研究会等の開催 - 平成30年度

Ⅰ.研究会等の開催 - 平成30年度

◆ 定例研究会
第1回定例研究会
日時2018年5月8日(火)
12時20分~
平成30年5月8日(火)に、石原裕也所員により平成29年度会計学研究所実態調査報告として、徳島県・愛媛県における企業ブランド、製品ブランド及び地域ブランドに関する調査報告が行われた。報告では、小規模ながらも自社の強みとなる技術を備えた企業に対する工場見学やインタビュー調査を通じて、製造工場と顧客との関係、地元ブランドの製造や商圏、中小企業の集積による地域ブランドの展開、製品ブランドの付加価値向上の取り組みについて、いくつかの指摘がなされた。(国田)

※本実態調査は、平成30年3月15日から17日にかけて、大商硝子株式会社(徳島県鳴門市)、福寿醤油株式会社(徳島県鳴門市)、ツヅキボウ今治株式会社(愛媛県今治市)、株式会社オリム(愛媛県今治市)、千代の亀酒造株式会社(愛媛県喜多郡内子町)を中心に実施されたものである。
報告石原 裕也 所員
テーマ平成29年度会計学研究所実態調査報告
第2回定例研究会
日時2018年5月22日(火)
12時20分~
平成30年5月22日(火)に、菱山淳所員により定例研究会報告が、「ドイツにおける会計研究」と題して行われた。報告では、専修大学の長期在外研究員制度を利用し、ドイツ連邦共和国ケルン大学経済社会科学部で研究活動をする中で実感したドイツにおける研究や教育のスタイルについて詳細な報告が行われた。研究面では、特に、実証研究と制度研究との分化など日本の研究状況と近似している点が指摘された。また、教育面では、簿記を起点としたカリキュラム体系、課題・テーマ型の講義、成績による選抜型のゼミなど、実際の講義計画書を用いて説明が行われた。ドイツも日本も、会計基準の国際化やIFRSの導入という大きな課題に直面している。今回の定例研究会報告は、今後の日本の会計研究や会計教育の方向性を考える良い機会となった。(国田)
報告菱山 淳 所員
テーマドイツにおける会計研究
第3回定例研究会
日時2018年12月4日(火)
12時20分~
平成30年12月4日(火)に、石原裕也所員と山崎秀彦所員により平成30年度会計学研究所ラオス実態調査報告が行われた。報告では、ラオス国立大学でのシンポジウム「Current Status and Issues of Management and Financial Accounting in Laos」のセッションの様子を交えながら、ラオスの簿記や会計基準・IFRSの状況が説明された。その他、商工会議所や財務省会計局、現地の企業であるBKNのインタビュー調査の報告も行われた。
※本実態調査は、平成30年8月7日から12日にかけて、ラオス国立大学、ラオス商工会議所、ラオス財務省会計局、ラオススポーツ・教育省、BKN Company Limitedを中心に実施されたものである。
報告石原 裕也 所員
山崎 秀彦 所員
テーマ平成30年度会計学研究所ラオス実態調査報告
第4回定例研究会
日時2018年12月18日(火)
14時50分~
平成30年12月18日(火)に、首藤昭信講師(東京大学大学院経済学研究科)により定例研究会報告が、「会計学研究の展開と非財務情報の重要性」と題して行われた。非財務情報の重要性が高まりつつある現状を説明した上で、非財務情報の開示が情報作成者や利用者にとってどのような意義があるのかを、アメリカを中心とする学術研究の成果をレビューすることで明らかにするとともに、会計学の分析対象の拡大に対する課題が示された。特に、文書の可読性が投資家やアナリストの行動に影響を与え、そのような経済的帰結を考慮して、経営者は公表資料の可読性を変化させている可能性について指摘があった。
報告首藤昭信 先生
東京大学大学院経済学研究科
テーマ会計学研究の展開と非財務情報の重要性
◆ 公開講演会の開催
第1回会計学公開講演会
日時2018年7月3日(火)
10時45分~12時15分
会計学会の第一人者を講師に招いて開催される会計学研究所主催の公開講演会(前期)が、平成30年7月3日(火)に、生田キャンパスで開催された。今年度は、専修大学会計教育100周年・会計学科50周年の記念事業と共催している。今回は日本知的資産経営学会会長である古賀智敏氏(東海学園大学教授・神戸大学名誉教授)が、学部学生、大学院生、教員など約300名を前に、「変化の中での企業会計の系譜と発展-経済のグローバル化・ソフト化・多様化の中で企業会計はいかに変容し、また変容しようとしているか-」と題して講演した。企業会計の変化の4つの波と今迫り来ている第5の波について、企業を取り巻く環境や価値観の変容などの視点から具体的な説明がなされた。学生たちが企業会計の過去・現在、そして未来について考える大変貴重な機会となった。(国田)
場所生田校舎10号館10301教室
講師古賀智敏 先生
日本知的資産経営学会会長・国際会計研究学会元会長
東海学園大学経営学部教授・神戸大学名誉教授
演題変化の中での企業会計の系譜と発展
第2回会計学公開講演会
日時2018年10月16日(火)
10時45分~12時15分
会計分野の第一人者を講師に招いて開催される会計学研究所主催の公開講演会(後期)が、平成30年10月16日(火)に、生田キャンパスで開催された。今年度は、専修大学会計教育100周年・会計学科50周年の記念事業と共催している。第2回目となる今回は統合報告のスペシャリストである齋尾浩一朗氏(有限責任あずさ監査法人アカウンティングアドバイザリーサービス事業部・KPMGジャパン統合報告CoE/パートナー)が、「統合報告書を読んでみよう~企業の価値創造を理解する~」と題して講演した。学部学生、大学院生、教員など約350人が熱心に聴講した。現代企業にとって統合報告書がいかに必要であるのか、実際の企業の統合報告書を交えながら具体的な説明がなされた。齋尾氏は、「経営者が自分の言葉で企業の価値創造のストーリーを語ることが大切である」と強調した。これからの企業を担う学生たちにとって大変良い機会となった。(国田)
場所生田校舎10号館10301教室
講師齋尾 浩一朗 氏
有限責任あずさ監査法人アカウンティングアドバイザリーサービス事業部・KPMGジャパン統合報告CoE/パートナー
演題統合報告書を読んでみよう~企業の価値創造を理解する~

Ⅱ.共同研究

テーマ     代表者研究員
管理会計の新展開継続伊藤和憲青木章通・岩田弘尚・梅田充(伊藤ゼミ博士後期課程3年)
財務報告の課題と展望継続奥西康宏内野里美・成岡浩一・大柳康司
原価計算の経営への適合性継続建部宏明谷守正行・西居豪
会計制度と会計基準継続柳裕治佐藤文雄・瓶子長幸・広川裕一(柳ゼミ博士後期課程2年)
簿記情報の可能性の検討継続国田清志石原裕也・櫻井康弘
企業の持続的価値創造を表す統合報告の研究新規植田敦紀椛田龍三・菱山淳・松本徹・松本佳子(椛田ゼミ博士後期課程3年)