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日本語の文字・表記ゼミナール[担当:斎藤 達哉]

ゼミナール名称日本語の文字・表記ゼミナール
研究テーマ過去から現代までの日本語の文字・表記<表記情報学>
ゼミナール所属国際コミュニケーション学部日本語学科
学習内容1.<表記情報学>を学ぶ
古典資料を一定のルールでデータ化することによって、活字テキストからは見えなかった情報が解読できるという<表記情報学>の手法を学びます。
古典の活字化テキストは読みやすい反面、切り捨ててしまっている情報がたくさんあることが分かります。
また、<表記情報学>の手法で古典資料を分析することを通して、現代日本語の表記方法がなぜ現在の状態になっているのかについても考えていきます。
2.<商業場面での表記景観>を調査する
日本語学では、「言語景観調査」という言語のフィールドワーク手法が提唱されて久しいです。商業の看板に用いられている文字情報は、変体仮名も含むなど、現代日本語の文字の範疇を超えて多岐にわたっています。
ゼミでは、神田神保町で学んでいるメリットを生かし、商業場面での表記景観に貢献できる活動にも取り組んでいきます。
ゼミ生の人数2年生12人、3年生5人、4年生7人
開講日時など2、3年生金曜日2限、4年生木曜日3限
卒業論文・卒業研究
卒業論文は必修です。
(例)「仮名字母の研究―時代による推移について―」、「『義経記』における送り仮名規範」、「古典の常用漢字―百人一首の場合─」、「明治初期の変体仮名の使用」、「副詞表記による漢字表記/仮名表記の〈ゆれ〉の研究」、「常用漢字表は使用実態に沿っているか」、「川越市における商店看板の使用文字種」、「ピクトグラムの言語性」
ゼミナール合宿
ゼミ合宿は、これまでは、ゼミ生から自主的に企画が持ち上がった場合には、実施する予定です。
対外活動など
過去のプロジェクトの成果として、次のことがあります。
1.日本語学者・岩淵悦太郎の紹介パンフ作成と白河市での配布
  http://mojilabo.com/wp-content/themes/mojilabo/reference/data_05/iwabuchi_pr.pdf
2.過去に行われた大規模方言調査の意義を地元に伝えるために福島県白河市で研究発表
  https://mainichi.jp/univ/articles/20191211/org/00m/100/008000c
3.変体仮名看板マップの作成とWEB公開
  http://mojilabo.com/project/
4.古典資料の変体仮名の読み方について専大図書館で展示
 「この文字読めるカナ展」https://www.senshu-u.ac.jp/library/libdisplay/2019.html
※3、4の変体仮名に関する取り組み(時代を超える変体仮名)は、令和2年度の「専修大学SDGsチャレンジプログラム2020 アクションコンテスト」において、「育友会長賞」を受賞しました。
  https://www.senshu-u.ac.jp/social/senshu_sdgs/sdgs_practice/saitougj009133.html
OB・OGの進路公立高校教諭(国語)、公立図書館司書、企業(鉄道、自動車販売、食品、生命保険、印刷)、公益社団法人、大学院進学(他大学)
教員紹介専門分野は、日本語の文字と表記です。著書『国語仮名表記史の研究』(2021年)では、中世・近世の仮名文字の運用方法ついて歴史的視点から論じました。高校生のときには、生物学の研究者になりたいと思っていたことを、最近思い出しました。私が文字・表記の研究を行っているのは、ヒトという生物がどのように言語を記録するのかという興味・関心からかもしれません。専修大学に奉職する前は、国立国語研究所研究員、文化庁国語課国語調査官の経験があったことから、国語施策の歴史にも関心をもっています。
斎藤 達哉[研究者情報データベースへ]
HP
斎藤 達哉ホームページ
[2023年4月掲載]