商学研究科紹介

商学研究科の歴史と目的

商学研究科は、1975年4月に修士課程商学専攻、1977年4月に博士後期課程商学専攻を設置、2010年に会計学専攻(修士課程・博士後期課程)を開設し2専攻としました。しかしその歴史は経済学研究科と共に始まったといってよく、経済学専攻の中に育った商学・会計学の伝統は、商学研究科に引き継がれ脈々として生きています。
現在、本研究科はその目的を、専修大学の理念である社会知性の開発に沿って、商学及び会計学に関する基礎理論及び幅広い教養の基礎の上に、高度の専門的知識及び能力を有する高度の専門職業人、知識基盤社会を支える人材並びに研究能力及び教育能力を有する大学教員を養成をすることに置いています。

修士課程、商学専攻ビジネスコースと会計学専攻プロフェッショナルコースでは、基礎理論の教育を重視し幅広い教養の中で専門の研究・実践を通じ、高度の専門職業人の養成を主なる目的とします。中でも社会人や税理士等の資格獲得を目的とする学生の教育にも力を入れ、これまでも多くの実績を上げてきています。修士課程アカデミックコースでは、学術的研究を目的とする学生を主として受け入れ、研究を継続して研究者への道を進む大学院生も積極的に奨励しています。しかしどちらのコースでも教育目的はこのひとつに限定するものではありません。

ビジネスコースとプロフェッショナルコースは高度専門職業人の育成を主目的としますが、これまでの経験からも、その過程で学術的探究心を触発され、さらに高度な研究活動へと進むものもあります。それらの学生の要請に応えて指導することも本研究科の重要な責務であると認識しています。これらの学生を博士後期課程へと進学するに十分な教育を行うことも重要な任務です。
博士後期課程では主として研究者養成を中心とした講義・演習を実施しています。修了生は必ずしも専門的研究職に就く者になるものではないのかもしれませんが、専門的研究を行う能力を持ち、将来的に知識基盤社会を多様に支える知的人材として社会で活躍する人材の育成を目的としています。

社会経済の研究から人類福祉への貢献まで高水準の研究体制を整えています

教育目標と研究領域

商学研究科は修士課程が1975(昭和50 )年に、博士後期課程は1977(昭和52 )年に設置されました。二つの課程ともに商学専攻でしたが、2010(平成22)年度から、商学専攻のほかに会計学専攻が増設されました。商学研究科は商学に関する専門的な理論と実践の研究につとめ、その教育を通じて社会経済の発展に寄与し、ひいては人類福祉の向上に貢献することを目的としています。
商学専攻のなかに、マーケティング、ファイナンス、グローバル・ビジネスそしてビジネス・インテリジェンスの各科目群があり、その理論・歴史・政策のアプローチから研究教育を行ってきました。学位(修士・博士)取得後に大学などの教育研究機関をはじめ、企業に勤務するもの、高度専門職業人として活躍するものなどを輩出してきました。また、主に、アジア地域の外国人留学生を多数受け入れて、商学専攻の各領域の学問的・実践的な教育研究を行ってきました。
さらに、社会人に門戸を開き、職業経験を理論的に整理する場を提供し、リカレント教育をしています。
会計学専攻では高度専門職業人の養成や税理士・公認会計士等の資格取得に対応する理論的な研究と教育を今後も追及していきます。
このように商学研究科は2つの専攻において研究者養成、特に教員の後継者の養成、税理士・公認会計士等の高度専門職業人の養成を今後も目指していきます。

商学研究科の改革

このような実績を踏まえて、現在の大学院に要請されている課題に応えるために、商学研究科は制度的な改革を推進しています。2002(平成14)年から、「ビジネスコース」(修士課程)を神田キャンパスに開き、社会人学生が便宜な平日の夜間と土曜日を用いて自己啓発と研究をする場を提供しています。ビジネスコースの開設にともなって生田キャンパスで行う商学専攻は「アカデミックコース」として継続しています。また2006年には「商学特修プログラム」を開設しました。さらに2010年には会計学専攻が増設され、その修士課程においては昼間開講のアカデミックコースと平日夜間または土曜日開講のプロフェッショナルコースが開講されます。このように会計学講義・演習の内容の充実が図られてきました。そして、2020年には生田キャンパスで行われていた「アカデミックコース」も神田キャンパスに移転することで商学研究科全ての院生が神田キャンパスで教育・研究を行うこととなりました。社会人や留学生、研究者を目指す日本人院生が同じキャンパスで教育・研究を行うことで更なるシナジー効果が生まれることと期待しています。
4つの研究領域
[流通] [金融] [産業] [会計]

セメスター制と多彩な科目展開

商学研究科の修士課程はセメスター制をとっています。開講科目は全て前期2単位、後期2単位独立しており、セメスター毎に成績評価が行われます。また両専攻ともに同専攻内の各コースに開講されている科目は相互に解放されており、学生はどちらの科目も履修することができます。さらに神田で開講している経済学研究科とも連携して、密接に関連した分野の科目も履修できるようになっています。他の研究科とも相互履修の制度もあり、必要に応じて多彩な科目を履修することができます。