ごあいさつ・本学の概要

1 法科大学院長のごあいさつ 

深い人間理解と倫理観をもった法曹を育てる


専修大学の前身である「専修学校」は、明治憲法制定前の1880年(明治13年)9月から法学教育を始め、後の「五大法律学校」の先駆けとなりました。爾来、「黒門」を擁する専修大学は、「赤門」の東京大学や「白門」の中央大学と並び、長く法学教育の実績を積み重ねています。また、その拠点は、日本の立法・行政・司法機関が集約された「枢地」、東京都千代田区にあります。専修大学法科大学院は、このような伝統と立地を生かし、2004年(平成16年)4月に創設されました。そして、法曹養成制度全般を取り巻く厳しい環境にあっても、優れた法曹の養成という使命を果たしてきたものと自負しています。今後も、日本における法学教育の雄たる矜持をもって、変化する情勢に対応しつつ、改善努力を続ける所存です。
橋本 正博
専修大学は、「社会知性(Socio-Intelligence)の開発」を21世紀ビジョンに据えました。社会知性とは、「専門的な知識・技術とそれに基づく思考方法を核としながらも、深い人間理解と倫理観を持ち、地球的視野から独創的な発想により主体的に社会の諸課題の解決に取り組んでいける能力である。」と定義されています。法科大学院は、まさにそれを体現するものといえるでしょう。「深い人間理解と倫理観」に支えられ、よりよい社会のため問題解決に取り組む専門家は,専修大学法科大学院の目指す法曹像に重なります。

そのような法曹を育てるべく、専修大学法科大学院では、とくに「議論する力」を養うことを教育目標として掲げています。複数の利害が対立する紛争の場において、理性的で真摯な議論によって解決に導くこと、それが法の役割であり、社会知性の働きにほかならない。
そして、知識を生かし具体化する議論の力を蓄えることこそが法曹への道を開く。こう考えるからです。本法科大学院における少人数の授業は、その訓練の場でもあります。

専修大学法科大学院は、充実した奨学生制度を設けているほか、最高の学修環境を整えています。交通至便の地にある法科大学院専用棟(8号館)には、個室制の高い専用の学習机(キャレル)、法科大学院用に特化した快適な図書館・端末室、付属の法律事務所があります。もちろん、隣接する学部の建物や施設も利用できます。そして、何より、教育力の基盤である優れた教育スタッフを擁しています。その詳細を、ぜひご確認いただきたいと思います。
法科大学院長 橋本 正博

2 本学の概要

設置者学校法人 専修大学
開校場所東京都千代田区神田神保町(神田キャンパス内)
研究科法務研究科専攻法務専攻
開設2004年4月標準修業年限3年
入学定員28名 入学定員のうち法学既修者14名、法学未修者14名
収容定員84名開講形態昼間開講制(一部夜間開講あり)
在籍者数42名 (2023年5月1日現在)
学位法務博士(専門職)課程専門職学位課程

在籍者数・留年者数・退学者数

在籍者数(5月1日)留年者数(3月31日)退学者数(3月31日)
令和2年度497(14.3%)
10(20.4%)
令和3年度
469(20.0%)  8(17.4%)
令和4年度535(9.4%)12(22.6%)
令和5年度421(2.4%)8(19.0%)
※留年者は、在籍者のうち次年度進級できなかった者(未修了者を含む)
※退学者(除籍者を含む)は、在籍者数(5月1日)に対する退学者数である。