研究会等の開催 - 令和7年度

I.研究会等の開催 - 令和7年度

◆ 定例研究会
第1回定例研究会
日時・会場 2025年12月2日(火)
 12時30分~13時30分
【対面】神田キャンパス1号館12階共同研究所 

  2025年12月2日(火)に、山下修平所員(専修大学商学部教授)による定例研究会が、「日本の戦前・戦時期における計理士の役割」と題して開催された。生田キャンパス・神田キャンパスでの対面12名とオンライン6名の所員の参加があった。
 まず、戦時体制下における計理士の業務の他、これまであまり明らかにされていなかった計理士の役割が実務の視点から示された。そこでは、様々な史料にもとづいて、いくつかの可能性が提示された。検査・調査・鑑定・証明・計算・整理・立案等について、計理士法との関連性から、さらに、計理士会の会報『計理士』の調査からの指摘があった。
 今後、さらに、計理士業務の解明、戦時期の会計実務の展開、1950年前後の資格試験や検定試験の変遷に取り組んでいくことが説明された。専修大学が学校教育や実務家育成にあたって、「計理の専修」としてこれまで果たしてきた社会的なミッションを改めて感じる研究会となった。(国田)


 

 
 
 
講師
山下修平所員(専修大学商学部教授)
 
テーマ 日本の戦前・戦時期における計理士の役割


◆ 公開講演会
第1回公開講演会
日時・会場 2025年10月17日(金)
 10時45分~12時15分
【対面】神田キャンパス10号館4階10041教室

  2025年10月17日(金)に、櫛部幸子氏(大阪学院大学経営学部准教授)をお迎えし、「我が国の中小企業会計の実態と中小企業会計基準」をテーマに公開講演会が対面形式で開催された。商学部の学部生を中心に約200名が参加し、生田キャンパスからは経営学を学ぶ大学院生の参加もあった。
 講演会では、まず、経営者の個人保証の視点から、近年の中小企業の経営・金融の実態について各種のデータや税理士へのインタビューをもとに報告が行われた。続いて、中小企業の会計へのアプローチについて理論的な説明があり、中小企業会計基準のいくつかの類型が提示された。さらに、中小企業の経営と会計基準の有意な関係性について、具体的な事例を交えた説明があった。
 講演の締めくくりには、「中小企業の信頼性とは何か?」と参加者に投げかけられ、中小企業における会計基準の役割について語られた。中小企業にとって会計は単なる記録ではなく、「信用を生み出す言葉」として社会的な役割を果たすものであることを考える非常に有意義な機会となった。(国田)


 
 
 
講師
櫛部幸子氏(大阪学院大学経営学部准教授)
 
テーマ 我が国の中小企業会計の実態と中小企業会計基準


II.共同研究

テーマ      代表者 研究員
会計の多様化
継続 建部宏明
植田敦紀・池田宏史・山下修平
財務会計と管理会計の融合に関する検討-財管一致を目指してー 新規
大柳康司 青木章通・岩田弘尚
会計へのAI適用研究 新規 谷守正行
西居豪 ・金鐘勲・牧野功樹・古川原駿(西居ゼミ博士後期課程)
会計および監査の理論・制度に関する研究
新規 佐藤文雄
宮川宏・赤城諭士・山崎秀彦・廣瀬哲雄(佐藤ゼミ博士後期課程)
財務情報の変化と証券市場 新規 奥西康宏 成岡浩一・内野里美・太田裕貴
簿記検定試験のプロジェクトマネジメントの検討
新規 国田清志
石原裕也・菱山淳・秋山高善・與口博史(国田ゼミ博士後期課程)