ジャーナリズム学専攻(修士課程)(2025年4月設置構想中)

専修大学大学院は、文学研究科に「ジャーナリズム学専攻(修士課程)」を2025年4月に開設します。
(設置計画は現在設置届出中)
教育内容などの詳細は下記の内容をご確認ください。

なお、掲載内容は予定であり、変更する場合があります。

募集定員   修士課程 5名(収容定員 10名)
取得学位   修士(ジャーナリズム学)
入学試験日程は、コチラからご確認ください。
入学試験内容等については、7月中旬に掲載予定です。

専攻の概要と目的および入学者に関する受入れ方針

概要

現代社会においては、社会環境の急速な変化や学術研究の著しい進展に伴い、社会的な要請や進学需要を踏まえた専門分野における教育研究の方向性を見極めるとともに、学部教育との継続性と専門性に十分配慮した大学院教育の研究体制の整備や教育研究内容の充実が求められています。
特に、今日的諸課題の高度化傾向から、学部4年間の専門教育では高度の専門的な職業を担うための能力を教授するには十分ではないとの考えから、大学院教育の必要性の認識とともに、基礎、基本を重視する学部教育は、高度な専門の応用、総合化を目指して、大学院教育との連携が重要とされています。このような社会的な要請を踏まえ、学部教育で養成された人材への教育はもとより、ジャーナリズム学分野及び関連分野において職業実践に携わった人材の基礎的かつ基本的な資質能力の習得を前提として、今後、ますます複雑化かつ多様化する現代社会を取り巻く問題や課題の解決に対応するための高度な専門知識や応用能力を備えた人材の養成を目的として、ジャーナリズム学専攻(修士課程)を設置します。

目的

ジャーナリズム学専攻(修士課程)では、「ジャーナリズム学分野」を組織として研究対象とする中心的な学問分野とし、「ジャーナリズム学の専門性の一層の向上を図るための深い知的学識と幅広い視野並びに新たな知を創造するための能力を習得させる」ことを教育研究上の目的として、「ジャーナリズム学に関する高度な専門的知識と研究能力を有して、幅広い視野で社会の課題を自ら見出し解決できる人材」を養成します。

入学者に関する受入れ方針(アドミッションポリシー)

文学研究科ジャーナリズム学専攻(修士課程)では、ジャーナリズム学に関する高度な専門的知識と研究能力を有して、幅広い視野で社会の課題を自ら見出し解決できる人材の養成を目的としています。そのために、次に掲げる人を求めます。
文学研究科ジャーナリズム学専攻(修士課程)の入学者に求める資質・能力等
 (1)ジャーナリズム学専攻に対する明確な進学目的と学習意欲を有している人 
 (2)ジャーナリズム学分野に関する基礎的な理論や知識と能力を有している人
 (3)物事を多面的かつ論理的に考察し、的確に判断できる能力を有している人
 (4)自分の考えを的確に表現し、相手に確実に伝達できる能力を有している人

教員一覧(ジャーナリズム学専攻担当者)

教員氏名所属職名担当課程担当(研究)分野
李 宇韺 文学部教授修士コーチング科学
植村 八潮文学部教授修士出版学
齋藤 実文学部教授修士スポーツ医学・情報
高島 裕之文学部教授修士博物館資料学
武田 徹文学部教授修士メディア社会論
野口 武悟文学部教授修士図書館情報学
平田 大輔文学部教授修士スポーツ心理学
 福冨 忠和文学部教授修士メディアコンテンツ論
山田 健太文学部教授修士言論法
渡辺 英次文学部教授修士健康科学
若井 江利文学部講師修士スポーツ政策
松原 文枝文学部特任教授修士放送学
三木 由希子文学部客員教授修士情報公開制度
松岡 郁子文学部客員教授修士広告学

