准教授・小林 孝秀

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巨大な古墳が造られた時代とはどのような時代であったのか、遺跡から発掘される様々な資料をもとに、多角的な視点から研究しています。(写真は土器の実測風景)
小林 孝秀
准教授 (日本考古学)

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  • ゼミ紹介
  • メッセージ
  • 大学院

氏名・職位  小林 孝秀(TAKAHIDE KOBAYASHI) 准教授
文学部開講科目 考古学概論1
考古学概論2
古墳からみた国家形成1
古墳からみた国家形成2
考古学実習2
ゼミナール1・2・3
卒業論文
大学院開講科目 アジア考古学特講Ⅰ
アジア考古学特講Ⅰ演習
略歴
専修大学大学院文学研究科歴史学専攻博士後期課程 単位取得退学
博士(歴史学)[専修大学]
専門分野
日本考古学(古墳時代)
研究キーワード 古墳時代 古代 朝鮮三国時代
所属学会
日本考古学協会 考古学研究会 日本考古学会 古代学協会 埴輪研究会
東北・関東前方後円墳研究会  茨城県考古学協会 ほか

ゼミ紹介

テーマ:日本考古学の諸問題

<到達目標>
(1)日本考古学の研究で必要な基礎知識を習得する。
(2)卒業論文作成のためのテーマ設定、研究史の整理、資料収集、資料分析、分析結果の考察をおこなうことができ
    る。
(3)オリジナリティをもつ卒業論文を作成できる。

<講義概要>
「考古学」の方法論に基づく研究法の習得とその実践に取り組みます。2年生は各自が興味・関心をもつ考古学関係の学術論文の精読に基づく発表、3年生は各自で研究テーマを設定したうえで、先行研究の整理と分析方法の提示、および研究の見通し等の発表、4年生は卒業論文の中間発表を行ないます。各発表に際しては、全ゼミ生が質疑や意見を述べ、発表者がそれらに回答することで、議論の活発化を図ります。同時に、そこから知識の拡充、方法論の習得、および研究発表にかかるプレゼンテーション能力の向上を目指します。

メッセージ

 ​考古学とはどんな学問でしょうか。詳しい説明ができずとも、発掘された遺跡や遺物を見ると、自然と知的好奇心が沸き上がり、悠久の歴史を感じることができる、これが考古学の醍醐味といえます。とはいえ、考古学が魅力を発する裏側には、つねに考古学者による研究の積み重ねと、それらに基づく裏付けがあるのも事実です。発掘調査の成果をまとめ上げたり、緻密な分析を行なったり、そうした蓄積のなかで、歴史を明らかにしているのです。学術的論証は不可欠であり、それなくして歴史を読み解くことはできません。
 一方で、そうした成果をどのように発信し、活用していくべきかが問われているのも現状です。文化財保護の視点はもちろんのこと、子育てや学校教育・社会教育、観光と経済振興、さらには世界・地球規模の諸問題に至るまで、社会を取り巻くあらゆる環境・情勢を踏まえつつ、これからの未来に向けて、考古学が果たすべき役割とその可能性を考えていくことが求められています。

大学院


 
アジア考古学特講Ⅰ
 本講義では、古墳時代研究の視角として、主に古墳時代の墓制や祭祀・儀礼、交流と地域社会、渡来人・渡来文化などの分析・検討から、東国社会の実相を論じるとともに、その特質を捉えてみることにする。さらに、こうした東国社会の実態をもとに、古代国家形成の動向との比較や総合化を行ない、歴史的評価とその本質の考究を目指す。
 古墳時代を多角的視点から捉える研究の意義や、古墳時代研究の現状と課題を理解したうえで、受講生各自が新たな研究の視点を見出し、考古学の方法論に基づき論究できるようになることを到達目標とする。
 
アジア考古学特講Ⅰ演習
 ​日本考古学における各時代の研究現状や争点を整理しながら、問題点・課題点の抽出・提示を行なう。特に、古墳時代研究に関して、対象とする資料別・テーマ別に扱うことにする。専門用語・研究史等の基礎知識をつけると同時に、各自が日本考古学の各時代における論点を整理し、自分の考えをもって発表を行なうことができる能力の習得とその向上を目指す。