商学部

商学部長からのメッセージ

社会とマッチした学びを

商学部長 石原 裕也



 商学部が神田キャンパスに移転して2年目を迎えました。コロナ禍の影響でまだ十分とは言えませんが、マーケティング学科では神田神保町という立地を生かしたフィールドワークが徐々に増えています。たとえば余剰野菜を使ったカレーの販売プロジェクトもその一つ。今後は会計学科の学生もこうしたプロジェクトに参加するなど、学科の垣根を超えた展開も期待されます。神田キャンパスならではの取り組みや、社会とマッチアップした学びの機会を、より充実させたいと考えています。 会計学科には資格取得を目指す学生が多く、在学中に公認会計士試験に合格するなど着実に成果を上げています。専修大学の会計教育には長い伝統があります。授業やゼミはもちろん、会計士講座や計修会など、高い志を持った学生同士が切磋琢磨する風土が根付いている点は学科の強みと言えます。一方で卒業生の多くは一般企業に就職することから、過度に専門性に偏ることなく、「社会で使える会計」「人生に役立つ会計」という視点も重視しています。 商学部の特長として「コース制」と「履修モデル」を導入しています。具体的には、マーケティング学科は「マーケティング」「ファイナンス」「グローバルビジネス」「マーケットアナリティクス」の4コース制をとり、会計学科は「会計プロフェッショナル」「財務会計」「管理会計」「財務情報分析」という履修モデルを用意しています。そうすることにより、ジェネラルな知識を備えたスペシャリストを養成できればと考えています。学生は、自身の興味や希望する進路に合わせてフレキシブルに授業を選択することができます。 私は大学卒業後、地銀と外資系金融機関で為替取引業務に従事しました。そのときの経験を踏まえ、大学生活を通じて学生には、厳しい社会を生き抜くための力を身につけてほしいと思っています。高校までの学びが「給食」だとすれば、大学での学びは「バイキング」。自分で選び取らなければ何も得ることはできません。自らアクションを起こして学ぶ姿勢は、社会に出てからも大きな力になるはずです。

★学部長プロフィール★
【略歴】早稲田大学法学部卒業後、金融機関などに勤務。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。博士(商学)。2014年本学商学部教授。専門は財務会計論。趣味・特技は渓流釣り、麻雀。愛読書は歴史小説で、宮城谷昌光などの戦記物を好んで読む。香川県出身ゆえに「3食うどんでも平気です」。60歳。
石原先生(HP用)
学部紹介パンフレット2022 <特別対談> 佐々木学長×渡辺前商学部長
『学部紹介パンフレット2022』3~4ページに掲載した対談の模様をYouTubeで公開しています。パンフレットに掲載しきれなかった内容もありますので、是非ご覧ください。
 

商学部という舞台で、最高のパフォーマンスをめざそう。


商学部の起源は1905年に創設された商科です。同時代に創設された他大学とともに、商学のパイオニアとして日本の教育・研究をリードしてきました。大正期には計理士(現:公認会計士)を養成する計理科を設置して「計理の専修」として名を馳せました。現在も商学部は会計・マーケティングなどの分野において、日本で一、二を争う教員数と日本有数の教育・研究水準を誇ります。
こうした環境の下でビジネスに関わるヒト、モノ、カネ、情報の「仕組み」を明らかにし、ビジネスに必要とされる実践的な知識や技術、センスなどを基礎から学んでいきます。さらにビジネス教育を通して、社会における真理を追究し、真に必要な行動を起こせる人材を育んでいきます。

学科

マーケティング学科
将来の進路を想定しながら学べるコース制で、より深く追求していくことも可能です。
変化を先取りするビジネスパーソンを育成します。
会計学科
伝統ある教育研究体制で、
企業が求める会計専門家を育てます。
経営学部のゼミナール
商学部のゼミナール
討論・文献輪読・プレゼンテーションなど学生が主体的に参加する授業で、2年次より履修可能です。
卒業後の進路就職支援
卒業後の進路・就職支援
金融を中心に、流通、情報、サービスなど業種に偏ることなく、多方面の分野で活躍がまっています。

商学部 DATA

取得できる学位

学士(商学)

人数

教員数(専任者) 63名
入学定員数 マーケティング学科 438名
会計学科 210名
学生数 マーケティング学科 1,896名
会計学科 923名
(2023年5月1日現在)

