台湾国立中央図書館所蔵『唐要』99 倭国

建中元年、又遣大使眞人興能・判官調揖志、自明州路、奉表獻方物。眞人興能、蓋因〔其〕官命〔名〕也。風調甚高、害〔善〕書翰。其本國紙〔、以蠒〔蠻〕而緊滑、人莫能名。

正〔貞〕元十五年、其國有二百人、浮海至揚〔楊〕州、市易而還。

永正〔貞〕元年十二月、遣使眞人遠誠等來朝貢。

 

台湾国立中央図書館所蔵『唐會要』には、大暦十二年條と開成四年條との間に、通行本(武英殿聚珍版本)に見られない、上掲の三條が見られる。

台湾国立中央図書館が所蔵する『唐會要』は、二種の抄本があり、このうちの一方が四庫全書本(『景印文淵閣四庫全書』 臺灣商務印書館 1983-1986)の底本となっている。

なお、古畑徹「『唐会要』の諸テキストについて」(『東方学』78 1989)で、二種の抄本及び四庫全書本との校訂が行われているので、本データでは古畑氏の校訂に拠る。