研究活動

1 研究所としての研究活動

会計学研究所の理念・目的で明示したとおり、会計学研究所の研究活動は、年報「会計学研究」の出版、所員の研究活動に対する支援・資金的助成、研究発表会および講演会の開催を実施している。

年報「会計学研究」の出版および所員の研究活動への助成は、会計学研究所の定型的な活動であり、毎年実施されなければならない会計学研究所の重要な柱である。「会計学研究」は所員の研究発表の場として1976年(昭和51年)より年1回出版されている。所員への資金的助成は、毎年ほぼ3プロジェクトを公募し、当族プロジェクトへの資金助成の形で実施されている。また、所員が中心となって他大学の研究所員と専修大学で行う臨時の研究会についても少額ではあるが補助を行っている。

研究発表会および講演会は、会計研究所独自にまた他の研究機関との共催で毎年行われているが、随時行う研究活動である。

2 他の学内研究所等との関係

会計学研究所の活動に近い学内研究所は、経営学研究所である。そのため経営学研究所とは、学外から研究者を招聘しての研究会や講演会を共同で随時開催している。しかし会計学研究所は、他の学内研究所と公式的な提携関係は有していない。個々の会計学研究所所員は、商学研究所、経営学研究所、社会科学研究所、情報科学研究所にも属しており、個人的な関係が主流である。

3 学外の研究機関等との関係

学外の研究機関との交流は、専ら会計学研究所が毎年発行している年報「会計学研究」と学外の各研究機関の発行する研究誌の交換をとおして行われている。なお「会計学研究」の発送先は、この数年間、東京大学、一橋大学、早稲田大学、明治大学等毎年ほぼ200から250の研究機関を数えている。

4 研究誌等の発行状況・編集方針

会計学研究所の活動の重要な柱の1つは、「会計学研究」の発行である。「会計学研究」は、1976年(昭和51年)より毎年1回発行しており、会計学研究所所員の研究成果の、学内学外への発表の場として、重要な役割を果たしている。1996年度で第23号の出版を行った。各号の出版部数は、500部である。

「会計学研究」への掲載は、特に審査制度を設けず、研究所所員の研究成果の自由な研究発表を編集方針としている。また、会計学研究所から資金助成を受けた所員、および研究プロジェクトは遅滞なくその成果を「会計学研究」で発表することとなっている。

5 共同研究・特別研究・プロジェクト研究等の実施状況

会計学研究所の研究支援活動は、現在プロジェクト研究を中心としている。この数年間、毎年3~4の研究プロジェクトが実施されている。しかも、研究所予算の21%を越える金額が支出されている。研究プロジェクトの構成員は、会計学研究所所員を中心とするが、学外の研究者の参加も認めている。これは、「計理学研究会」の開かれた研究活動の伝統を受け継ごうとするものである。それと同時に、会計学の研究テーマが多様化、広域化しているため、個人研究より共同研究の方がより研究成果を上げることができるとの考えからである。

6 国際交流

専修大学の海外提携校が増加したことにより、商学部、経営学部に来校される海外研究者も増えてきた。そのため、来校された海外研究者の研究会・講演会を随時開催している。経営学研究所、国際交流事務課などとの共催で行われることが多い。

7 学術情報システム

1) 学術情報の収集システム
学術情報の収集は、専ら図書・雑誌の収集・整理の形で行っている。

2) 学術情報の提供システム
会計学研究所の学術情報の提供は、現在のところ「会計学研究」の出版と、他研究機関への郵送によって実施されている。

3) ネットワーク・インターネット等
1996年10月(平成8年)に、初めてパソコンが大学の経費で導入された。現在の会計学研究所の通信網は十分でないこともあり、通信ネットワークによる学術情報の収集および発信は全く行われていない。