勅渤海王大武藝書1

勅忽汗州刺史渤海郡王大武藝。卿於昆弟之間、自相忿鬩、門藝窮而歸我、安得不從。然處之西垂、為卿之故、亦云不失、頗謂得所。何則卿地雖海曲、常習華風、至如兄友弟悌、豈待訓習、骨肉情深、自所不忍。門藝縱有過惡、亦合容其改修。卿遂請取東歸、擬肆屠戮。朕教天下以孝友、豈復忍聞此事、誠是惜卿名行、豈是保護逃亡。卿不知國恩、遂爾背朕。卿所恃者遠、非能有他。朕比年含容、優恤中土、所未命將、事亦有時。卿能悔過輸誠、轉禍為福。言則巳順、意尚執迷、請殺門藝、然後歸國、是何言也。觀卿表状、亦有忠誠、可熟思之、不容易耳。今使内使往宣諭朕意、一一並須口述。使人李盡彦、朕亦親有處分、皆所知之。秋冷、卿及衙官・首領・百姓平安好。并遣崔尋挹同往、遺書指不多及。

＊この勅書は、『唐丞相曲江張先生文集』（以下『曲江集』）巻9、『文苑英華』巻471、『全唐文』巻285に収められている。ここでは、『文苑英華』明隆慶元年刊本を底本とし、同写本及び『曲江集』・『全唐文』等をもって校訂した石井正敏「張九齢作「勅渤海王大武藝書」について」（『朝鮮学報』122　朝鮮学会1984）に従う。