教授・三浦 弘

三浦
英語音声を科学して、歴史と文化を読み取ります。
三浦 弘
教授



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教員データ

氏名・職位 三浦 弘(MIURA HIROSHI) 教授
文学部開講科目Listening 1
Listening 2
Advanced Listening 1
Advanced Listening 2
英語の音声と歴史1
英語の音声と歴史2
ゼミナール1・2・3・4
卒業研究
大学院開講科目英語学特講Ⅲ 英語学特講Ⅲ演習 英語学特殊研究Ⅲ 英語学特殊研究Ⅲ演習
略歴ロンドン大学(イギリス)博士課程音声学・言語学単位取得満期退学 音声学修士 [ロンドン大学(イギリス)]
専門分野英語学(音声・音韻)
研究キーワード英語の音声日本語の音声英語発音の変遷と変種(方言)
所属学会(International Phonetic Association) 国際音声学会 英語発音・表記学会 日本音声学会 日本英語音声学会 日本英語学会 日本エドワード・サピア協会 日本実験言語学会 日本歴史言語学会

主要業績

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単行本(単著)
単行本(共著・編著・論文集・事典・翻訳など
音声学(朝倉日英対照言語学シリーズ2)--朝倉書店-- 2012年06月
現代音声学・音韻論の視点--金星堂-- 2012年03月
英語発音指導マニュアル--北星堂書店-- 2009年11月
教室の英語指導に生かす一問一答シリーズ 6--日本アイアール-- 2006年12月
教室の英語指導に生かす一問一答シリーズ 5--日本アイアール-- 2006年07月
論文(雑誌・紀要・研究成果報告書など)
フィールドワークの試行錯誤--日本実験言語学会(JELS)『実験音声学・言語学研究』(REPL)9-- 2017年03月
ウェールズ英語とコーンウォール英語における二重母音 [u] の分布と音価の相違--日本英語音声学会『英語音声学』21/-- 2017年01月
スコットランド英語の二重母音における母音長規則とフォルマント推移の型--専修人文論集98-- 2016年03月
ウェールズ英語における対比二重母音/u/の後退--日本英語音声学会『英語音声学』20/-- 2016年01月
Phonemic Variations in South Wales English Vowels--専修人文論集97/-- 2015年11月
その他(学会発表・講演・座談会・インタビュー・書評・エッセイなど)
アイルランド英語諸方言におけるR音化母音の特徴と分布状況--日本実験言語学会第10回大会2017年07月
アイルランド英語ダブリン方言とキラーニー方言の音声特徴--日本英語音声学会 第26回東北北海道支部大会2017年06月
コーンウォール英語母音の特徴--日本英語音声学会 第25回中部支部大会2017年03月
The Allophonic Differences of [iu] Between Cornish and Welsh Accents of English--日本英語音声学会 第15回九州沖縄四国支部研究大会2016年12月
英語音声のフィールドワーク(シンポジウム「英語音声研究とデータの活用」におけるパネリストとしての講演)--日本英語音声学会 第21回全国大会2016年11月

ゼミ紹介

§テーマ:英語音声の研究§

内容:英語の音声について各自でテーマを設定し,担当者の指導を受けながら,定期的に研究発表をして(一人半期に3回程度順番が回ってくる)全員で討論する。メンバーのテーマはさまざまである。LL教室のパソコンと録音室を利用させて頂いているので,文献研究のみならず,データの実証研究ができる。たいていは音声学を主としているが,中には興味が音声研究から英語史や翻訳に移っていく者もいる。研究発表会を開催しない日には,テーマを決めて全員で取り組む。特に前期は新しい・ケ声分析フリーソフトのマニュアルを作成することが多い。平成17年度後期はME(中英語)の音声をIPA(国際音声記号)で書き取るという作業をしている。判断のつかない音はコンピュータ分析により,その手がかりを得ることになる。現代英語を扱うPronunciationクラスの上級編である。卒業研究の形式は論文を必須としている。

卒業研究のタイトル


平成17年卒業

  • 日本人学習者の英語発音に見られる特徴
  • 高知方言話者の英語発音
  • 『マイ・フェア・レディ』におけるイライザの発音分析
  • 英語とカタカナ語における母音・子音の対照研究
  • 英語イントネーションの研究
  • 英語の連結による音声変化
  • 一般アメリカ英語とイギリス容認発音における母音の比較

4年生

  • 音象徴とオノマトペ
  • イギリス英語の方言(発音変種)比較
  • 映画字幕翻訳の研究
  • 英語学習におけるリズムの重要性

メッセージ

(1)自己紹介
  英語の音声についての研究をしています。特に,英語における歴史的な変化,及びイギリスとアイルランドの諸方言に見られる発音の違いに興味があります。現地でのフィールドワーク(音声収録)をもとにして,音声の音響的な分析と音韻論と呼ばれる理論的な説明付けをしながら,現在の各方言のありさまを記録しています。

(2)ゼミ紹介
  標準英語の発音やイントネーション,日本人英語学習者の日本語による負の影響 (干渉),あるいは各方言の発音とその方言の英語史的な成立過程(音韻変化過程) 等を自主的に研究し,発表し,議論するというゼミをやっています。また,音声を客観的に分析するために,ゼミ生は音声分析ソフトが使いこなせるように練習します。 現在のゼミ生の研究テーマは,話しことばの音声変化,方言(コックニー,エボニクス,オーストラリア英語,カナダ英語等)やイントネーション(焦点化機能や態度的機能)等ですが,音声に関係があれば,ゼミの研究テーマは自由です。

(3)近況などのニュース
  今年(2014年)の夏は,ウェールズ南部の3都市,カーディフ,ポンティプリーズ,ペンブルックで方言収録をしました。方言を使用している労働者階級の老人をさがすために,社交クラブ,ローンボーリング場,スポーツクラブやパブを毎日録音機材をもって回りました。9月上旬にNATOの前夜晩餐会がカーディフ城内で開催されました。夕方6時頃,ちょうどその前を歩いていたら,人だかりがあって,尋ねてみるとこれからオバマ大統領の車が通ると言われたので,私も群衆に紛れて,警察官とにらめっこをしながら,待っていました。それらしい車がなかなか現れませんでしたが,2時間位頑張りました。翌朝のニュースでNATO開催の抗議デモの参加者が300人だったとの報道があり,映像を見ると私もそのプロテスタントの仲間に入れられていました。

大学院

 
英語学特講Ⅲ
テキストの内容をサイトトランスレーション形式で発表しながら,ディスカッションをして理解を深める。同時に発音記号の精密表記に習熟する。
 
英語学特講Ⅲ演習
英語のイントネーションについて,その形式と機能を体系的に学習する。イントネーションの表記法にも習熟し,状況に応じた適切なイントネーションを自ら使いこなせるようにするとともに,イントネーションに関する研究テーマを分析しながら,独自の課題に取り組む研究力も養成する。
 
英語学特殊研究Ⅲ
テキストの内容をサイトトランスレーション形式で発表しながら,ディスカッションをして理解を深める。
 
英語学特殊研究Ⅲ演習
社会音声学とは方言研究を音声科学的な手法を用いて行う研究である。このような研究が国外では徐々に増えつつある。社会音声学の手法を修得することを目標とする。また,ジャーナル論文等の資料を正確に速く読めるようなること,資料を簡潔に論評できるようになることを目標とする。