2025.07.01 Tue
ONLINETOPICS

学生が最新の味覚デバイス体験 「エレキソルト」の特別授業

20250630エレキソルト_01▲身体と脳の機能を学ぶ「自然科学実験演習2」
実験・観察を通じて、私たちの身体や脳の機能を学ぶユニークな科目が生田キャンパスで開講されている。科目名は「自然科学実験演習2」。生物学の中で「ヒトの生物学」を中心に学ぶ生物科学3a・3bを担当している西孝子商学部教授と時田賢一法学部准教授が共同で担当する教養科目で、異なる学部・学年の学生が交流しながら学んでいる。授業は少人数による本格的な実験や観察が中心。視知覚のメカニズムや、温度と心拍数・血圧の変化、心と身体のつながりなど内容は多岐にわたる。

6月11日はキリンホールディングス株式会社(東京都中野区)ヘルスサイエンス事業部エレキソルト開発責任者の佐藤愛さんを講師に招き、「味覚」に関連した授業が行われた。スプーン型デバイス「エレキソルト」は、食べ物を口に運んだ際、舌周辺に微弱な電流を流すことで塩味やうま味を増強する効果を持つ。学生たちはこの特殊なスプーンを使って、さまざまな食品の味の変化を体感した。ラーメンの試食では、はじめに薄めたスープをそのままで、次にエレキソルトを介して味わったところ、「味がガッツリしておいしい」「塩味だけでなくうま味もアップした」と驚きの声をあげていた。

授業では、エレキソルトの仕組みの説明に加えて、日本の食文化の特徴、減塩の必要性、企業が社会課題に取り組む意義などについての話もあった。
学生たちは、「企業の方から直接、商品や事業内容の話を聞く機会はなかなかないので貴重な経験になった」「実験を通じて、味覚の不思議さや技術の可能性について深く考えることができた」と感想を述べた。

西教授は、「手を動かし、ディスカッションする実験・実習はアクティブラーニングそのもの。書物を読むだけでは得られない深い理解が期待できる」と授業の意義を語った。
20250630エレキソルト_02▲開発責任者の佐藤さんからエレキソルトの説明を聴く学生たち
20250630エレキソルト_03▲さまざまな食品を試食し、味の変化を確認した

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