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「働き方」・「働かせ方」を個人、組織、社会レベルで考える[担当:山縣 宏寿]

ゼミナール名称 「働き方」・「働かせ方」を個人、組織、社会レベルで考える
研究テーマ このゼミでは、今日の日本社会における「働く」ということについて、個人レベル、組織レベル、社会レベルの3つの視点から検討を行っていきます。

「働く」ということについて言えば、「我が家には貯金が5億円あって、そのお金で一生、遊んで暮らす」、「実は銀座にビルを所有しているので働きません」、あるいは「先日、実家の庭を掘っていたら、石油が出てきた」といった人を除き、圧倒的多くの人にとって、「生きる」ことと「働く」ということは密接不可分であり、大学を卒業した後、多くの時間を「働く」ことに費やすことになります。
 
皆さん、「働く」と言った場合、どのようなイメージを持ちますか?「辛い」、「大変そう」、「不安」、あるいは人によっては、「楽しそう」、「わくわくする」など、様々あるかと思います。個人レベルで見れば、私たちは「働く」ということを通じて、生活をしていく上で、必要なお金を得ることになるわけですが、「働く」ということは、ただ単に、労働力と賃金の交換関係に留まりません。「働く」ということは、能力蓄積と能力の発揮の場であり、仕事を通じて社会に貢献する場でもあります。それと同時に例えば、仕事と生活のバランスの問題も大切になってきます。(自分の能力は発揮されているけれど、毎日、終電で帰ってきて、朝早く仕事に行き、土日も働き、たまにある休みの日は、24時間寝て、家族との時間は皆無といった生活は、あまりよろしくないですよね)
 
あるいは、組織レベルで見れば、会社は利益を出すことが必要ですが、みんながアンハッピーに働き、絶望に打ちひしがれながら働いて、企業だけが成長するというのも、よろしくありません。その逆に、みんなが好き勝手、やりたい放題で、企業が倒産するというのも、これはこれで問題です。
 
さらには、社会全体で見れば、労働力をいかに確保し、育て、活用していくか、ということも問題になります。例えば、言うまでもなく、働けば、人は疲れます。そして、あまりにも過度に疲れすぎると、再起不能となって労働力を失ってしまいます。そのようなことが生じないように、使った労働力を元に戻し、安定的に社会の中に絶えず労働力が再生産されていくことが社会的に必要になります。
 
「働く」ということには、様々な取り上げるべき問題が存在します。本ゼミナールでは、そうした「働く」ということについて検討を行い、今日、求められる、必要とされる「働き方」・「働かせ方」はどのようなものであるのか、みんなで一緒に考えます。
ゼミナール所属 経済学部 生活環境経済学科
学修内容 「働く」ことに関する問題は、経済学の問題に終始するものではなく、例えば企業経営(人事労務管理、労使関係)、法律(労働法、ワーキング・ルール)、政策(社会政策、労働政策)など、多岐にわたります。本ゼミナールは、経済学を検討の主軸の一つとしつつも、他の分野にも目配りを行い、分野横断的に専門知識や、研究史上の知見について学習、ディスカッション等を行います。

また、「働く」ということは極めて現実的な問題であり、大学の教室の中で完結するものではありません。本ゼミナールでは、企業の人事の方をお呼びして話を伺ったり、フィールドワークなども実施しています。(これまで、コロナ禍で大学新卒の採用活動がどのように変わってきたのか、選考プロセスにおいてどのような点が重要になってきているのか、某大手有名企業の人事部長を招聘して講義をして頂いたり、コロナ禍で失業、生活困難者の方への労働相談、生活相談活動に携わるなどしてきました。)
ゼミ生の人数 全体:49人(男性:23人、女性:26人)
4年生15人(男性5人、女性10人)
3年生19人(男性11人、女性8人)
2年生15人(男性7人、女性8人)
開講日時など 毎週木曜日3限、4限
卒業論文・卒業研究 4年次に卒業論文をまとめていきます。
サブゼミナール ゼミナール中もそうですが、サブゼミナールは、内容としてかなり自由な内容で行っています。
これまで、公務員として働くOB・OGに話をしてもらったり、Excelなどのパソコン・スキルの強化、 SPI対策、企業の人事の方によるエントリーシート添削・フィードバック等々を行ってきました。
ゼミナール合宿 ゼミナール合宿を行いますが、近年は新型コロナ感染症の拡大により、ゼミナール合宿を開催できませんでした。
OB・OGの進路 金融業、地方公務員、IT関連、流通業、小売業、製造業など
教員紹介 これまで中央大学(法学部・商学部)、明治大学(経営学部)、法政大学(現代福祉学部)などで講義を行い、前任校の他、中央大学商学部、明治大学経営学部でもゼミナールを担当してきました。ゼミ生、OB・OGを交え、みんなでわいわい賑やかにゼミをしていきたいと思っています。

また学外では、衆議院議員会館で最低賃金について講演を行ったり、日弁連(日本弁護士連合会)の貧困問題対策本部で講演等を行ってきた他、労働組合のナショナルセンターの一つがもつ政策に関する研究所で常任理事を務めています。

山縣 宏寿[専修大学研究者情報システム]
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_01新しいゼミ生を迎えて記念撮影02▲新しいゼミ生を迎えて記念撮影
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_022年生、3年生との合同記念撮影02▲2年生、3年生との合同記念撮影
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_03ゼミナール開始前のゼミの様子▲ゼミ生同士の懇談タイム1
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_05ゼミ生同士の懇談タイム2▲ゼミ生同士の懇談タイム2
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿‗仲のよい女子学生▲仲のよい女子学生
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_08仲のよい男子学生▲仲のよい男子学生
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_06ゼミの運営に係る話し合い▲ゼミの運営に係る話し合い
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_09企業の人事部長との交流会▲企業の人事部長との交流会
ゼミナール紹介‗経済学部‗山縣宏寿_10コロナ禍での生活困窮者に対するサポート事業のフィールドワーク▲コロナ禍での生活困窮者に対するサポート事業のフィールドワーク
[2022年3月掲載]