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統治の諸戦術・社会運動・環境問題・植民地統治の歴史的展開を研究する[担当:森 啓輔]

ゼミナール名称 統治の諸戦術・社会運動・環境政策・植民地統治を研究する
研究テーマ 本ゼミでは、主に4つのトピックを中心に研究します。

第一に、統治の諸戦術(統治性研究)に焦点を当てます。西洋近代と近代国家の誕生が、どのような統治実践と戦略によって形成されてきたのか、そしてこれらが我々が生きる現在とどのように関わっているのかを考察します。

第二に、社会運動の諸実践について研究します。社会運動という集合行為は、とりわけ近代以降に制度化され組織化されてきました。抗議活動一般と社会運動の現在的展開について、社会運動論を学問的基盤として考察します。

第三に環境問題を深掘りします。環境問題は、人間の生産力向上に伴う副産物として出現する一方、人間そのものの奴隷化や労働者化という側面とも深く結び付きながら展開してきました。そのような環境問題の系譜を解明します。

第四に植民地統治です。自由主義統治が中心的な統治実践として出現する近代ヨーロッパとは異なる系譜で、非ヨーロッパ地域とりわけ植民地地域の統治実践は展開します。これら非ヨーロッパ的な統治実践の系譜について追跡します。
ゼミナール所属 経済学部生活環境経済学科
学修内容 本ゼミでは基本的に、ゼミのトピックに関連したそれぞれの学生が追求したいテーマについて研究・報告してもらいます。ゼミ生で決定した著書を輪読しながら理解を深めたり、自身の研究テーマについての発表とそれに対する議論が中心的な内容となります。以下具体的な学びの要素です。

アカデミックな読解技術を身につける:本ゼミでは、アカデミックな議論の立て方、論文の書き方、報告の仕方を徹底的に学びます。自ら積極的に発言し、ゼミ仲間の研究報告も積極的に支援することが求められます。

アカデミックな研究スキルを身につける:本ゼミでは、アカデミックな文献の読み方(量読・精読)を身につけながら、多量の文献読解を行います。また、必要に応じて、社会調査の方法論を学ぶ中で、量的調査やインタビュー調査を卒論に組み込むための基礎的な訓練を行います。

また、2年生のゼミナール論文10000字、3年生のゼミナール論文20000字、4年生の卒業論文35000字以上を達成して頂きます。
ゼミ生の人数 2年生4名、3年生6名、4年生1名が在籍しています。
開講日時など 金曜4−5限
卒業論文・卒業研究 「新型コロナウイルス感染拡大と社会の変化」
(2022年から始まったゼミで、2023年度末に初の卒論が出ました。)
ゼミナール合宿
毎年一回ゼミナール合宿を開催しています。
実績としては、箱根・沖縄合宿を行いました。
教員紹介 一橋大学社会学研究科博士課程を経て、沖縄と東京、ならびに西部ドイツをベースとしながら研究をしてきました。趣味はギターとサウナです。最近の単著・共著の研究成果として、『沖縄山原/統治と抵抗: 戦後北部東海岸をめぐる軍政・開発・社会運動』(ナカニシヤ出版)、Resilience of the Community against Environmental Pollution: The Knowledge Production Process of Local Activism on PFAS Contamination on the US Military Bases in Okinawa (Okinawan Journal of Island Studies, 2022)、Domestic Environmental Policy and Status of Forces Agreement: U.S. Military Presence and New Water Pollution Risk in Germany (Exploring Base Politics, Routledge, 2021)、 Connections Result in a General Upsurge of Protests: Egocentric Network Analysis of Social Movement Organizations after the Fukushima Nuclear Accident (with Keiichi Sato and Wan Yin Kimberly Fung, Social Movement Studies, 2020)などがあります。

森 啓輔[専修大学研究者情報システム]
HP
https://researchmap.jp/keisukemor
[2024年2月公開]