学生男女比

マーケティング学科
男:53% 女:47%
会計学科
男:65% 女:35%
(2023年5月1日現在)

取得可能な資格

マーケティング学科(2019年度以降入学者)
・中学校教員免許(社会)・高校教員免許(公民、商業、情報)
・司書・司書教諭・学校司書・学芸員

マーケティング学科(2018年度以前入学者)
・中学校教員免許(社会)・高校教員免許(地理歴史、公民、商業、情報)
・司書・司書教諭・学校司書・学芸員

会計学科
・高校教員免許(商業)・司書・司書教諭・学校司書・学芸員

教育研究上の目的と3つのポリシー

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教育研究上の目的

商学部の目的

商学部は、ビジネス・インテリジェンス、すなわちビジネスに必要とされる実践的な知識、技能、倫理観及び国際的視点の教育・研究を通して、社会的事象の本質を理解し、持続可能性と多様性を尊重しつつ、真に行動を起こすことのできる人材を養成することを目的とする。
なお、商学部各学科の人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的は、商学部の当該目的のほか、次のとおりとする。

マーケティング学科

商学部マーケティング学科は、市場との対話を通して社会の現実的諸問題を解決することができる人材及び組織のリーダーを養成することを目的とする。

会計学科

商学部会計学科は、会計学の理論と実践の修得を通して、最先端の会計専門知識及び技術を駆使して活躍することができる人材を養成することを目的とする。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
 商学部は、ビジネスインテリジェンス、すなわちビジネスに必要とされる実践的な知識、技能、倫理観および国際的視点の教育・研究を通して、社会的事象の本質を理解し、持続可能性と多様性を尊重しつつ、真に行動を起こすことのできる人材を養成することを目的としています。この基本方針のもと、マーケティング学科では、市場で生じている問題を発見し、その解決に向けて行動できる力を身につけ、組織のリーダーとなる人材を養成することを目的としています。会計学科では、高度な会計知識を駆使してビジネスで生じている問題を客観的に把握し、その解決に向けて行動できる人材を養成することを目的としています。
 これらの目的の実現のため、商学部では、本学で定められた課程を修め、124単位を修得し、以下の資質・能力を備えた人物に学士(商学)の学位を授与します。

マーケティング学科

(1)商学に関する広範な知識とマーケティング、ビジネス、ファイナンス、経済学・統計学に関する専門的知識を身につけることによって、それらを融合して企業活動を理解できるようになる。(知識・理解)
(2)文化、歴史、社会、自然など幅広い教養を身につけることによって、社会とその中での自己の存在を総合的・客観的に理解できるようになる。(知識・理解)
(3)ビジネスに必要とされる語学・情報技術・データ分析などのビジネスインテリジェンスを用いて、さまざまな企業活動を分析し、それを他者と共有することができる。(汎用的技能)
(4)企業活動だけでなく、企業を取り巻く環境や社会情勢を的確・客観的に把握し、それらが関連して生じる問題の解決に向けての方向性を指し示すことができる。(知識体系に基づく思考と知の創出)
(5)多様な制度、慣習、文化の中で展開される現代のビジネス社会で必要とされる知識と教養を自ら学び、それに基づき倫理観をもった行動ができる。(態度・志向性)

会計学科

(1)商学に関する広範な基本的知識と会計学の深い専門的知識を身につけることによって、それらを融合して企業活動の成果を計数化して理解できるようになる。(知識・理解)
(2)文化、歴史、社会、自然など幅広い教養を身につけることによって、社会とその中での自己の存在を総合的・客観的に理解できるようになる。(知識・理解)
(3)国内外の企業データを数量的・統計的に処理し、企業活動や会計現象について分析し、それを他者と共有できる。(汎用的技能)
(4)企業活動だけでなく、企業を取り巻く環境や社会情勢を的確・客観的に把握し、会計的判断によって、それらが関連して生じる問題の解決に向けての方向性を指し示すことができる。(知識体系に基づく思考と知の創出)
(5)多様な制度、慣習、文化の中で展開される現代のビジネス社会で必要とされる知識と教養を自ら学び、それらに基づき倫理観をもった行動ができる。(態度・志向性)
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
 商学部では、教育研究上の目的および養成する人材に関する目的を達成するために、「転換・導入科目」、「教養科目」、「外国語科目」および「専門科目」の4つの科目区分で教育課程を構成し、教育課程全体の体系性・順次性を確保し、かつ教養教育と専門教育の有機的連携を図ります。

