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大学生のための企業評価と業界分析について[担当:一ノ宮 士郎]

ゼミナール名称大学生のための企業評価と業界分析についてのゼミナール
研究テーマ「大学生のための企業評価と業界分析」をテーマに、経営学部に属する大学生として相応しいレベルの分析力を付けることを目指している。しかも単なる分析力では抽象的過ぎるので、ゼミ生全てが、実在の企業を評価・分析し、さらに企業が属する業界自体も調査・分析することができるような分析力を付けてもらいたいという気持ちで、このようなテーマ設定をしたものである。
ゼミナール所属経営学部経営学科
学習内容一ノ宮ゼミナールの最大の特徴点は、三位一体型のゼミと呼んでいる運営スタイルにある。三位一体とは、(1)経済小説の輪読、(2)業界分析、(3)独自資料の作成というそれぞれ異なるパートから成る仕組みである。同じような作業を毎週反復継続することで、テーマに即した持続的な能力開発に努めている。

ゼミナールの中心は3年生であるが、筆者や4年生との討論や質疑応答が行われ、調査不足や分析の不充分さ、そして発表の曖昧さは、容赦なくたたかれることになる。しかも、会計系ゼミであるから、全てにわたり数字を細かく詰める。

一ノ宮ゼミナールのユニークな点は、経済小説をゼミで輪読しながら、様々な経営に係る諸問題を分析・検討そして議論することである。年間に約8冊の小説を読んでいる。小説を通じて、授業で習う抽象的な事柄や概念等が、具体的にイメージできるようになる。理論や概念などを小説の場面でどのように解釈するか、いかにして適用すべきか、どうすれば関係者に説明できるかなどを自分で考えるようになる。まさにアクティブラーニングの実践になってくる。

学生に人気のある業界分析だが、「会社四季報業界地図」等を利用して、分析したい業界は学生に選択させている。分析業界数は、概ね20~15業界程度。多種多様な業界をゼミナールで検討できるところは好評のようであり、業界研究という意味での就職活動に大いに役立ったという意見は多い。

一ノ宮ゼミナールで強調しておきたい点として挙げられるのは、独自資料である。毎週ゼミでの報告や議論等に関して議事録を作成している。また、工程表(年間・月間・週間レベルで作成、個人で作成している学生もいる)による進捗管理、輪読での様々な課題解決のための数種類に分かれた分析シート、業界分析の効率化と理解の共有化を目指して、統一分析フォーマットSISチャートの作成、3年生が新学期からゼミナールの活動を円滑に進めていけるため用意したスタートアップ・マニュアル、4年生が後輩達の就職活動の参考にしてもらうために、ボランティア的に作成してくれているサダナビなど、様々な資料を作成(利用)している。これらを活用して楽しくかつ厳しくゼミを行っている。
ゼミ生の人数4年生16(男8、女8)、3年生18(男8、女10)
開講日時など毎週木曜日4限
卒業論文・卒業研究卒業論文は必須である。
サブゼミナール適宜実施している。プロジェクトチーム毎に開催していることが多い。
ゼミナール合宿春・夏合宿をそれぞれ2泊3日で各地で行っている。特色は、就職を念頭に置いた面接訓練やプレゼン力を涵養するビブリオバトル等を行っていることである。併せて工場見学も実施している。
対外活動など一ノ宮ゼミでは、3・4年生でそれぞれプロジェクトチームを組み、日本学生経済ゼミナールインナー大会やアカウンティングコンペティション、日経STOCKリーグ等に参加して、日頃の研究成果を対外的に発表している。

また隔年で駒澤大学と研究交流会も開催している。2016年度には、アカウンティングコンペティションにて、「小説を使用した会計学習」をテーマとして最優秀賞を獲得している。
OB・OGの進路みずほ銀行、JR東日本、三井不動産レジデンシャル、新日本監査法人、ニトリ、タカラスタンダード、セブンアイホールディングス、日本通運、大塚商会、小学校教員、国立大学職員等
OB・OG会毎年夏頃、OB・OG会を開催し、現役生との交流を深めている。また、時折卒業生が仕事の合間を縫って、ゼミに来て後輩を指導することがある。
教員紹介大学卒業後政府系金融機関に約28年間勤務。営業・情報システム・事務管理・人事・審査等各セクションを経験。銀行員時代に、公認会計士の資格を取得。大学院はロンドンビジネス・スクール。出向は格付会社でチームアナリストを経験。

2008年から本学で勤務。研究分野は主に財務会計・経営分析であり、利益の質に関する著作で学術賞を受賞。
一ノ宮 士郎[研究者情報データベースへ]
HPhttp://seesaawiki.jp/ichinomiya_seminar/
1573002571298▲工場見学 夏合宿の際に訪問した工場
1573002569638▲新人歓迎会 OBも交えて、2~4年生全体で開催される
1573002569830▲業界分析 担当者が調べた内容を分担して発表
1573002569377▲輪読 輪読対象の小説に出された課題について、車座(互いの顔が見えるように)で討論中
[2017年1月掲載]