2020.09.16 Wed
ONLINETOPICS
創立140周年記念式典を挙行

本学の前身である専修学校は1880(明治13)年、日本で初めて日本語で経済学と法律学を教授する高等教育機関として開学した。
式典では、日高義博理事長が「創立者たちのサムライ・スピリッツがわれら専修人に息づいていればこそ、わが国の高等教育に140年の歴史と伝統を刻むことができた」と語り、これまでの大学改革のあゆみを振り返った。創立150年に向けて「21世紀ビジョン『社会知性の開発』の実現を目指し、大学改革に引き続き取り組んでいく。大学進学者数が減少していくなかで、教育・研究の質を高め、私学としての自律性と独自性を確保することが課題だが、多方面に専修大学の大学力を発揮していく」と式辞を述べた。
また、佐々木重人学長は2016年に急逝した矢野建一前学長をしのび、「学内の諸課題を解決しながら140周年記念事業を進めることができた」と語った。さらに「これからウイズコロナ、アフターコロナの時代をあゆむことになるが、これを地球規模で生じる教育・研究上のパラダイム・シフトと捉え、大学教育の中でやらなければならないことを見定め、一層精進していく」と決意を述べた。
小宮多喜次校友会長、新澤千佳子育友会長、千代田区商店街連合会の高山肇会長、創立者の一人・相馬永胤の子孫である相馬光之氏が祝辞を送り、松木健一専務理事が謝辞を述べた。
新型コロナウイルス感染症予防の観点から、式典は参加人数を制限し、時間も短縮して実施。参加者全員による校歌斉唱は行わず、ボーカリストの宮田悟志さん(平20文)が独唱した。司会は落語家の桂小文治さん(昭55商)が務めた。

▲司会の桂小文治さん

▲小宮多喜次校友会長

▲新澤千佳子育友会長

▲高山肇千代田区商店街連合会長

▲相馬光之氏

▲校歌を独唱する宮田悟志さん

▲松木健一専務理事

▲ビデオ上映「専修大学の歴史」
創立140周年記念式典式辞
学校法人専修大学理事長
日高 義博
本日、専修大学は、創立140周年を迎えました。新型コロナウイルス感染症拡大のため、3月の卒業式・学位記授与式および4月の入学式は断念せざるを得ませんでした。東日本大震災のときよりも、事態は深刻です。新型コロナウイルス感染は未だ収束しませんが、創立140周年記念式典は、創立150年に繋ぐべく、神田新校舎の140年記念館(10号館)の相馬永胤記念ホールにおいて、参加人数を縮小し時間も短縮した上、挙行する決断を致しました。創立140年記念事業にご支援・ご協力いただいた方々と共に祝いたいと考えておりましたが、規模を縮小せざるを得なかったことは、誠に残念であります。本日、式典にご臨席いただきました皆様には、心からお礼申し上げます。

