編集 2009/03/29

趣味:商店街(デパート・秋葉原等の特定地区を含む)の散歩・路上&人間観察。

心に残る光景:高校の修学旅行の時に見た京都の瓦屋根の波と東大寺大仏殿の大きさ。地中海の海の青さ(生まれ育った北海道の海は暗緑色をしています)。スイスアルプス山中ジルス・マリーアの劇的な夕焼け。

感動した舞台:立川談志の「野ざらし」(30年前の新宿末広亭)、六世中村歌右衛門の「妹背山婦女庭訓」のお三輪(25年前の歌舞伎座)、アストル・ピアソラの初来日公演初日(1982年の五反田簡易保険ホール)、カルロス・クライバーの「薔薇の騎士」(1994年の東京文化会館)、マウリッツイオ・ポリーニのショパン(2003年のパリ・シャトレ座)。

好きな映画:フレッド・アステアが踊っている映画。

好きな本:料理本とミステリー。

好きなスポーツ選手:マイケル・ジョーダン。

好きな音楽:クララ・ヌネスのサンバとドリス・デイのジャズ・ヴォーカル。ファビオ・ビオンディのヴァイオリンとパコ・デ・ルシアのギター。ピアノはマリアーノ・モーレスのタンゴとフリードリッヒ・グルダのモーツァルト。志寿太夫の清元とマーカス・ミラーのベース。

好物:イカの天ぷらとエビのガレット。スパゲッティと蕎麦。Paulのエスカルゴ。

関心のある思想家:スピノザ、ニーチェ、フロイト、ハイデガー、バタイユ、ラカン(最初の名前か最後の名前だけでことは足りますが)。そしてもう一人、折口信夫をあげておきます。

私の哲学への道:大学に入ったとき、哲学を勉強するなどということは少しも考えていませんでした。当時、私はアレン・ギンズバーグの『吠える』という詩集に心を動かされていたので、ビート・ジェネレーションのことについて勉強しようと思っていました。どういう訳か、それについて勉強するにはアメリカ文学ではなく、美学を勉強しなきゃならん、と思いこみました。それで(どういう経緯か忘れましたが)メルロ=ポンティの『目と精神』を読んだのです。そこで〈美〉とは〈真理〉であるということを理解しなければ卒業論文は書けないということに気がつきました。これで道を踏み外すことになりました。

今の仕事とこれからの仕事:哲学とは、実に細かな生活上の事柄の上に営まれるものです。大哲学者と今日呼ばれている人々も、そのような生活の中から自分の哲学を築いていったわけですが、さて凡人の私としてはその細々した生活上のことに埋もれっぱなしになっていて、身動きがなりません。これが大哲学者と小哲学者とを分けるポイントでしょう。なぜ、こんなことを言うのかといえば、このこと自体を私の研究のテーマとしていきたいものだと常々考えているからです。「共同体」、というのが目下の私のテーマです。ある意味で、現代の哲学者たちが競って答えを出そうとしてきたテーマで、それ以上に答えを出すことに意味はありません。しかし、私は答えを出すことが問題なのではなく、答えを出そうとすることが大切であると考えています。それに「共同体」(世間、仲間)というテーマは実に身近な問題で、学生諸君もそれ以外の人も、誰でも自分なりの考えを持ってアプローチすることができるし、それをすぐに実践できるものでもあります。――関心ある思想家としてあげておいた折口信夫という国文学者・民俗学者は、その「共同体」ということを、社会が必然的に持つ芸能(これがない社会はありません)という側面から考えていった非常にユニークな人であったと私は考えています。

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