナールです。
開講日時など 毎週木曜日5限
卒業論文・卒業研究 1年間の学修の成果を「知の道程記録」として、ゼミナール論文にまとめます。長さは約15000字程度で、この提出をもって1年間のゼミナール学修の成績評価の権利を獲得します。
サブゼミナール 2001年のゼミナール開講以来、本ゼミナールの充実のために、学生主体でサブゼミナール活動を継続してまいりました。しかし、本年度は先輩がいない、何から何まで初めての3年生ばかりですので、法律学科の学生のための基礎勉強、政治学科の学生のための復習として、政治学の基礎文献を読むことを推奨します。
ゼミナール合宿 開講以来、3-4年に一度、沖縄の琉球大学法文学部の政治学系ゼミナールとの夏のインカレ合宿セッションを数度行ってきました。また、テキストに合わせて「戦争」「ナショナリズム」研究をした年には、広島や長崎を訪れ、合宿を行いました。
合宿のセッション終了後には、ゼミナール旅行を敢行します。行先やプランは全て学生主体で計画しています。
対外活動など 前項目のようなインターカレッジ・セッションをはじめとして、とりわけ本年度は様々な非営利団体などの調査を行うため、NPOやそこと関係をもっている市民運動団体などとの有益かつ楽しい交流活動などを計画しています。
OB・OGの進路 卒業後の進路は多方面にわたるのがこのゼミナールのOBGの特徴ですが、民間企業就労者や地方政府職員になる以外にも、ゼミナールで学んだことを継続して大学院進学をしたり、ジャーナリズムの世界で活躍する諸君もいます。これまで大学の教員を1名輩出し、また全国紙・地方紙の記者を数名送り出しています。
OB・OG会 卒業後の進路は多方面にわたるのがこのゼミナールのOBGの特徴ですが、民間企業就労者や地方政府職員になる以外にも、ゼミナールで学んだことを継続して大学院進学をしたり、ジャーナリズムの世界で活躍する諸君もいます。これまで大学の教員を1名輩出し、また全国紙・地方紙の記者を数名送り出しています。
教員紹介 1962年東京生まれ。立教大学法学部法学科卒業。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了(政治学博士)。1994年、立教大学法学部助手、1999年、専修大学兼任講師、2001年同助教授就任、2008年より同教授。
主として民主主義理論研究をテーマに研究しています。博士学位論文として『権利としてのデモクラシー:甦るロバート・ダール』(勁草書房)を上梓。その他、政治学教科書などに加え、一般書も多数出版しています。

岡田憲治[研究者情報データベースへ]
[2020年4月掲載]