学芸員課程

学芸員課程概要

学芸員とは、博物館において、資料の収集、展示、保管、調査研究、その他これに関連する社会教育的活動などの専門的な仕事に携わる職員です。ここにいう博物館は、美術館、歴史資料館、考古資料館、民俗資料館、民芸館、文学館、文書館、動・植物園、水族館、科学館などあらゆる分野の公・私立の施設を指しています。

こうした博物館に勤務するためには、学芸員の資格を有することが必要です​。博物館法第 5 条第 1 項第 1 号に、学芸員は「学士の学位を有する者で、大学において文部科学省令で定める博物館に関する科目の単位を修得したもの」と規定されています。

本学の学芸員課程は、人文系の歴史・考古・民俗・美術史を専門とする学芸員を養成することを目的とし、さらに学内の博物館実習室・展示実習室を用いた実習を重んじて、少人数教育を行う点は他大学に無い特色です。

本学の学芸員養成の理念

専修大学は、「社会現象に対する自由でとらわれない研究を基礎とし、旧い権威や強力に対してあくまで批判的であることを精神とし、人間の値打ちを尊重する平和的な良心と民主的な訓練を身に着けた若い日本人を作り上げることを目的」(学則第1条)として、教育と研究に取り組んできた。

しかし、21世紀という新たな世紀を迎えるに際して、この目的を時代に即したものとする必要性に鑑み、21世紀ビジョンとして「社会知性」(Socio-Intelligence)の開発」を掲げた。社会知性とは、「グローバル化の拡大と異文化交流の進展、情報化の加速、少子高齢化の進行などの社会的課題が山積するなか、専門的な知識・技術とそれに基づく思考方法を核としながらも、深い人間理解と倫理観を持ち、地球的視野から独創的な発想により主体的に社会の諸課題の解決に取り組んでいける能力であり、この開発を本学の学部及び学科ごとの人材の養成に関する目的としている(学則第2条の2)。

本学においてはこの目的を踏まえ、「学芸員として、博物館の社会的な機能と博物館教育の特質を深く理解し、博物館資料を通して大衆の知識や教養を増進するとともに、情操の陶冶と人間にとって重要な諸問題の啓蒙を推進する資質能力」の育成をめざし、博物館が取り扱う学術諸分野、特に人文系の歴史、考古、民俗、美術史等に関する専門的な知識・技術を有した実践力のある学芸員の養成を行うことを理念としている。

資格を取得するための単位修得方法

学芸員課程の履修は、 1年次から認めています。最低履修期間は 2年間となっています。資格を取得するための単位は、次の「学芸員課程科目一覧」のとおり、13科目27単位以上を修得しなければなりません。
また、選択必修科目は、「文化史」「美術史」「考古学」「民俗学」の4分野のうち2分野にわたって4科目8単位以上を修得することが最低条件となっています。しかし、本学学芸員課程の特色を生かすために、全選択必修科目の単位修得を望みます。

学芸員課程科目一覧

必修 ◎選択必修
















学         科














































































生涯学習概論 1234 2 19
博物館概論 1234 2
博物館経営論 234 2
博物館資料論 1234 2
博物館資料保存論 234 2
博物館展示論 234 2
博物館教育論 1234 2
博物館情報・メディア論 234 2   
博物館実習 34 3
日本文化史a 34 2


8
日本文化史b 34 2
アジア文化史a 34 2
アジア文化史b 34 2
欧米文化史a 34 2
欧米文化史b 34 2
日本文化史1 234 2
日本文化史2 234 2
アジア文化史1 234 2
アジア文化史2 234 2
欧米文化史1 234 2
欧米文化史2 234 2
美術史a 1234 2

美術史b 1234 2
考古学a 234 2

考古学b 234 2
考古学概論1 12 2
考古学概論2 12 2
民俗学a 234 2

民俗学b 234 2
民俗学1 234 2
民俗学2 234 2
注1:文化史・美術史・考古学・民俗学のうち、2分野にわたって4科目8単位以上選択必修

学芸員課程授業評価

本学学芸員課程では、平成27年度から学芸員課程科目受講者を対象に、授業担当教員が学生とともに授業を改善することを目的として「学生による授業評価」を実施しています。