マーケティング学科

(1)学位授与の方針を踏まえた教育課程編成の方針

① 転換導入科目、教養科目、外国語科目
  • 卒業認定・学位授与の方針で掲げる資質・能力の基盤となる授業科目として、科目区分「転換・導入科目」には、「専修大学入門科目」、「専門入門ゼミナール」、「キャリア基礎科目」、「基礎自然科学」を配置しています。
  • 文化、歴史、社会、自然など幅広い教養を身につけることによって、社会とその中での自己の存在を総合的・客観的に理解できる能力を養成するため、科目区分「教養科目」には、「人文科学基礎科目」、「社会科学基礎科目」、「自然科学系科目」、「融合領域科目」、「保健体育系科目」を配置しています。
  • さまざまな企業活動を分析し、それを他者と共有するために必要な汎用的技能のうち、言語運用能力を身につけ、活用することができる能力を養成するため、科目区分「外国語科目」には、「英語」、「英語以外の外国語」、「海外語学研修」を配置しています。

② 専門科目
  • 商学に関する広範な知識とマーケティング、ビジネス、ファイナンス、経済学・統計学に関する専門的知識を身につけることによって、それらを融合して企業活動を理解できるようになる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」に「学部基礎科目」、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅰ」、「コース科目Ⅱ」、「選択科目」の科目群として段階的に配置しています。また、2年次後期以降は、コース制を採用することによって、学生個々の学修意欲や将来目標にあわせてコース選択ができるようになっています。さらに、学修テーマ制に基づく副専攻認定制度も導入することによって、より広範な知識を身につけ、それらを融合して問題解決を図る能力を養成しています。
  • さまざまな企業活動を分析し、それを他者と共有するために必要な汎用的技能のうち、情報技術・データ分析なども含むビジネスインテリジェンスの運用能力を身につけ、活用することができる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」の「学部基礎科目」、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅰ」、「選択科目」に配置しています。
  • 企業を取り巻く環境や社会情勢を的確・客観的に把握し、それを解決するために必要な知識体系に基づく思考と知の創出のうち、知識の統合と活用、論理的思考力、問題解決力を身につけ、それらを活用することができる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」の「コース科目Ⅰ」、「コース科目Ⅱ」、「選択科目」に配置しています。
  • 現代のビジネス社会で必要とされる知識と教養を自ら学び、それに基づき倫理観をもった行動をするために必要な態度・志向性のうち、多様な価値観の受け入れ、倫理観と社会的責任、自己設計・管理力を身につけ、それらを活用することができる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」の「学部基礎科目」、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅰ」、「コース科目Ⅱ」、「選択科目」にそれぞれ配置しています。

(2)学位授与の方針を踏まえた教育課程実施の方針

① 転換・導入科目、教養科目、外国語科目
  • 大学での学修の基盤となる能力を養成する「転換・導入科目」は、多様な入学者が自ら学修計画を立て、主体的な学びを実践する初年次教育として実施します。
  • 言語運用能力のうち、自分自身の思考や判断を明晰かつ適切に伝達するための基礎力養成は、「転換・導入科目」の「専修大学入門科目」において実施し、必履修科目として、1年次に全員が学びます。
  • 幅広い領域の知識・理解の修得は、「教養科目」において実施し、22単位以上修得することを卒業要件としています。
  • 言語運用能力のうち、母語以外の言語運用能力の養成は、「外国語科目」において実施し、英語から6単位以上(外国人留学生は日本語8単位以上)修得することを卒業要件としています。

