2024.07.03 Wed
ONLINETOPICS

パラリンピアン・花岡さんに学ぶ
「パラスポーツ 車いす体験講座 ~多様性を認め合う社会の実現を目指して~」開催

20240703車いす体験講座_05▲陸上競技用車いすでリレーに挑戦した
障がい学生支援室主催「パラスポーツ 車いす体験講座 ~多様性を認め合う社会の実現を目指して~」が6月22日、神田キャンパスで開かれた。1年次から3年次の学生13人が参加し、障がいの有無に関わらず多様性を認め合う社会をつくるために必要なことを考えた。
車いすマラソン選手として、パラリンピックアテネ大会とロンドン大会で入賞した花岡伸和さんの指導のもと、競技用車いすを使ったリレーとボッチャを体験した。

競技用車いすは、競技によって形状や機能が大きく異なる。今回体験したのは、「レーサー」と呼ばれる陸上競技用の3輪の車いす。高速走行が可能で、自転車のようなハンドルとブレーキが付いている。参加者は基本的な操作方法を学んだ後、2チームに分かれてリレーに挑戦。コーナリングに苦戦しながらも、笑顔でレーサーを走らせていた。
続いてパラリンピックの正式種目であるボッチャを体験。1点差勝負の熱戦が繰り広げられ、投げたボールがジャックボール(目標球)のそばにぴたりと止まると、大きな歓声があがった。
講座後半は、花岡さんが車いすユーザー当事者の立場から「障壁(バリア)」について話した。バリアには、物理的なバリア、制度上のバリア、文化・情報面でのバリア、意識上のバリアなどがあるとしたうえで、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み、偏見)」という考え方を紹介。「多様な人と交流することで、アンコンシャス・バイアスの存在に気づくことができる。その気づきから心のバリアフリーが生まれる」と語った。
また、小さな挑戦と成功を積み重ね、一つずつ目標をクリアしていった自身の歩みを振り返り、「難しいチャレンジでなくてもかまわない。今の自分にできることに全力で取り組み、それを反復継続することで、誰でも必ず成長できる」と、学生たちにエールを送った。

参加した商学部2年次生は、「レーサーに乗ると、体の一部になったような感覚があり、思ったよりもスムーズに走らせることができた。花岡さんの体験談からは、目の前のことにコツコツと取り組むことの大切さを学んだ。今後の学生生活でさまざまなことに挑戦していきたい」と話した。
20240703車いす体験講座_01▲社会に存在するさまざまな
「障壁(バリア)」について語る花岡さん
20240703車いす体験講座_03▲ボッチャを楽しむ参加者
20240703車いす体験講座_04▲花岡さんを囲んで記念撮影

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