2025.10.07 Tue
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苅谷愛彦文学部教授
2025年日本第四紀学会学術賞を受賞

文学部環境地理学科の苅谷愛彦教授が、日本第四紀学会学術賞を受賞し、8月30日に島根大学で開催された同学会大会で表彰を受けた。

第四紀とは約258万年前から現在までの地質時代を指す。この間に生じた地球環境変動の解明や将来予測を目的とする研究分野が第四紀学である。1956年に発足した日本第四紀学会は、地質・地理・古生物・動植物・土壌・人類・考古・地球物理・地球化学・工学・地学教育など幅広い専門分野の研究者が参集し、学際的な連携によって学問の進展を推進してきた。現在の会員数は約900人にのぼる。

日本第四紀学会学術賞は、第四紀学に顕著な貢献を果たした正会員に授与される権威ある賞である。苅谷教授の受賞業績は「日本アルプスを中心とする高山地域における地形形成過程に関する一連の研究」。
20251006日本第四紀学会学術賞_01▲苅谷愛彦教授
苅谷教授は1996年に博士(理学)の学位を取得後、工業技術院地質調査所(現・産業技術総合研究所地質調査総合センター)や千葉大学大学院自然科学研究科を経て、2007年に本学に着任した。この間、日本と海外の山地を対象に、地形形成や環境変遷を地形学・自然地理学の視点から探究してきた。特に近年約15年間は、日本アルプスや南米アンデス山脈における大規模斜面崩壊・地すべり・土石流を中心に、精力的なフィールドワークを重ねている。地道で詳細な現地調査にもとづき既存の学説を再検証し、山岳地形学に新たな知見をもたらしてきた点が高く評価された。

苅谷教授の研究成果には、本学の学生・大学院生との共同調査によるものも多数含まれている。苅谷教授は受賞にあたり、「ゼミの学生・院生のみなさんと共に過ごしたフィールドワークの積み重ねが、このたびの受賞につながった。心から感謝します」と語った。
20251006日本第四紀学会学術賞_02▲南アルプス南部における堰き止め湖沼堆積物の調査の様子
20251006日本第四紀学会学術賞_03▲山梨県・御坂山地における地すべり地形の調査の様子