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第11回(2017年度)専修大学
「高校教員対象研修プログラム」
日本史・世界史研究の醍醐味
(専修大学文学部歴史学科・大学院歴史学研究専任教員による)
開催日(終了しました):2017年7月29日(土)・31(月)
(以下は2017年度の内容です。)





 世界史的視野に立ち、教育現場に最新情報をお届けすることを目指して準備しました。その最大の目的は、歴史事実の捉え方を先生方との交流・討論を通じて、さらに深化させることにあります。今回で11回目の実施となります。
 日本史科目(講義A/講義B)と世界史科目(講義C/講義D)への参加はこれまでどおり、申し込みの時点でA・B・C・Dから選んでいただくことが可能です。また図書館見学や文学部歴史学科教員15名との懇談会は、今回も昼休みに自由にご参加いただけます。

経費:講義プログラムA・B・C・Dすべて無料

定員:50名程度

お申し込みに関する問い合わせ:申込用紙をお送りいたしますので、 専修大学文学部歴史学科への問い合わせEメールは、こちらからどうぞ!

受講申し込み方法: 5月初旬以降にこちらから<注意:申込期間のみ有効なサイトです。申込期間は5月中旬から6月13日(月)午前10:00までです。申し込みがあまりにもおおい場合は抽選とさせていただきます>。申し込み入力フォームに必要事項を入力し、「送信」をクリックすることで、申し込み手続きが完了となります。

なお、宿泊施設などはご案内しておりませんので、ご了承ください。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇プログラム ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

◆7月29日・31日の両日 専修大学図書館の散策をしていただけるように手続き中です。
――専修大学図書館生田本館(9号館3階)

 専修大学図書館: 専修大学は 1880 年に開校され、図書館は 1912 年に開設されました。その後、図書館も大幅に拡 充されて今日にいたっております。全体としては 2015 年 3 月末現在で約 182 万冊の蔵書、雑誌約 22,000 誌が所蔵されています。なかでも専修大学図書館本館は、当研修プログラムが実施される生 田校舎の 9 号館(120 年記念館)にあり、蔵書は人文・社会科学を中心に幅広い分野にわたり、図 書資料約 125 万冊、雑誌は約 17,000 誌を所蔵しています。3 階の図書館入口横のブラウジング・プ ラザでは、国内外の新聞やタウン誌、一般誌が気軽に利用できますし、館内 4 階のアクティブラー ニング・プラザでは、在学生向けのサービスとしてマイクロ資料、DVD 等の視聴覚資料の閲覧、オ ンラインと CD-ROM による情報検索コーナーがありますので、この機会にご見学ください。

◆7月29日・31日の両日 教員との懇談会と展示
 歴史学科専任教員15名は、各自様々な時代・地域の歴史研究に取り組んでおります。教員の著作や教員の関わる各種プロジェクトの展示も予定していますので、こちらもご覧いただき、教員との懇談の輪を広げていただければ幸いです。


7月29日(土)「世界史」
10:00〜10:35 開講式
10:10〜10:35 挨拶 趣旨説明
10:40〜12:30
講師:志賀 美和子
(文学部准教授)

「イスラームは野蛮か?―インドのイスラーム政権とその評価をめぐる政治論争―」(講義A)

 インドではヒンドゥー・ナショナリストと呼ばれる勢力が台頭し、現在ではインド人民党というヒンドゥー・ナショナリズム政党が政権を握っています。この勢力は、古代を栄光の時代とし、翻って中世をイスラーム侵略によるインド凋落の時代と位置づけ、歴史教科書を執筆する学者に様々な圧力をかけてきました。本講義では、歴史をめぐる政治論争を紹介しつつ、インド史におけるイスラーム政権の意義を再考します。
12:30〜14:00  昼休み (歴史学科専任教員との懇談会あるいは図書館見学)
14:00〜15:50 講師:近江 吉明 
(文学部教授)

「フランス革命で農民たちは何を求めたのか」(講義B)

 フランス革命は、一般に「農民の革命」、「都市民の革命」、「ブルジョワの革命」、「アリストクラートの革命」の四つの革命が結合して展開したとされる。しかし、仏革命200周年(1989年)以降の仏革命史研究の中では、とりわけ「農民の革命」についての研究に進展が見られなくなっている。今回は、そのことの意味と問題点を明らかにしながら、革命中の農民的要求に注目して従来の仏革命像に修正を迫ることにする。
15:50
解散
7月31日(月)「日本史」
10:00〜10:10 開講式
10:10〜10:35 挨拶 趣旨説明
10:40〜12:30
講師:湯浅 治久
(文学部教授)

「蔵と有徳人―歴史と民俗のあわいにて―」(講義C)

言うまでもなく、蔵と有徳人は前近代日本の富の象徴である。この報告では、文献・絵画・民俗・考古資料を総動員して、中世社会の富の実像に迫りたい。なおタイトルは、学際的なシンポジュウムの成果報告書『中世人のたからもの―蔵があらわす権力と富―』(古志書院、2011年)に筆者が寄せた同名の論考と同じだが、もちろんバージョンアップを目指す。歴史における「失われたリアリティ」の復権を目指す試みとしたい。
12:30〜14:00  昼休み (歴史学科専任教員との懇談会あるいは図書館見学)
14:00〜15:50 講師:廣川 和花
(文学部准教授)

「医学・医療の歴史学のあらたな展開」 (講義D)

 近代日本における医学・医療に関する歴史研究は、かつては明治前期のコレラ流行や国レベルでの西洋医学導入に集中していたが、近年、近世の医療環境をふまえた地域医療史研究が進展し、衛生環境とかかわる感染症や、軍隊と精神医学などについての新たな研究が登場している。ファシズム期の医療による人権侵害の象徴とされ「人権学習」の素材として使われることの多いハンセン病についても、あらたな知見が示されている。本講義では、このような医学史の新展開を紹介したい。
15:50
解散



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