2020.09.10 Thu
ONLINETOPICS

「学長伝書鳩」No.7

伝書鳩7

後期授業の開始にあたって
9月21日から始まる後期授業に先立ち、対面方式で(キャンパス内の教室等で教員と学生が顔を向き合わせて)開講される授業一覧がすでに公表されております。それらは、前期同様に実験・実習系の科目や資格課程科目のほか、演習科目、端末室で行われる科目、またアンケート結果を受けて、対面授業に対する希望が比較的高かった1年次の皆さんが受講することを想定した科目等、各学部の先生方が熟慮を重ねて選んだ科目群です。後期は、オンライン授業を主としながらも、前期よりもキャンパスに入構して対面授業を受ける学生の皆さんが増えることとなります。そこで今回は、専修大学での後期の授業がどのように運営されるのかについて重要なポイントを選んで紹介したいと思います。
佐々木学長02(伝書鳩用)

パンフレット『後期対面授業における感染予防のための注意事項』について
対面授業を行うに当たり、学内での感染防止を徹底するための様々な対策を講じることにしております。特に学生の皆さん向けには、『後期対面授業における感染予防のための注意事項』というパンフレットを作成しました。その内容は、対面授業を受講するための全般的注意に加え、キャンパスへの入構にあたって守っていただきたいルールを登校前・通学時・建物に入る時、教室内、端末室内、昼食中、キャンパス内の移動時に分けて記載しております。また万が一のケースとして、感染者の発生時や体調不良を感じた時にお願いしたい行動についても記載しております。授業の開始前までに皆さんがこのパンフレットを必ずお読みいただけるよう準備しております。

オンライン授業の品質向上をめざして
アンケート結果を考慮しながら、後期オンライン授業の品質向上をめざして「新しい時代のオンライン授業に向けたアクションプラン-SENSHU 5 PROJECTS-」を進めてまいりましたが、その具体的な内容が取り纏まりましたので紹介したいと思います。

1.オンライン授業の基盤ツールの充実プロジェクト
本学でのオンライン授業は、前期においてGoogle社が提供しているG Suite for Educationプランを利用してまいりましたが、後期は、前期と同様の操作環境を維持しつつ、より高機能なGoogle社「G Suite Enterprise for Education」の導入を決定いたしました。

2.オンライン授業コンテンツの改善プロジェクト
アンケート結果に基づき、講義・実習・演習等の授業形態ごとに推奨されるオンライン授業の組み立て方法をまとめた教員向けパンフレット『後期オンライン授業に向けて授業デザインの原則と若干のティップス』を作成しました。今後、先生方とその内容を共有して、学生の皆さんの後期オンライン授業への満足度を向上させるように努めます。

3.聞きやすい見やすいオンライン授業の開発プロジェクト
どんなに内容が充実しているオンライン授業であっても、先生の発する音声が不明瞭であっては、学生にとってはストレスが生じる原因となります。そこで、話す速度や滑舌に留意することやマイクは外付けタイプを使用すること等の工夫により、オンライン授業の聞きやすさが格段に向上いたします。このような「留意事項」をまとめた冊子を教員向けに作成しました。今後先生方に配布することにしております。

4.オンライン授業受信環境のスペックアップに係る支援プロジェクト
本学は、後期オンライン授業においてGoogle Meetの利用の比重が高まることを踏まえ、学生の皆さんに是非導入をお願いしたい定額でデータ通信量無制限型の通信環境の整備に係る支援と、アンケート結果でも多くの学生の皆さんが指摘したオンライン授業の資料印刷環境の改善に係る支援の必要性を認識しました。そこで、前期中に実施してきた「オンライン授業受講のためのインターネット環境及び機器に関する補助」に代えて、あらたに「オンライン授業の受信環境整備及びプリントサービスに係る支援金」として、すべての学生の皆さんを対象に、一律15,000円を給付する予定です。​決定次第、あらためてお知らせいたします。また、パソコンを必須とする後期授業を受講している学生でパソコンを所有していない学生に対して、ノートパソコンを貸し出すことといたしました。こちらについては、情報科学センター(生田キャンパス)に電話にて連絡、相談をしてください。(電話番号や受付時間はhttps://www.senshu-u.ac.jp/isc/services-info/info.htmlをご覧ください。)

5.学生の健康維持プロジェクト
5月に本学「スポーツ研究所」が「スポーツリテラシー」を履修する1年次学生を対象に行った「大学生における運動・生活行動に関するアンケート調査」では、1年次生の1/4以上(約27%)が「抑うつの境界領域」あるいは「抑うつ傾向の状態」にあるという可能性が明らかになりました。同研究所からは、その原因の一つとして、オンライン授業によって過度に学生の心身にストレスがかかっている実態があることを指摘されました。そのうえで、学生が体と心のストレスを軽減できるように、先生がオンライン授業時間中の適当なタイミングで授業を数分間休止して、学生に行うことを求める「リラックス法」、「ストレッチ」、「ミニッツヨガ」等、35パターンのメニューをスポーツ研究所から提案していただきました。今後、本学は、先生方にこれらのメニューを活用したオンライン授業を実施していただくようお願いする予定です。ちなみに、私が個人的に利用しているのは、以下の「疲れ目のストレッチ」です。
伝書鳩7_2

1年次オリエンテーションガイダンスの実施について
先のアンケートで、1年次の学生の皆さんから寄せられた指摘のなかに、「友達がいない」、「キャンパスに入構してみたい」、「先生の顔も知らない」が多くありました。これらは、4月に入学して以来、オンライン授業が唯一知る専修大学の姿という事情を反映していると思いますが、実は私たちも、1年次の学生の皆さんと実際に会って、皆さんのことをもっと知りたいと思っております。また、例年、新入生を対象に対面で実施しているオリエンテーションガイダンスですが、本年度は、未だ行われておりません。オンラインや書面でのガイダンスだけでは、どうしても伝えきれない部分もありますし、なによりも同学年の人たち同士や教職員との出会いの場を確保しなければという思いもあります。
そこで、感染防止に最大限留意することを前提と致しますが、ホームページでもご案内のとおり、9月15日(火)~18日(金)にかけて、生田キャンパスおよび神田キャンパスにて、それぞれの学部単位で対面形式によるオリエンテーションガイダンスを実施する予定です。この機会が皆さんにとって有益な時間となることを期待しております。
広い空間と緑豊かな生田キャンパス、そして神田キャンパスでは、この春に完成したばかりの高層校舎、神田10号館(専修大学140年記念館)がいよいよ本格利用開始となります。とりわけ、神田10号館の靖国通り側プロムナードや桜・紅葉等の樹木、そしてその奥にたたずむカフェ「SENDAI-Kaffee」が皆さんをしずかに迎えてくれることでしょう。その専修大学の風景は、こちらもご覧ください。大変長らくお待たせ致しました。