2024.04.12 Fri
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社会科学研究所災害研究会 災害対応をテーマに公開研究会開催
佐藤慶一教授 自著『災害対応と近現代史の交錯』を解説
専修大学社会科学研究所災害研究会(佐藤グループ)が4月8日、『災害対応と近現代史の交錯』(共立出版)の刊行に合わせた公開研究会を神田キャンパスで開いた。佐藤慶一ネットワーク情報学部教授らが報告を行い、国内外の研究者約30人と意見を交わした。
佐藤教授は、デジタルアーカイブと質的データ分析を活用して災害の社会的意味などを探った自著について、「災害と歴史や社会の関係性の大枠をつかむことに主眼を置いた」と解説。「災害の被害は直前の社会的状況・構造と密接に関係している。災害や危機に懸命に対応する中から、新たな社会につながる理解や認識を見いだすことができる」と語った。
また、巨大災害が多発している現状を踏まえ、「日本における災害対応や防災への取り組みには長い歴史があり、それらを学ぶことは普段の備えにもつながる」と災害研究の意義を説いた。
ゲストとして参加したアンドルー・ゴードン氏(ハーバード大学歴史学部教授)、柴山明寛氏(東北大学災害科学国際研究所准教授)、北原糸子氏(歴史地震研究会前会長)による研究報告もあった。ゴードン氏は、ハーバード大が中心に進める「日本災害デジタルアーカイブ」プロジェクトについて、「連携」「参加」をキーワードに説明。柴山氏はデジタルアーカイブが抱える課題と解決のための処方箋を示し、北原氏は前近代から近代にかけて発行された災害ビラ・ポスターに焦点を当て歴史学の手法で考察した。
会場の参加者を交えた意見交換も行われ、災害の記録を残す・伝えることの意義や、それらを集めて分析できる仕組みを整備することの重要性などを確認した。
佐藤教授は、デジタルアーカイブと質的データ分析を活用して災害の社会的意味などを探った自著について、「災害と歴史や社会の関係性の大枠をつかむことに主眼を置いた」と解説。「災害の被害は直前の社会的状況・構造と密接に関係している。災害や危機に懸命に対応する中から、新たな社会につながる理解や認識を見いだすことができる」と語った。
また、巨大災害が多発している現状を踏まえ、「日本における災害対応や防災への取り組みには長い歴史があり、それらを学ぶことは普段の備えにもつながる」と災害研究の意義を説いた。
ゲストとして参加したアンドルー・ゴードン氏(ハーバード大学歴史学部教授)、柴山明寛氏(東北大学災害科学国際研究所准教授)、北原糸子氏(歴史地震研究会前会長)による研究報告もあった。ゴードン氏は、ハーバード大が中心に進める「日本災害デジタルアーカイブ」プロジェクトについて、「連携」「参加」をキーワードに説明。柴山氏はデジタルアーカイブが抱える課題と解決のための処方箋を示し、北原氏は前近代から近代にかけて発行された災害ビラ・ポスターに焦点を当て歴史学の手法で考察した。
会場の参加者を交えた意見交換も行われ、災害の記録を残す・伝えることの意義や、それらを集めて分析できる仕組みを整備することの重要性などを確認した。