② 専門科目
  • 専門分野における基本的な情報を、専門的な知識体系として理解し、説明することができる能力の養成は、「専門科目」において実施し、84単位以上修得することを卒業要件としています。
  • 言語運用能力のうち、自分自身の思考や判断を明晰かつ適切に伝達するための基礎力養成は、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅰ」において実施します。
  • 情報・データリテラシーを身につけ、それらを活用することができる能力の養成は、「学部基礎科目」、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅰ」、「選択科目」において実施します。
  • さまざまな企業活動を複眼的、批判的、論理的に分析し、問題の全体的な構造を説明することができる論理的思考力の養成は、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅱ」において実施します。
  • 多様性あるビジネス社会における様々な課題を広い視野から発見・分析し、修得した知識・技術を用いて複雑なルールや価値を創出し、課題を解決することができる問題解決力の養成は、「コース科目Ⅰ」、「コース科目Ⅱ」において実施します。
  • 専門的な知識体系と一般的知識を組み合わせ、具体的状況に対して応用することができる知識の統合と活用の養成は、「コース科目Ⅱ」の「ゼミナール」において実施します。
  • 広い視野から他者の多様な考え方や立場を理解し、相手の意見を踏まえつつ独自の考えを構築したうえで、それを他者と共有することができる多様な価値観の受入れと発信の養成は、「学科基礎科目」、「コース科目Ⅱ」において実施します。
  • 他者と協力・協働して社会に参画し、良心や社会の規範を踏まえて行動することができる倫理観と社会的責任の養成は、「コース科目Ⅰ」、「コース科目Ⅱ」、「選択科目」において実施します。
  • 自らを客観視し、多様な生き方に関する様々な情報を適切に取捨選択・活用しながら、主体的に判断して学習することができる自己設計・管理力の養成は、「コース科目Ⅱ」、「選択科目」において実施します。
(3)教育内容・方法
 ① 転換・導入科目
 高等学校段階の教育と大学での教育とを接続するために、社会知性の開発を目指す専修大学の学生としての自覚と心構えを持ち、大学での学修に求められる最低限の読解力・思考力・プレゼンテーション力・文章力などの技能や能力を身につける内容の「専修大学入門ゼミナール」は、初年次教育の少人数演習形式とします。
「キャリア入門」、「あなたと自然科学」、「スポーツリテラシー」は、専門的な知識・技能とそれに基づく思考方法や地球的視野からの視点を持つため、その基礎となる内容と、大学で学ぶときだけではなく、生涯学ぶうえで社会においても必要とされる基礎的な力を身につける内容とします。

② 教養科目
 各学部・学科の専門教育を相対化し、専門教育の範囲を超えた幅広い領域の知識・技能を学び、異なる視点から問題にアプローチすることを目的とする「教養科目」は、各授業科目の内容に応じた授業形態(講義、演習、実験・実習)とします。
「教養科目」を構成する「人文科学基礎科目」、「社会科学基礎科目」、「自然科学系科目」は、特に、文化、歴史、社会、自然など幅広い教養を身につける内容とします。また、「融合領域科目」は、基礎的な知識や技能を背景として、専門教育以外の異なる視点からの総合的な学習経験と創造的思考力を養成する内容とします。「保健体育系科目」は、自身の健康やスポーツへの理解を深める目的にとどまらず、自己管理力やチームワークなどを身につける内容とします。

③ 外国語科目
 英語をはじめとする外国語の運用能力を獲得し、適切なコミュニケーションを行うことで、世界の文化や社会について理解を深め、幅広い視野からさまざまな問題に取り組む力を身につけることを目的とする「外国語科目」は、一部の授業科目を除き、演習形式とします。
1年次および2年次に履修する英語は、入学時に行うプレイスメントテストに基づいて習熟度別の少人数クラスを編成し、外国語の基礎的な運用能力の獲得と適切なコミュニケーション能力を身につける内容とします。
英語以外の外国語は、多くの学生が初めて学ぶものであることを踏まえ、初級・中級・上級とそれぞれの学習段階における到達目標を明確にした内容とします。
また、異文化・多文化への理解を深め、世界の諸地域の言語とその背景となる文化を身につける内容の「世界の言語と文化」、「言語文化研究」は、講義形式とします。

