専修大学文学部日本語学科

専大日語・コラム

専大日語の教員による、月替わりのコラムです。

2019年11月:日本語パートナーズ

日本語パートナーズ」、聞いたことがありますか? 独立行政法人 国際交流基金の一部門であるアジアセンターが助成する、アジア諸国の中学や高校、大学で日本語を教える教師や生徒たちのパートナーとして、授業のアシスタントや日本文化の紹介をする1年以内の短期間派遣の仕事です。

国際交流基金は外務省の予算枠で活動する日本国政府の一機関です。日本語パートナーズは、2014年から2020年のオリンピックの年までを目標に活動を行ってきました。旅費、滞在費は国際交流基金が助成します。出国するときのパスポートは、青でも赤でもなく、緑色の「公用旅券」です(公用旅券とは、公務で外国に渡航する国会議員や国家公務員、公的機関の職員のみに発行される、特別なパスポートのことです)。

そんな日本語パートナーズの第1回目の派遣先の一つが、タイでした。派遣された29名の中には、専修大学文学部の卒業生もいました。環境地理学科を卒業し、専修大学大学院文学研究科日本語日本文学専攻の研究生として在籍していた、Nさんです。「人生の中で、何物にも代えがたい、貴重な経験をした」とNさんは言います。その後も、日本語学科や他学部からも、専修大学の在学生や卒業生が選抜をくぐり抜け、タイやインドネシアに派遣されました。

そして、今回、東京オリンピックの特別プログラムとして、アジア各国のオリンピック事前キャンプの引き受け自治体から、日本語パートナーズが短期派遣されることになり、先日、第1次選考、第2次選考が終わりました。専修大学生田キャンパスのある神奈川県は、ミャンマーの引き受け自治体です。ただし、今回は個人応募ではなく、6人1グループのグループ応募で、「日本文化を紹介するプロジェクトを提案すること」という条件が付いていました。

そんな条件をクリアし、専修大学から1グループが合格しました! 大学院生のS君、日本語学科のI君、KRさん、KMさん、商学部のT君、法学部のA君、という6人です。どういう組み合わせかというと、私(王)の授業に出ていた学生たちが声を掛け合った結果、このグループができたのです。「日本文化を紹介する」という提案の中身は、「相撲」。S君とA君は相撲部の現役部員なのです。

相撲の取り組みを見せながら、技と礼儀を紹介しつつ、日本文化にいざなった後は、ちゃんこ鍋の試食会も行うという、ガチなプログラムを提案。教案を練り、ミャンマー語(ビルマ語)も勉強し、2次試験の面接当日には、ミャンマーの民族スカート、ロンジーまで身に着けて臨むという気合いの入れよう。

これから事前研修が始まり、派遣は12月中旬の1週間です(超短期!)。帰国後、現地での様子を、専大日語のページで報告してもらいましょう!

2020.2.19 追記: “日本語パートナーズ” 短期派遣として、12月15日から12月22日までの1週間、専修大学の6名の学生がミャンマーで活動してきました。その活動報告が、日本語パートナーズのページに掲載されました。詳細は こちら からどうぞ!

王伸子

バックナンバー

バックナンバーのページへどうぞ。

トップに戻る