2023.02.27 Mon
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文学部ジャーナリズム学科 松原文枝ゼミ
市民映像祭で入賞 避難民・難民支援の課題を探る

20230224文松原ゼミTVFで入賞▲横浜のウクライナカフェで、利用者とともにワークショップに取り組みながら取材する髙橋さん(右から2人目)と金さん(左)
文学部ジャーナリズム学科・松原文枝ゼミで放送学を学ぶ3年次生が制作したドキュメンタリー映像が、東京ビデオフェスティバル2023(TVF)で入賞した。松原ゼミからの入賞は2年連続。
 
TVFは、プロ・アマ不問、20 分以内のオリジナル映像作品であれば、ジャンルやテーマは自由という、「市民による市民のための映像祭」。今回は103作品の応募から、1月25日、入賞作となる「2023 アワード」に37作品が選ばれた。
 
松原ゼミから入賞したのは、髙橋杏樹さん、石川豪さん、金志炫さんが制作した「陽の当たる場所へ――避難民・難民支援の光と影――」。ウクライナからの避難民支援と、ミャンマーの難民問題を扱った19分58秒の良作だ。

専修大学で日本語を学ぶウクライナ出身の女性、難民申請が認められないミャンマー出身の女性、20年以上前に難民認定されたロヒンギャの男性という立場の異なる3人のインタビューを軸に、避難民・難民支援の制度の問題点や、本来あるべき姿を探った。「取材対象の皆さんの思いを形にして伝えることができた。さらにそれが入賞できたのは本当にうれしい」と3人は話す。
 
ゼミでは、学生たちが興味のある社会問題について、映像にどのように反映させるか、長年テレビ報道の分野で活躍している松原特任教授が指導している。入賞作品も、当初の企画ではウクライナ避難民に軸足を置いていたが、松原特任教授の助言やゼミ生同士の話し合いで難民支援との差を描くことをテーマにした。

取材やドキュメンタリーの撮影は初めて。韓国からの留学生の金さんは日本語の文字起こしや初めての編集に苦労しながらも「制作を通じて、さまざまな新しいことに挑戦することができた」と充実の表情。髙橋さんは「言葉の壁もあり取材は難しかったが、知らないことをそのままにしないで、直接話を聞くことの大切さをあらためて実感した」と振り返る。
 
タイトルには、だれもが希望ある未来に進めるようにとの願いをこめた。石川さんは「問題を知りたいという思いで動いた。こうして作品にまとめて社会に伝えることも、支援の一つ、解決に向けての一歩だと感じた」と話す。

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