講義概要・科目一覧

科目区分授業科目の名称講義等の内容
基礎科目ジャーナリズム学総論 講義形式による授業形態により、ジャーナリズム学を学ぶにあたっての編集・経営両面における理論と実務にわたる基礎的知識と、課題解決に必要となる研究活動に関する意識と能力を高めることを目標とする。授業計画は、ジャーナリズムの歴史的発展とりわけデジタル時代におけるメディアコミュニケーションの実相、社会におけるジャーナリズムの機能と役割について学ぶとともに、新聞・出版・放送・通信(インターネット)・広告等の媒体・産業別に、メディアの特性と産業構造を学修する。
ジャーナリズム法制倫理 講義形式による授業形態により、ジャーナリズム活動を支え、メディアを取り巻く法制度と職業倫理を体系的に理解することを目標とする。授業計画は、民主主義社会における表現の自由の意義の理解を求めたうえで、表現の自由の対抗的利益として国家・社会・個人それぞれにおける、法・社会的規制の枠組みを具体的事例を通して学ぶ。さらに、報道倫理についての理論と実務を学ぶとともに、スポーツ分野における法やコンプライアンスの基礎について学修する。
基幹科目ジャーナリズム研究 講義形式による授業形態により、ジャーナリズムの価値や、時代がジャーナリズム及び個々のジャーナリストに求める要請を的確に理解し、それらを実現する能力を身につけることを目標とする。授業計画は、伝統的メディアである新聞・放送・出版とともに、SNSやプラットフォマーなど各種のインターネットメディアにおける課題摘出と問題解決を可能とする知識と方法を理解するとともに、将来に向けてのジャーナリズム活動のありようについて学修する。
アーカイブ研究 講義形式による授業形態により、知を蓄積して再利用可能にするアーカイブの仕組みを理解することで、その構築や利用する能力を養うことを目標とする。授業計画は、アーカイブの歴史や制度、図書館・博物館に限定しないアーカイブ関連法制やアーカイブ政策、マネジメントの現状、さらにはアーキビストと呼ばれるアーカイブ構築に携わる人に求められる能力や役割などの理解を高めるとともに、アーカイブを利活用した真実追及の手法などジャーナリズムとの関わりを学修する。
スポーツインテリジェンス研究 講義形式による授業形態により、スポーツにかかわる情報を主たる研究対象として、そうしたスポーツ情報へのリテラシーと活用能力の醸成を目標とする。
 (オムニバス方式)
 ① 無数に存在するスポーツ情報(インフォメーション)を取捨選択し、スポーツ医・科学、情報分析の領域からのスポーツインテリジェンスの調査・検証について学修する。
 ② 自らのスポーツライフに活かしてきたトップアスリートや国際競技大会に挑んだチーム、スポーツに関する施策や政策などの事例を取り上げ、社会学、心理学の領域からのスポーツインテリジェンスの調査・検証について学修する。
 ③ データ分析の基礎的な知識と能力を獲得し、測定評価学の領域からのスポーツインテリジェンスの調査・検証について学修する。
展開科目ジャーナリズム特論 講義形式による授業形態により、現代社会における具体的なジャーナリズム活動とりわけ新聞・出版の活字メディアの現状と課題についての認識を深めることを目標とする。授業計画は、伝達媒体を運営する企業のビジネスとしての「メディア」と、その伝達内容の表象としての「ジャーナリズム」の双方の関係性から、各種メディアコミュニケーションの今日的実効性を探求し、デジタル時代における具体的なジャーナリズム活動のビジネスとコンテンツのありようについて学修する。
映像・ウエブジャーナリズム論特講 講義形式による授業形態により、現代社会における具体的なジャーナリズム活動とりわけ放送・インターネットメディアの現状と課題についての認識を深めることを目標とする。授業計画は、従来のジャーナリズム組織のデジタル対応や、新しいプレイヤーによる挑戦の事例を取り上げ、変容しつつあるジャーナリズムの姿を整理・分析、独立性・多様性・地域性を旨とする現行制度のよさを生かしつつ、それらにとらわれない通信・放送の将来像についても学修する。
メディア社会特論 講義形式による授業形態により、メディアとパブリック(公共)をめぐる動向を追いながら、現代社会の情報の「公共性」について明らかにしていくことを目標とする。授業計画は、常に受け手である「市民」との関係のなかで存在するジャーナリズムの社会的存在の再確認に始まり、インターネットの登場によりメディアと市民の間の双方向性が重視されてきた状況を理解し、公共的な言論空間を作るジャーナリズムの活動もまた、そうした双方向性のなかで存在している状況について学修する。