創立130年から創立150年の期間は、本学では第5世代に当たり、「大学改革の時代」です。創立130年の節目においては、2020年に「大学全入時代」が到来することから、大学改革をいかに行うかを考えました。入試の志願者数5万人を目標に入試戦略を練り直し、学部学科の改組・新設を計画し、それに並行してキャンパス整備を行いました。昨年度も今年度も、志願者数は当初の目標を超えました。また学部改革についても矢野学長、佐々木学長がリーダーシップを発揮され、現在では、8学部20学科という陣容になりました。神田キャンパスでは、法学部、商学部、国際コミュニケーション学部の3学部体制になっています。入学定員の管理が厳格化され、かつ東京23区内への学部移転・新設が困難となる中で、大学改革の構想を実現することができました。
キャンパス整備も、オール専修の力の結集により、すべて実現することができました。東日本大震災では神田校舎5号館、生田校舎2号館・3号館が使用不能となり、これらを取り壊し、建て直すという緊急工事が加わり、また生田校舎の国際交流会館、新体育寮の建設を行いました。神田の9号館、140年記念館は、新学期に間に合わせるべく3月までに竣工しました。これまで新型コロナウイルス感染症対応のために入構禁止の状態でしたが、昨日、初めて1年生が校舎に入り、ようやく学び舎として起動するに至りました。
来たるべき創立150年までの10年間も、なお「大学改革の時代」にあります。もっとも、2040年問題を見据えた施策が必要です。2005年の18歳人口は約137万人でありましたが、2040年には約88万人に減少します。その時の大学進学者数は約51万人になると予測されています。これからの20年間は、まさに生き残りを懸けた大学間競争になります。適正規模を見据えた更なる学部学科の再編・融合に迫られることになりましょう。しかも、第4次産業革命、Society5.0といわれる時代に突入し、超スマート社会に求められる人材の育成が課題となります。
大学といえども、社会構造の変動に無関係ではありません。しかし、大学教育の本質的な部分、学問の基礎にある価値体系を捨てるべきではありません。本学は、建学の精神を担った有為な人材を社会の様々な分野に輩出してきました。いかなる時代にあっても、人間性豊かな人物、信義と礼節をわきまえた倫理観のある人物が社会を動かします。創立者たちのサムライ・スピリッツがわれら専修人に息づいていればこそ、わが国の高等教育に140年の歴史と伝統を刻むことができたのです。
本学では、21世紀ビジョンとして「社会知性の開発」を掲げ、教育・研究に取り組んでいます。創立150年に向けても、「社会知性の開発」の実現を目指して、大学改革に取り組むことに変わりはありません。これからの課題は、大学進学者数が減少するなかにあって、いかに大学の教育・研究の質を高め、いかに知の発信を行い、私学としての自律性と独自性を確保するかにあります。総合的な大学力において「私立大学10位以内」に入るという目標は、まだ道半ばです。創立150年に向けて、多方面に専修大学の大学力を発揮し、目標を達成しなければなりません。全国型の大学であり続けるためには、地方からの入学者を増やす戦略も必要であり、社会で活躍している卒業生の姿をより一層発信すべきです。箱根駅伝、野球、ラグビーなど、カレッジスポーツも一層強化しなければなりません。司法試験、公認会計士試験、国家公務員総合職試験などの難関試験の合格者数の増加は、大学力を測る一つの指標にもなっています。文武両道の施策を講じていかなければなりません。
創立150年に向けた大きな事業の一つとして、神田本館の建替えがあります。多額の建設費用を要することから、既に建設資金の組み入れを始めました。今般のコロナ禍のなかで、教職員の大学教育に対する熱意を実感しましたが、この熱意を支える職場環境の整備にも尽力しなければなりません。本学の存続・発展のために、大学力を強化し、財政基盤をより一層強固なものにしていくことを肝に銘じ、理事長の式辞と致します。
キャンパス整備も、オール専修の力の結集により、すべて実現することができました。東日本大震災では神田校舎5号館、生田校舎2号館・3号館が使用不能となり、これらを取り壊し、建て直すという緊急工事が加わり、また生田校舎の国際交流会館、新体育寮の建設を行いました。神田の9号館、140年記念館は、新学期に間に合わせるべく3月までに竣工しました。これまで新型コロナウイルス感染症対応のために入構禁止の状態でしたが、昨日、初めて1年生が校舎に入り、ようやく学び舎として起動するに至りました。
来たるべき創立150年までの10年間も、なお「大学改革の時代」にあります。もっとも、2040年問題を見据えた施策が必要です。2005年の18歳人口は約137万人でありましたが、2040年には約88万人に減少します。その時の大学進学者数は約51万人になると予測されています。これからの20年間は、まさに生き残りを懸けた大学間競争になります。適正規模を見据えた更なる学部学科の再編・融合に迫られることになりましょう。しかも、第4次産業革命、Society5.0といわれる時代に突入し、超スマート社会に求められる人材の育成が課題となります。
大学といえども、社会構造の変動に無関係ではありません。しかし、大学教育の本質的な部分、学問の基礎にある価値体系を捨てるべきではありません。本学は、建学の精神を担った有為な人材を社会の様々な分野に輩出してきました。いかなる時代にあっても、人間性豊かな人物、信義と礼節をわきまえた倫理観のある人物が社会を動かします。創立者たちのサムライ・スピリッツがわれら専修人に息づいていればこそ、わが国の高等教育に140年の歴史と伝統を刻むことができたのです。
本学では、21世紀ビジョンとして「社会知性の開発」を掲げ、教育・研究に取り組んでいます。創立150年に向けても、「社会知性の開発」の実現を目指して、大学改革に取り組むことに変わりはありません。これからの課題は、大学進学者数が減少するなかにあって、いかに大学の教育・研究の質を高め、いかに知の発信を行い、私学としての自律性と独自性を確保するかにあります。総合的な大学力において「私立大学10位以内」に入るという目標は、まだ道半ばです。創立150年に向けて、多方面に専修大学の大学力を発揮し、目標を達成しなければなりません。全国型の大学であり続けるためには、地方からの入学者を増やす戦略も必要であり、社会で活躍している卒業生の姿をより一層発信すべきです。箱根駅伝、野球、ラグビーなど、カレッジスポーツも一層強化しなければなりません。司法試験、公認会計士試験、国家公務員総合職試験などの難関試験の合格者数の増加は、大学力を測る一つの指標にもなっています。文武両道の施策を講じていかなければなりません。
創立150年に向けた大きな事業の一つとして、神田本館の建替えがあります。多額の建設費用を要することから、既に建設資金の組み入れを始めました。今般のコロナ禍のなかで、教職員の大学教育に対する熱意を実感しましたが、この熱意を支える職場環境の整備にも尽力しなければなりません。本学の存続・発展のために、大学力を強化し、財政基盤をより一層強固なものにしていくことを肝に銘じ、理事長の式辞と致します。

創立140周年記念式典式辞
専修大学長
佐々木 重人
私にとって、本日の創立140周年の意義は、その記念事業の陣頭指揮を執っているさなかに急逝された前学長の矢野建一先生が今日の日をめざして掲げられておられた目標を確実に引き継ぎ実現させる日にあたります。
今回の記念事業の肝は、学部・学科の新設・改組など「社会知性の開発」の「見える化」を実行しながら、新しい時代の教育・研究のあり方を構築すること、そしてキャンパスのある地元地域との関係を一層深化させること、さらに校舎の新築や建て替えを伴いながら、生田と神田、両キャンパスをより美しく造り込むことにありました。
来る2030年の創立150周年に向けた道筋は、ウィズコロナからアフターコロナの時代のなかを歩むことになります。特に今年の1年生、そして来年度以降の入学者は、これまでの大学生とは異なるスタイルの学びの世界を経験するはずです。本学は、これを地球的規模で生じる教育・研究上のパラダイムシフトと捉え、大学教育・研究で新たにできることや行わなければならないことを見定めて一層精進し、まさに令和版の「学校をつくろう」に取り組もうと思います。
今後とも皆様からの変わらぬご指導とご鞭撻をお願い申し上げて、学長の式辞といたします。本日はありがとうございました。