④ 専門科目
 「専門科目」は、「学部基礎科目」「学科基礎科目」「コース科目Ⅰ」「コース科目Ⅱ」「選択科目」の科目群から編成することとしており、4年間における体系的な科目履修により、知識と能力を身につけることが可能となるように配慮し、基礎から専門へと展開させるための教育課程を編成しています。
  • 1年次~2年次に履修する学部基礎科目・学科基礎科目では、商学・マーケティング、経営学、ファイナンス、簿記・会計学、経済学、統計学など商学に関する広範な内容を学修し、ビジネスパーソンに必要な基本的な知識をバランスよく身につけていきます。
  • コンピュータ教育では、さまざまなデータを加工し、有益なビジネス情報を得るための思考方法を修得していきます。学部基礎科目には、「ビジネス数理基礎Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」と、「情報基礎Ⅰ・Ⅱ」を配置し、さらに高度な情報処理を学びたい学生のためには、情報系の専門科目群(「ビジネスモデルシミュレーション」、「情報ネットワーク」、「情報システム」など)を設置しています。
  • 「専門基礎ゼミナール」、「ゼミナール」の修得により、自ら学ぶ必要性を認識することで、企業を取り巻く環境や問題を把握し、その解決に向けての方向性を明示することができるようになります。
  • コース科目では、学科基礎科目で学修した内容のうち、マーケティング・ファイナンス・グローバルビジネス・マーケットアナリティクスのいずれかに関する個別の内容を学修し、より専門的な知識と技能を身につけます。また、これらの学修を通じて多様な制度、慣習、文化の中で展開される現代のビジネス社会で必要とされる知識と教養を身につけます。
  • マーケティングコースの専門科目には、「マーケティング」、「商業政策」、「流通論」、「消費者行動」などが設置されており、商品やサービスをとおした顧客満足と社会貢献、利益創出のための仕組みづくりを学んでいきます。ファイナンスコースの専門科目には、「金融サービス」、「金融論」、「証券論」、「保険の基礎」、「保険の応用」などが設置されており、ファイナンスに関する理論を金融・証券・保険の3つの側面から学んでいきます。グローバルビジネスコースの専門科目には、「グローバル企業」、「起業と経営」、「経営戦略A・B」などが設置されており、激変するビジネス環境での経営上の課題や問題解決の手法について学んでいきます。マーケットアナリティクスコースの専門科目には、「マーケットアナリティクス入門」、「データヴィジュアライゼーション」、「情報と戦略」などが設置されており、ビジネスに必要不可欠な理論的基礎やそれにもとづくコンピュータシミュレーションを用いてビジネスに必要な知力を身につけていきます。

会計学科

(1)学位授与の方針を踏まえた教育課程編成の方針
① 転換導入科目、教養科目、外国語科目
  • 卒業認定・学位授与の方針で掲げる資質・能力の基盤となる授業科目として、科目区分「転換・導入科目」には、「専修大学入門科目」、「専門入門ゼミナール」、「キャリア基礎科目」、「基礎自然科学」を配置しています。
  • 文化、歴史、社会、自然など幅広い教養を身につけることによって、社会とその中での自己の存在を総合的・客観的に理解できる能力を養成するため、科目区分「教養科目」には、「人文科学基礎科目」、「社会科学基礎科目」、「自然科学系科目」、「融合領域科目」、「保健体育系科目」を配置しています。
  • 国内外の企業データを数量的・統計的に処理、分析し、それを他者と共有するために必要な汎用的技能のうち、言語運用能力を身につけ、活用することができる能力を養成するため、科目区分「外国語科目」には、「英語」、「英語以外の外国語」、「海外語学研修」を配置しています。

② 専門科目
  • 商学に関する広範な基本的知識と会計学の深い専門的知識を身につけることによって、それらを融合して企業活動の成果を計数化して理解することができるようになる能力を養成するための授業科目を,科目区分「専門科目」に「学科基礎科目」、「学部基礎科目」、「展開科目」、「選択科目」の科目群として段階的に配置しています。
  • 国内外の企業データを数量的・統計的に処理、分析し、それを他者と共有するために必要な汎用的技能のうち、情報技術・データ分析なども含むビジネスインテリジェンスの運用能力を身につけ、活用することができる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」の「学部基礎科目」、「展開科目」、「選択科目」に配置しています。
  • 企業を取り巻く環境や社会情勢を的確・客観的に把握し、会計的判断をもってそれを解決するために必要な知識体系に基づく思考と知の創出のうち、知識の統合と活用、論理的思考力、問題解決力を身につけ、それらを活用することができる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」の「学科基礎科目」、「展開科目」、「選択科目」に配置しています。
  • 現代のビジネス社会で必要とされる知識と教養を自ら学び、それに基づき倫理観をもった行動をするために必要な態度・志向性のうち、多様な価値観の受け入れ、倫理観と社会的責任、自己設計・管理力を身につけ、それらを活用することができる能力を養成するための授業科目を、科目区分「専門科目」の「学部基礎科目」、「展開科目」、「選択科目」に配置しています。
(2)学位授与の方針を踏まえた教育課程実施の方針
① 転換・導入科目、教養科目、外国語科目
  • 大学での学修の基盤となる能力を養成する「転換・導入科目」は、多様な入学者が自ら学修計画を立て、主体的な学びを実践する初年次教育として実施します。
  • 言語運用能力のうち、自分自身の思考や判断を明晰かつ適切に伝達するための基礎力養成は、「転換・導入科目」の「専修大学入門科目」において実施し、必履修科目として、1年次に全員が学びます。
  • 幅広い領域の知識・理解の修得は、「教養科目」において実施し、22単位以上修得することを卒業要件としています。
  • 言語運用能力のうち、母語以外の言語運用能力の養成は、「外国語科目」において実施し、英語から6単位以上(外国人留学生は日本語8単位以上)修得することを卒業要件としています。

