2024.12.02 Mon
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パラ水泳 パリ2024大会 金メダリスト 木村敬一選手が講演
「学際科目(パラスポーツ)」

20241202パラスポーツ講義_01▲真剣に耳を傾ける学生
後期水曜5限に神田キャンパスで開講している「学際科目(パラスポーツ)」(商学部・富川理充教授)は、パラスポーツを通して本当の意味での多様性や共生社会を学び、いかに実践に結びつけられるかを考える授業。11月20日は、パラ水泳で活躍する木村敬一選手を外部講師として招いた。

木村選手は北京2008大会から5大会連続してパラリンピックへ出場し、東京2020大会、パリ2024大会では競泳男子100mバタフライ(S11:視覚障害クラス)で金メダルを獲得した世界最強現役パラスイマーの一人。東京2020大会後に単独で米国留学へ踏み切った経験など、常に自分自身の可能性にチャレンジしてきたことや、その留学を通して日本人が国際的に通用するためには「改めて勤勉であることの重要性を感じたこと」などを語った。質疑応答では、座右の銘は、“置かれた場所で咲きなさい”であることを明かし「与えられた環境で最善を尽くすことの大切さ」を、「困ったこと」として、最近飲食店でもよく見かけるタッチパネルの例を挙げ、「誰かの便利は誰かの不便にもなり得る。私たち視覚障がい者にとってはかえって不便になってしまった」と話し、「声をかける時は困っていることがないかをまずは聞いてほしい」とアドバイスした。

学生たちは木村選手の講義に終始真剣に耳を傾け、終了後には「健常者、障がい者など関係なくスポーツ選手として尊敬する」、「誰かの便利は誰かの不便にもなり得るという言葉にハッとさせられた。他者視点からも考えられるようにしたい」などと話した。富川教授は「どのような環境であれ、常に自分の限界に挑んできた木村選手だからこそ、その時に自分に必要なもの、足りないものを発見できたのだと思う。そして、無理と思わず実際に行動、実践されてきたことが結果につながっている。受講生も何か感じてくれたら」と振り返った。
20241202パラスポーツ講義_02▲自身の経験を語る木村選手
20241202パラスポーツ講義_03▲富川教授(左)と木村選手

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