2023.03.14 Tue
ONLINETOPICS
商学研究所 公開シンポジウム
「ロシア経済とミャンマー軍事政権が国際経営に及ぼす影響」

東亜大学教授で在ビルマ日本大使館に勤めていたこともある西澤信善氏がミャンマーの政治経済について講演した。ミャンマーの政治の流れを丁寧にたどり、民政が続かない理由を考察した。
国軍にとって、少数民族を抑えることが大切な役目となり、軍が特権階級化していった経緯を説明。2021年に起きたクーデターがもたらしたものとして、国民の不信感、経済発展の頓挫、国際関係の分断、少数民族との和解の中断をあげる。今後の展望に関しても「先行きが全く見えない。日本企業も撤退するか、継続するか難しい選択を迫られている」と話す。


次いで、国際協力銀行外国審査部でロシアを担当している遊佐弘美氏が、ロシア財政の実情について詳しく話した。ロシアが国際社会に示している貿易・財政のデータの検証が難しい点や、貿易面から見たウクライナ侵攻の原因なども考察した。
この後、国際ニュースキャスターの福島優子氏が「自動車業界に迫られるサプライチェーンの見直し」、髙橋義仁商学部教授が「外交リスクが国際企業に与える影響のフレームワーク」、池部亮商学部教授が「アジアの国際競争と強調」に関する問題を提起。参加者全員で不安定な国際情勢のなか、日本企業が取るべき道、戦略について活発な意見を交わした。