② 専門科目
  • 専門分野における基本的な情報を、専門的な知識体系として理解し、説明することができる能力の養成は、「専門科目」において実施し、84単位以上修得することを卒業要件としています。
  • 言語運用能力のうち、自分自身の思考や判断を明晰かつ適切に伝達するための基礎力養成は、「学科基礎科目」、「展開科目」において実施します。
  • 情報・データリテラシーを身につけ、それらを活用することができる能力の養成は、「学部基礎科目」、「展開科目」、「選択科目」において実施します。
  • さまざまな企業活動を複眼的、批判的、論理的に分析し、問題の全体的な構造を説明することができる論理的思考力の養成は、「学科基礎科目」、「展開科目」において実施します。
  • 多様性あるビジネス社会における様々な課題を広い視野から発見・分析し、修得した知識・技術を用いて複雑なルールや価値を創出し、課題を解決することができる問題解決力の養成は、「展開科目」、「選択科目」において実施します。
  • 専門的な知識体系と一般的知識を組み合わせ、具体的状況に対して応用することができる知識の統合と活用の養成は、「展開科目」の「ゼミナール」において実施します。
  • 広い視野から他者の多様な考え方や立場を理解し、相手の意見を踏まえつつ独自の考えを構築したうえで、それを他者と共有することができる多様な価値観の受入れと発信の養成は、「学科基礎科目」、「展開科目」において実施します。
  • 他者と協力・協働して社会に参画し、良心や社会の規範を踏まえて行動することができる倫理観と社会的責任の養成は、「展開科目」、「選択科目」において実施します。
  • 自らを客観視し、多様な生き方に関する様々な情報を適切に取捨選択・活用しながら、主体的に判断して学習することができる自己設計・管理力の養成は、「展開科目」、「選択科目」において実施します。
(3)教育内容・方法
① 転換・導入科目
 高等学校段階の教育と大学での教育とを接続するために、社会知性の開発を目指す専修大学の学生としての自覚と心構えを持ち、大学での学修に求められる最低限の読解力・思考力・プレゼンテーション力・文章力などの技能や能力を身につける内容の「専修大学入門ゼミナール」は、初年次教育の少人数演習形式とします。
「キャリア入門」、「あなたと自然科学」、「スポーツリテラシー」は、専門的な知識・技能とそれに基づく思考方法や地球的視野からの視点を持つため、その基礎となる内容と、大学で学ぶときだけではなく、生涯学ぶうえで社会においても必要とされる基礎的な力を身につける内容とします。

② 教養科目
 各学部・学科の専門教育を相対化し、専門教育の範囲を超えた幅広い領域の知識・技能を学び、異なる視点から問題にアプローチすることを目的とする「教養科目」は、各授業科目の内容に応じた授業形態(講義、演習、実験・実習)とします。
「教養科目」を構成する「人文科学基礎科目」、「社会科学基礎科目」、「自然科学系科目」は、特に、文化、歴史、社会、自然など幅広い教養を身につける内容とします。また、「融合領域科目」は、基礎的な知識や技能を背景として、専門教育以外の異なる視点からの総合的な学習経験と創造的思考力を養成する内容とします。「保健体育系科目」は、自身の健康やスポーツへの理解を深める目的にとどまらず、自己管理力やチームワークなどを身につける内容とします。

