2024.12.20 Fri
大学院TOPICS
文学研究科心理学専攻 在学生・修了生による「心理臨床研修会」開催

本大学院修了生でもある加藤佑昌准教授(11期生)は冒頭、「初期の修了生から在学生までが交流できる場があることは、臨床心理系大学院の中でも稀で貴重なこと。“ここだけの話”ができる内輪ならではの安心感を生かし、日頃の臨床や研究の迷いや戸惑いを話し合い、それぞれの今後に役立てて欲しい」とコメントした。
第一部はミニシンポジウムとして修了生の江口聡さん、白濱孝章さん、高※橋菜々美さんが「学生時代に戻るなら何をやり直したいか」をテーマに登壇し、現在の仕事と併せて学生時代にやっておけば良かったことや、大学院生活を送るうえでのアドバイスを語った。



第二部は「院生時代のとっておき」「就職活動について」「研究テーマ」など自由な話題で在学生・修了生が意見を交わした。どのグループも在学生と修了生の壁を感じさせず終始和やかな様子で、当研修会を通した交流の深さが伺えた。
参加者からは「自分のことについて話すことで心理職を目指す初心を思い出した」「仕事で育成に携わる立場になり、後輩たちと意見を交わして刺激になった。末永くこうした交流が続いてほしい」という感想が上がった。
在学生のコメント
・藁科佳奈さん(32期生・修士課程2年次)昨年度も参加した。先輩・後輩の繋がりの強さが専修大学の強みと聞いており、こうした機会はなかなかないのでぜひ参加したいと思った。
様々な分野でキャリアを積んでいる先輩方から話が聞けた。志高く心理職の仕事に携わる先輩方の姿を身近に感じて刺激を受け、その姿を目指していきたいと思った。この研修会を通して修了
グループワークでキャリアについて話した際、大学院生は常勤や公務員で就職しないと…などと視野が狭まっている部分があったが、そうではなく「やりたいことの実現」を目標にして、そこに至るまでどのようにキャリアを積んでいけるか、どんな働き方があるかを先輩方と考えることができ、視界が開けてわくわくした。
グループワークでは、大学院生の悩みに寄り添っていただくことも多かったので、先輩方のお話ももう少し聞けたらと思った。来年以降もぜひ参加したいと思う。
修了生のコメント
・花村温子さん(2期生・本学人間科学部兼任講師)我々が在学していたのは心理学専攻の創成期であり、世の中に質の高い臨床心理士を送り出そうという熱意の高い先生方に教育していただいた。その分、卒業後に自分たちが学生でなくなり、大学というバックボーンがなくなることに不安も感じていた。大学院を修了するにあたって同じ不安を抱える思う後輩たちもいるはずだと思い、現役の大学院生と修了生、現職の先生たちが集える場を作れないかと考え、1期生・2期生を中心にこの研修会を企画した。修了後に遠方や地元で就職した人が参加しやすいよう
同じ場で学んだ仲間と集うことで、ホームグラウンドに帰ってきたような安心感がある。何でも話せて信頼できる人たちがいてくれて、参加するだけでホッとできる場になっている。
心理職の仕事は不確かで成果が目に見えにくいが、人と人とのつながりの中での温かさを感じることができる、やりがいのある仕事。不安な時には、この専修大学大学院で共に勉強してきた同級生や、先輩後輩、先生方との繋がりを利用して、自分をエネルギーチャージしてほしい。この研修の場も「自分自身が自分らしくいられる場」として、また現場の仕事を頑張ろうと思えるよう使ってほしいと思う。現役生にとってもそのような場であってほしい。
※「高」は正しくは「はしごだか」