専修大学社会知性開発研究センター / 古代東ユーラシア研究センター
渡来系遺跡・遺物データベース ―東日本編―

  

  

データベース概要

 日本列島の古墳時代における東ユーラシアとの交流は、ただ単にヒトとモノの移動という物理的な交流のみならず、国家形成期における文化・技術・社会構造などに大きな影響をもたらした。そのため、これまで列島各地から出土した渡来系の遺構や遺物の系譜や年代観にとどまらず、その時代的な背景を考察する研究が日韓双方の研究者によって精力的に進められている。たとえば、1990年代後半に福岡大学を中心に行われた、『〔共同研究〕古墳時代日韓交渉の考古学的研究』において「日本出土韓国系遺物地名表・文献目録」が作成されている。
 これらの研究成果をふまえて、本研究センターの主要研究テーマの一つである「朝鮮半島からの渡来人と彼らが日本列島内に形成したコミュニティの研究」を推進するため、関東における渡来系資料、具体的には中国大陸や朝鮮半島など東アジアに系譜をもつ遺構と遺物を集成し、画像データを含む詳細なデータベースを作成することとした。

凡例

  1. 本データベースは「文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」として採択された古代東ユーラシア研究センタープロジェクト『古代東ユーラシア世界の人流と倭国・日本』(平成26~30年度)の事業として作成した。
  2. 本データベースは東日本(主に関東地方)における古墳時代の渡来系文物を県別に集成したものである。
  3. 本データベースに記載している資料は、日本の古墳時代とし、年代的には出現期の3世紀から終末期である7世紀代までである。ただし、一部それ以後の時期の資料も掲載している。
  4. 本データベースに取り上げた資料は渡来系要素をもつ遺構と遺物であるが、遺構については初期カマドおよび初期の鍛冶遺構も含めた。また、遺物については舶載品だけでなく、初期の須恵器・武器・武具・馬具も含めた。
  5. 本データベースの項目については以下のとおりである。
    ・遺跡名
    ・所在地
    ・遺構名
    ・調査機関
    ・調査年
    ・渡来系遺物名
    ・渡来系遺物種類
    ・渡来系遺物法量、特徴
    ・渡来系遺物報告書図面、写真番号
    ・遺構、遺物時期
    ・共伴遺物
    ・所蔵機関
    ・参考文献
    ・備考
  6. 本データベースは現時点における暫定版であり、今後も継続して補訂していく予定である。

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