③ 外国語科目
 英語をはじめとする外国語の運用能力を獲得し、適切なコミュニケーションを行うことで、世界の文化や社会について理解を深め、幅広い視野からさまざまな問題に取り組む力を身につけることを目的とする「外国語科目」は、一部の授業科目を除き、演習形式とします。
1年次および2年次に履修する英語は、入学時に行うプレイスメントテストに基づいて習熟度別の少人数クラスを編成し、外国語の基礎的な運用能力の獲得と適切なコミュニケーション能力を身につける内容とします。
英語以外の外国語は、多くの学生が初めて学ぶものであることを踏まえ、初級・中級・上級とそれぞれの学習段階における到達目標を明確にした内容とします。
また、異文化・多文化への理解を深め、世界の諸地域の言語とその背景となる文化を身につける内容の「世界の言語と文化」、「言語文化研究」は、講義形式とします。

④ 専門科目
 「専門科目」は、「学科基礎科目」「学部基礎科目」「展開科目」「選択科目」の科目群から編成することとしており、4年間における体系的な科目履修により、知識と能力を身につけることが可能となるように配慮し、基礎から専門へと展開させるための教育課程を編成しています。
  • 1年次~2年次に履修する学科基礎科目では、会計学全体の土台となる「簿記論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」、「原価計算論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」、「財務会計論」、「管理会計論」、「連結会計論」、「会計基準論」を、学部基礎科目では、会計学をより広く理解するために必要な科目である「商学基礎」、「マーケティング」、「金融サービス」、「金融論」、「ビジネス入門・基礎」、「商業史入門」、「現代経済基礎」、「統計学」などを学びます。
  • コンピュータ教育では、財務情報をはじめとする様々なデータを加工し、分析するための技術や考え方を修得していきます。学部基礎科目には、「ビジネス数理入門」、「情報基礎Ⅰ・Ⅱ」を配置し、さらにコンピュータによる会計情報の処理を深く学ぶために「コンピュータ会計Ⅰ・Ⅱ」、「会計情報システム論」などが展開科目として設置されています。
  • 「会計専門基礎ゼミナール」、「ゼミナール」の履修により、自ら学ぶ必要性を認識することで、企業を取り巻く様々な問題を把握し、その解決に向けての方向性を明示することができるようになります。なお、「会計専門基礎ゼミナール」は、会計の基礎を少人数で学ぶために設置された科目であり、文献講読型とアクティブ・ラーニング型の2種類が実施されています。
  • 会計プロフェッショナル履修モデルでは、「会計監査論」、「税務会計論」、「国際会計論」などが配置されており、公認会計士や税理士などの職業会計人に必要な会計、監査、税務等に関する知識を体系的に学ぶことができます。財務会計履修モデルでは、「国際会計論」、「環境会計論」、「会計史」などが配置されており、企業の経理部門や金融機関で必要とされる会計知識を広く学ぶことができます。管理会計履修モデルでは、「意思決定会計論」、「業績評価会計論」、「原価管理論」などが配置されており、企業内部の経営管理に必要な管理会計の知識を学ぶことができます。財務情報分析履修モデルでは「経営分析論」、「財務情報分析論」、「会計情報システム論」などが配置されており、金融機関やコンサルティング部門で企業分析や戦略策定を行うのに必要な知識を学ぶことができます。
  • 履修モデルは拘束性を持つものではありませんが、いずれかのモデルをベースにしながら、各自の興味や将来の目標、学修ペースに合わせて、履修計画を立てることが望まれます。
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
商学部は、卒業認定・学位授与の方針および教育課程編成・実施の方針に定める教育を受けるために必要な、次に掲げる知識・技能、能力、態度を備えた人を求めます。

マーケティング学科

(1)高等学校の教育課程を幅広く習得している。
(2)高等学校までの学習において、基本的なコミュニケーション能力を身につけており、自らの考えを明確に示すことができる。
(3)自ら学修計画を立て、他の学生等と協働しながら、主体的に学びを進めることができる。
(4)現実のビジネスにおいて起こっている様々な事象・問題に興味があり、マーケティングについての知識や経験を社会で活かしたいという意欲がある。

会計学科

(1)高等学校の教育課程を幅広く習得している。
(2)高等学校までの学習において、基本的なコミュニケーション能力を身につけており、自らの考えを明確に示すことができる。
(3)自ら学修計画を立て、他の学生等と協働しながら、主体的に学びを進めることができる。
(4)会計学について興味があり、会計に関する資格を取得して社会に貢献したいという意欲や、実際のマネジメントに会計を活かして国内外の社会経済を良くしたいという意欲がある。

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