編集 2017/04/04
 学生時代より、イタリア・ルネサンスの哲学者について勉強してきました。卒論は『ジョヴァンニ・ピコ・デッラ・ミランドラの人間観』、修論は『マルシリオ・フィチーノにおける愛の問題』です。日本では(ほとんど)誰も取り組まない人物なので、すでに院生時代から当該の領域については、四天王の一人でした。博士課程に在学しているときに、イタリアのフィレンツェ大学に留学したことで、哲学・思想だけではなく、造形芸術への関心をもつようになりました。
 31歳のときに(1988年)埼玉大学教養部に赴任して、「倫理学」を教えていたのですが、偶然が重なって、途中から「芸術論」を担当することになりました。「倫理学」も怪しかったのですが、「芸術論」となれば、ほとんど言語道断といってもよいでしょう。それから、行き当たりばったり、成り行き任せ、で何とかやってきました。近年は古典語(ギリシャ語、ラテン語)も教えておりました。
 2017年4月より、専修大学文学部哲学科にて、「芸術学概論」などを教えることになりました。このこともまた、フォルトゥーナ(運命の女神)の為せる業ではないかと思っています。現在の関心は、ヨーロッパの中世からバロック期にかけてのイメージとテクストの関係、表象と思想の関連をめぐる諸問題です。

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