『万葉集』9 17901791

 天平五年癸酉遣唐使舶發難波入海之時親母贈子歌一首<并短歌>

 

1790)秋萩を  妻どふ鹿こそ  独り子に  子持てりといへ  鹿子じもの 我が独り子の  草枕  旅にし行けば  竹玉を  繁に貫き垂れ  斎瓮に 木綿取り垂でて  斎ひつつ  我が思ふ我子  ま幸くありこそ

反歌

1791)旅人の宿りせむ野に霜降らば我が子羽ぐくめ天の鶴群