広告学特論 講義形式による授業形態により、現代社会における具体的なジャーナリズムとりわけ広告・宣伝(PR)の現状と課題についての認識を深めることを目標とする。授業計画は、広報や宣伝(プロパガンダ、政府や企業のパブリック・リレーションズ=PR活動)、その歴史的経緯から理論、手法や具体的な制作実態までを概論する。さらには、客観報道、事実報道に不可欠な世論調査について、統計手法を含めその方法的な特徴と実施の実態について学修する。
身体・心理情報特論 講義形式による授業形態により、スポーツにおける人の行動を心と身体の両面について、それらの情報から探り分析していくことで、人間行動を探求することを目標とする。
 (オムニバス方式)
 ① スポーツコーチング科学論の基本から応用まで、スポーツコーチング現場で行われているさまざまなトレーニングの考案や方法の開発などについて学修する。
 ② スポーツ活動における運動技能の習得、スポーツの動機づけ、運動することによる心理的な効果について、データや情報を収集・分析し関係性について見抜ける方法について学修する。
 ③ 多様で広範な科学の諸分野から身体に関する情報を整理し、身近で優先度の高い課題を取り上げて理論と組み合わせて実践を試み、ヘルスケア領域における健康情報のデータ活用について学修する。
スポーツ情報戦略特論 講義形式による授業形態により、スポーツサイエンスに基づく、競技、競技者に関する調査・分析を通し、設定課題の解決を可能とする能力の獲得を目標とする。
 (オムニバス方式)
 ① スポーツのハイパフォーマンスおよびコンディショニングの範囲で活用されているさまざまな医・科学情報に注目し、スポーツ現場での戦略的実践例を交えながら、情報の活用方法の理解とその実践を通してスポーツの情報戦略を学修する。
 ② スポーツにおける国の戦略的な取り組みに焦点を当て、現行の取組を理解するとともに、情報を用いた戦略立案・実行・評価検証プロセスについて学修する。
図書館情報学特論 講義形式による授業形態により、文化情報資源としての図書館と出版物・出版文化の現代的課題を理解することを目標とする。授業計画は、図書館、出版物・出版文化それぞれの現状を概観しながら、とりわけ両者間をめぐる課題の背景を探る。そのうえで、これら課題の解決と、図書館と出版物・出版文化の良好な関係性の構築に向けての具体的な方策について学修する。
博物館資料学特論 講義形式による授業形態により、種々のアーカイブが構築される博物館や周縁の教育・文化施設の現代的課題を理解することを目標とする。授業計画は、博物館の基本である「資料」に着目し、日本国内のみならず国際的な視点で語ることが可能な「陶磁器」資料を題材として、世界の博物館のデジタルアーカイブや関連の文化遺産(遺跡、史跡、歴史的建造物など)にふれながら、その情報を収集・整理・活用する事例や調査研究法について学修する。
データジャーナリズム演習 演習形式による授業形態により、情報の見分け方、正しい情報の収集方法、その情報の分析能力の修得を目標とする。授業計画は、今日のジャーナリズム活動において、ジャーナリストの必須要素とされるデータ分析能力、そしてエンジニアとしてプログラミング能力を身につけ、オープンデータ・ジャーナリズムといわれるように、世の中にすでに存在する情報の中から「真実」を見抜くための力、無数にある情報を整理しわかりやすく提示する力について演習を通じて学修する。
デジタル情報表現演習 演習形式による授業形態により、基礎的な平面デザインDTPやデジタルパブリッシングなどのビジュアルデザイン能力の技能を修得することを目標とする。授業計画は、ウエブサイトを構築する上で必要な要素である情報デザイン、インターフェイスデザイン、インタラクションデザイン等をどのように活用するかを想定しつつ、必要なプログラミング能力や企画書作成における実践的な理論をもとに、そのアウトプットのための方法論や企画立案手法を実践的に学修する。
研究科目ジャーナリズム学研究法 演習形式による授業形態により、学位論文の作成に向けての課題の設定、研究手法の選択と実施方法、論文の基本的技法などの修得を目標とする。授業計画は、履修者の既修得レベルに合わせ、専門分野の先行研究の論文や文献を十分に理解させ、現在の研究水準の動向や研究調査のアプローチ方法を学ぶ。同時に、論文執筆の準備作業として基礎的なデータ収集、本調査に向けての試行を実践するなどし、論文執筆のための基礎を習得すると共に、対象者の人権擁護や研究不正の回避など、研究における倫理について学修する。
ジャーナリズム学特別研究 演習形式による授業形態により、ジャーナリズム学研究法による研究手法の修得を踏まえ、学位論文を完成させることを目標とする。

