秋吉美都ゼミナール:コミュニケーション研究に関するゼミナール
◆内容
このゼミはメディア環境と人間の関係を中心に研究を進めるゼミです。インターネットや携帯電話などの新しいメディアは、ライフスタイルを大きく変え、情報の流通や社会的ネットワークの形成と維持に新しい可能性と課題を提起しています。友人関係や家族といった身近な領域から民主主義、平等、人的資本の開発などのグローバルな問題に及ぶ、メディアの広く深い影響力を検討することがこのセミナーの目的です。メディアによって媒介されたコミュニケーション、公共空間における対面的相互行為、小集団のネットワークと関係資本形成など、広範なコミュニケーション現象を扱います。近年の卒業論文のテーマは、以下の通りです。
(1)メディアとコミュニケーション:twitter利用者に関する研究、ニコニコ動画の魅力
(2)進路・仕事:専門職の逸脱行為、難病を抱えた人の職業生活、塾講師の感情労働
(3)文化:感情労働に関する労働者の意識、方向音痴と性差
(4)ネットワーク・社会構造:紹介を通じた友人ネットワークの拡張
(5)ジェンダー・家族:結婚相手に求める条件
◆進め方
(1)ディスカッションを重視します。互いに協力して、新しい考え方に触れる楽しさや論文の構想を作り上げる手ごたえを経験できる場にしたいと思います。論理的な思考と実証的なデータ分析の力を鍛えます。
(2)ほぼ毎週課題(短いレポートなど)があります。3年ゼミでは専門書を読みながら、読書ノート作成、要約、書評、英語文献読解、広いテーマの発見、テーマの絞込み、問題のリスト作成、先行研究の検索、図表の作成などを練習します。ゼミの時間には課題にかんする報告を求めます。4年ゼミでは、分析と論文作成の技術を磨きます。文献や研究について随時報告を求めます。全員が仮説を提示し、検証のための調査を行います。
(3)合宿はしません。
(4)ゼミ連絡用のSNSを活用して随時連絡や資料のアップロードを行います。
(5)2年までの学習内容(とくに社会学の必修科目および英語)を十分に理解していることが必要になります。