復興と学び

復興と学び
石巻専修大学では、復興のための教育・研究を行い、復興を担う人材を育てます。

海の生き物と自然の再生学

『海辺の自然環境が震災により受けたダメージとその回復にむけて』
玉置 仁(理工学部准教授) 


海辺の自然環境は、三陸沿岸の水産資源を支える生産の場となっています。これらの自然は、東日本大震災によるダメージを受けましたが、回復の兆しも新たに見え始めています。そこで私たちは、海に潜ったりして自然環境の調査・研究を行い、自然を再生していくことで、三陸沿岸における水産業の復興を試みています。
海辺の自然環境が震災により受けたダメージとその回復にむけて
『海の生態系に何が起こったか』
太田 尚志(理工学部准教授) 

東北の海が豊かなのは、水産資源生物を支える生態系に秘密があります。講義では海の生態系のしくみを解説し、今回の地震と津波が海の生態系に何をもたらしたか、私たちはこれから何をすべきかを考察したいと考えています。
海の生態系に何が起こったか

復興のための経営学・社会学

『石巻市における仮設住宅支援活動と災害復興におけるボランティアの役割』
山崎 泰央(経営学部准教授)


東日本大震災によって、大学のある石巻市はその姿を大きく変えてしまいました。その風景を目のあたりにしたゼミナールの学生から「石巻の復興の力になりたい」という声があがりました。そこで、山崎ゼミでは、大学周辺にある市内最大の仮設住宅を支援する方針がまとまりました。学生たちはまず現状を知るため、アンケート調査の実施から始め、そこから見えてきた問題点の解決にあたっています。今回は山崎ゼミに所属する学生の活動を紹介するとともに、災害復興におけるボランティアの役割についてお話しします。
石巻市における仮設住宅支援活動と災害復興におけるボランティアの役割
『震災前までの石巻について』
佐々木 万亀夫(経営学部教授)


石巻は東北地方を縦断して流れる北上川の河口に位置し、海上運輸や近海・遠洋漁業、海産物の加工業など各種水産業の盛んな都市です。この特徴を生かして古来から奥州の要衝として栄え、豊かな歴史を持っています。本授業では、震災前までの石巻について、古き良き時代の石巻についてお話しします。
震災前までの石巻について
『東日本大災害後の災害ボランティア・ツーリズムと石巻専修大学』
丸岡 泰(経営学部教授)


東日本大震災後、約25万人のボランティアが石巻圏を訪問し、泥出しなどのボランティア活動に従事しました。これらの活動は石巻専修大学を拠点として行われました。すでに“奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」”という著書が出版されています。なぜこれが「奇跡」と呼ばれるのか、住民はこの活動をどう受け取っているのか。現地から実情を報告するとともに、丸岡ゼミ学生が実施した住民アンケートの結果を紹介します。
東日本大災害後の災害ボランティア・ツーリズムと石巻専修大学
『産学連携による水産復興ソリューションの開発』
石原 慎士(経営学部准教授)


水産業は宮城県石巻市の基幹産業としてこの地域の経済活動に重要な役割を果たしてきました。東日本大震災によって大きな影響を受けたこの基幹産業を復興させるためには、企業の関係者だけでなく、地方自治体や地域住民の協力が欠かせません。本講義では、石巻専修大学経営学部の教員と石原ゼミナールの学生が着手した地域特産物の開発と販売促進活動をはじめとした、地域産業の復興に向けた支援活動や産学連携事業などの取り組みの現状について紹介します。
産学連携による水産復興ソリューションの開発
『日常生活における選択行為から考えるマーケティングとは』
李 東勲(経営学部准教授)

東北大震災は私たちの日常生活に大きな問題を投げかけました。そのひとつが情報です。震災直後には著しい混乱状態の中でさまざまな情報が飛び交い、改めて正しい情報を伝達することの大切さに気付かされました。このような有益、無益、ときには有害なものを含むさまざまな情報が入り乱れる状況は、程度の差こそあれ、インターネットが発達した今日では日常的にみられるものです。このような中で、どのように必要な情報を選び出し、それを経済活動に結び付けていったらよいのか。この講義では、このような視点からいくつかの事例を紹介します。
日常生活における選択行為から考えるマーケティングとは
『ともに学ぼう復興への簿記会計』
岡野 知子(経営学部教授)


震災当時、どのようにして企業が復興するのか想像をすることができませんでした。復興元年である今年、企業は希望をもって再生を目指し努力をしています。私たちはこの努力が実を結び、石巻に根付く企業へと成長していってほしいと願っています。本講義では、再生し継続していく企業にとって必要となる簿記・会計・税務の知識を習得し、次世代の会計リーダーの育成を目標に講義をおこないます。震災により経営者が会計の面で苦労したことを紹介し、簿記会計・税務の勉強を岡野ゼミ・石鳳会計研究会のメンバーとともに学びましょう。
ともに学ぼう復興への簿記会計

放射能を知る

『放射線を学ぶのに必要な化学』
福島 美智子(理工学部教授)


2011年3月11日の福島第一原発事故以来、わたしたちはこれまでの日常生活の中で“放射能”や“放射線”といった言葉を多く聞くようになりました。この放射能についていたずらに恐れることなく、正しい知識を持って、正しく自分の身を守っていってほしいと思います。そのためには、基本になる化学の知識をきちんと理解する必要があります。そこでこの講義では、放射能や放射線を学習するのに必要な化学の知識について解説します。
放射線を学ぶのに必要な化学

『放射能と放射線を正しく知ろう』

前回の「放射線を学ぶのに必要な化学」につづく講義です。この講義では、前回学習した正確な化学の知識に基づき、2011年3月11日に起こった福島第一原発事故について、そして放射能および放射線とは何か、さらに放射線を測定する方法などの理解を目指します。また、これらの2回の講義が、勉強というのは単なる用語の暗記ではなく、自分の言葉で物事を理解していく過程であることを知ってもらいたいと思います。それに加えて、思考力を身につけるきっかけになることを期待しています。

活動ログ

専修大学北上高等学校『震災・復興・まちづくり』

実施内容
『復興と学び』の一部を、平成24年6月6日~12月5日の期間、高大連携事業として『震災・復興・まちづくり』を題に専修大学北上高等学校で講義を行う。

<連絡・お問い合せ先>
石巻専修大学 復興共生プロジェクト 復興共生プロジェクト担当
TEL:0225-22-7716 FAX:0225-22-7710
E-mail:kaiho((a))isenshu-u.ac.jp
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