教授・廣川 和花

歴史(廣川)
人が「生きること」の歴史を、医療や地域の視点から考えます。(写真は、薬祖神をまつる大阪の少彦名神社の絵馬)
廣川 和花
教授 (日本近代史)

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教員データ

氏名・職位 廣川 和花(HIROKAWA WAKA) 教授
文学部開講科目生きることの日本近代史1・2
総合世界史4
歴史資料研究法17・18
ゼミナール1・2・3
卒業論文
大学院開講科目日本史特講Ⅳ 日本史特講Ⅳ演習 日本史特殊研究Ⅳ 日本史特殊研究Ⅳ演習
略歴大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学 博士(文学)[大阪大学]
専門分野日本近代史 医学史
研究キーワードハンセン病 地域医療 医療情報 医療アーカイブズ 歴史資料保全
所属学会歴史学研究会 日本史研究会 日本科学史学会 歴史科学協議会 日本医史学会

ゼミ紹介

<到達目標>
日本近現代史研究には、さまざまな個別の研究テーマや分析視角が存在します。このゼミナールでは、その中から各自の関心に合った先行研究に学び、自分自身の研究へとつなげていくための各種アカデミック・スキルの獲得を目指します。文献や情報を集めて的確に読み解き、仮説を立て、その仮説を証明するための資料を集め、論理を組み立て、説得力あるプレゼンテーションを行う、もしくは論文にまとめる。この一連のスキルを、歴史研究だけでなく、人生のあらゆる場面において応用可能なものとして身につけることが目標です。

<講義概要>
このゼミナールでは、まず日本近現代の社会史・地域史・医学史に関する重要文献の多読を通じて、高校までの歴史では扱わないようなユニークな領域の研究に触れ、歴史研究の視野を広げます。次の段階では、実際の歴史資料を読み解いて、そこから「どんなことが言えるのか」をそれぞれにつきつめて考え、討論します。先行研究に学びながら、オリジナルな視点や歴史の捉え方を自分なりにつかむことに重点を置いています。

メッセージ

​日本近代は、戦争や災害で多くの人命が失われた時代です。ただ、人はいつも「生きるか死ぬか」の両極端な状況におかれているわけではありません。多くの人は、時に病み、障害を抱え、それらと付き合いながら「生きて」います。歴史学は多くの場合、すでに「死んだ」人の残したものと向き合う学問ですが、その人々が社会の中でどう「生きた」のか、生きようとしたのかを探る学問でもあります。人が「生きること」と、地域社会の中の医療の問題は、大きく関わっています。医療の歴史は、日本近代史の中ではまだマイナーな分野ですが、国際的な広がりを持ち、注目すべき研究成果が今まさに出てきています。成長著しい分野の中で学び、人が「生きること」の普遍的な意味を考えてみませんか。

大学院

 
日本史特講Ⅳ
​日本近代史の諸テーマの中でも、担当者の専門に近い医学史・地域医療史に関するトピックを中心に扱う。前期はこのテーマを研究するための基本となる理論的枠組み、後期は個別の課題に対する具体的な研究手法に重点を置く。
 
日本史特講Ⅳ演習
​『医制百年史』資料編(厚生省医務局、1976年)に掲載された資料を講読する。
 
日本史特殊研究Ⅳ
​近代日本の医学史・地域医療史に関連する研究書を選び、講評する。
 
日本史特殊研究Ⅳ演習
​近代日本の地域医療史に関わる一次資料の画像を用い、講読する。