履修方法・修了要件について

1.修士課程の標準修業年限は2年である。修得すべき単位は30単位で、かつ、指導教員による研究指導を必ず受けること。

必修科目(14単位)選択科目合計
1年ジャーナリズム学総論 2単位
ジャーナリズム法制倫理 2位
ジャーナリズム学研究法 2単位
ジャーナリズム学特別研究法 4単位
基幹科目
4単位以上
展開科目
データジャーナリズム演習
2単位
30単位
以上
2年ジャーナリズム学特別研究法 4単位展開科目 10単位以上
(1) 「基礎科目」に配置している必修科目4単位と「研究科目」に配置している必修科目10単位を修得すること。
(2) 「基幹科目」に配置している選択科目から4単位を修得すること。
(3) 「展開科目」及び「共通科目」に配置している選択科目から12単位以上を修得すること。

2.
(1)指導教員が研究上特に必要と認め、当該研究科委員会の承認を得た場合に限り、本大学院の他の研究科及び他の専攻で開講されている授業科目を履修することができる。この場合の単位は、合計10単位以内で単位認定することができる。
(2)指導教員が研究上特に必要と認め、当該研究科委員会の承認を得た場合に限り、本大学院と協定を締結した他の大学院(単位互換協定校)で開講する授業科目等(特別の課程「履修証明プログラム」を含む)を、15単位を超えない範囲で本研究科において修得したものとみなすことができます。
(3)本研究科が定める学位授与の方針及び教育課程編成・実施の方針に照らし、教育上有益であり、本研究科の教育課程に即したものであると認められ、指導教員が研究上特に必要と認め、当該研究科委員会の承認を得た場合に限り、本研究科に入学する前に本大学院又は他の大学院において修得した単位(特別の課程「履修証明プログラム」を含む)を、15 単位を超えない範囲で、本研究科において修得したものとみなすことができます。
(4) 上記(2)および(3)項の規定により、本研究科において修得したものとみなすことができる単位数は、合わせて20 単位を超えないものとする。
(5)指導教員が研究上特に必要と認め、当該研究科委員会の承認を得た場合に限り、大学院文学研究科担当教員が担当する本学学部の授業科目(原則として専門科目に限る)を10単位以内で履修することができる。この場合の単位は修了要件単位には含まれない。
 
3.修士論文の作成にあたっては、指導教員の研究指導が必要である。従って、所定の単位を修得して修士論文作成のために在学する者は、必ず指導教員の演習(又は「論文指導」)を履修すること。

履修モデル

以下に示す履修モデルは、あくまで一つのモデルであり、このように履修しなければならないということではありません。履修に際しては指導教授とよく相談する必要があります。

□履修モデルA(研究職)
1713172795030       
□履修モデルB(アーキビスト職)
1713172819916
□履修モデルC(スポーツアナリスト職)
1713172856180
□履修モデルD(記者職)
1713172879839

研究指導の概要

ジャーナリズム学専攻の研究指導スケジュールは以下を予定しております。
入学前研究指導教員による事前相談
1年次前期
  • オリエンテーションガイダンス、履修登録
  • 研究指導教員による履修指導
  • 研究論文指導(研究計画書に関連する論文の検索から文献のクリティーク指導、文献レビューの作成指導)
  • 履修授業科目講義・演習(以下、同じ)
後期
  • 研究論文指導(研究課題の明確化と研究方法の具体化にむけた指導)
  • 中間発表会
2年次前期
  • オリエンテーションガイダンス、履修登録
  • 中間報告(研究課題の明確化と研究方法の具体化にむけた指導)
後期
  • 研究論文指導(研究結果の分析から研究成果を論理的かつ系統的に考察させるとともに、提出にむけた論文作成についての指導)
  • 修士論文提出
  • 主査・副査による論文審査及び口頭試問
専修大学大学院文学研究ジャーナリズム学専攻パンフレット
ジャーナリズム学専攻3つ折りパンフ_ページ_1
ジャーナリズム学専攻3つ折りパンフ_ページ_2