准教授・松本 礼子

教員紹介_松本先生
18世紀パリの都市統治のあり方を、社会的に周縁に置かれた人々の視点から考えています。
(画像は本学図書館所蔵『ベルンシュタイン文庫』の「人権宣言」)
松本 礼子
准教授 (前近代ヨーロッパ史)

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教員データ

氏名・職位  松本 礼子(MATSUMOTO REIKO) 准教授
文学部開講科目 ヨーロッパの国家と民衆1・2
歴史資料研究法3・4
ゼミナール1・2・3
卒業論文
大学院開講科目
略歴
専門分野 近世フランス史・社会史・都市史
研究キーワード フランス・パリ・絶対王政・ポリス
所属学会 歴史学研究会・日本西洋史学会・日本18世紀学会・日仏歴史学会

ゼミ紹介

<テーマ>
前近代ヨーロッパ史
<到達目標>
  • 文献リサーチやレジュメ、レポート作成の方法を学び、説得的に議論を展開する技術を習得する。
  • ヨーロッパ前近代史に関する研究文献を批判的に読むことができる。
  • 上記の作業を通じて、各自が自らの問題関心を明確にし、卒業論文で扱うテーマを絞り、先行研究に対する位置づけを説明できるようになる。
<内容>
本ゼミの受講生の関心は、古代ギリシャからフランス革命まで、時代も地域も多岐にわたります。そこで、本ゼミでは特定の時代・地域に関する論文ではなく、なるべく、歴史叙述や方法論を扱った論文を全員で精読し、議論したいと考えています。研究上の方法や、重要な研究視角を把握することで、各自が自分の研究に生かせるようになることを目標とします。また、先行研究を徹底的に調べ、自ら新たな問いを立てることができるようになることを目指します。

メッセージ

18世紀のフランスは、後の時代へと続く近代的な考え方が台頭し、伝統的な秩序が大きく揺らぐ時期です。そうした時期に、反王権的な言動で逮捕された人々、同業組合に所属しない労働者、宗教的に周縁にある人々といった「社会的周縁者」に焦点をあて、権力側が彼らをいかに統治構造のなかに位置づけようとした、あるいは排除しようとしたのかを明らかにすることを課題としています。その際に、裁判記録等の司法文書を史料として使用していますが、権力側が残した史料を通じて周縁的世界を再構成することの難しさを痛感するとともに、歴史学の営みはどのようなものか、といった問題を考えるきっかけにもなっています。ぜひみなさんと一緒に学び、考えていきたいと思います。