現代文化の研究を中心とするゼミナール[担当:後藤 吉彦]
ゼミナール名称 | 現代文化の研究を中心とするゼミナール |
研究テーマ | 本ゼミでは、わたしたちが生きている現代の「文化」について研究します。とくに文化が、モノゴトの意味や価値のせめぎあいの現場になること、人と人の力関係(広義の「政治」)にかかわること、そして、人びとの経験や気持ち、「感情」をはこぶことに注目しつつ、研究します。研究対象やテーマには、それぞれの学生自身が関心をもっていることや、好きなこと、気になっていることを出発点に、自由に選びます。研究をおこなうにあたっては、けっして傍観者とならず、選んだ研究対象が、自分あるいは自分の周りの人たちの生き方に影響をあたえていることを意識し、あくまでも「自分の問題」として、取り組むようにこころがけています。 |
ゼミナール所属 | 人間科学部社会学科 |
学習内容 | 3年生では、これから文化を研究するにあたって、是非、知っておきたい概念や理論、ものの見方について学びつつ、徐々に各自が興味を持って取り組みたいテーマやアプローチを探していきます。授業の基本スタイルとしては、毎回、事前に全員がテキストの指定箇所を読んで、そのなかで特に自分の興味をひいた内容に関するネタ(ニュースや新聞・雑誌の記事、本など)をもってきて、その報告をします。報告の後、全員で意見交換や情報交換のためのディスカッションをおこないます。 4年生では、卒業論文の執筆にむけての準備(テーマ選び、先行研究や参考文献しらべ、論文の書き方の練習など)を中心とした議論や、経過報告をします。 上記にくわえ、文化をめぐるさまざまな事象の現場で活躍するゲストをお招きして、お話をきいたり、意見交換・交流する機会もあります。 授業の主役は、ゼミ生一人ひとり、全員。だから、傍観せず、全員、自分なりに考えたり、意見してみよう。 それが本ゼミの学習において、くりかえし、強調していることです。 |
ゼミ生の人数 | 4年生15人、3年生15人 |
開講日時など | 金曜日3・4限 |
卒業論文・卒業研究 | 過去の卒業論文題目の例 ・電子書籍の台頭で変化した紙の本の役割-電子書籍という新たな読み物により、既存の本は新たな役割を認識する ・インターネットの普及による音楽業界への影響 ・古着の特異性-若者のファッションにおける自己表現について- ・障がい者芸術の魅力-“非日常”との関係性- ・居場所圧力社会-「みんなで仲良く」が生み出す生きづらさ- ・『巨人の星』・『スラムダンク』から見る「男性らしさ」――「男性らしさ」に変化は起きたか―― ・都市横浜のアイデンティティ―都心部におけるまちづくりの事例から― ・公的空間と私的空間における曖昧な空間についての考察-レイヴ、音楽- ・「やりたいこと」という虚構-就職活動における自己分析のプロセスから- ・女子会がこれからの日本女性に及ぼす影響-女子会という新たな関係性は、日本女性を伝統的な性別役割分業から解放できるのか- ・絆をめぐるせめぎ合い-表象の観点から- ・バカッタ―と呼ばれる「炎上」――写真の意味の変容しやすさと加速するテクノロジー ・フラッシュモブの変化――境がなくなるデモとフラッシュモブ ・グラフィティをなぜ描き続けるのか――グラフィティライターと現代美術家との比較 ・ヴィジュアル系が社会に与える影響――男性らしさの変化 ・現代に残る「ダブルミーニング」 ・「ゆとり世代」のマイナスイメージの構築 ・ファッションにおける個性の表現――「私らしさ」の重要性 ・『やまとなでしこ』の魅力――構造主義・物語論・オーディエンス分析による考察 ・テニスを再び活性化させるには ・女性たちの化粧行動から見られるマスメディアの影響力――画一化される価値基準とそれに縛られた女性像 ・日本において「同姓婚」が認められない理由ーー見えない存在にされた当事者たち |
教員紹介 | 後藤 吉彦[研究者情報データベースへ] |
その他 | 「街歩き」を、春休み等に、実施。 |


[2014年4月掲載]